【ライブレポート】50周年ツアーをもって現在が最も充実しているという、クロークスの<Monsters of Rock Cruise 2025>

スイスの国民的ベテランハードロッカー、クロークスが、50周年ツアーとして<Monsters of Rock Cruise 2025>フェスティバルに出演した。解散や再結成を経て、2018年には翌年をもって引退を表明。2019年にフェアウェルツアーを行っていた彼らだったが、コロナ禍によってバンドの考えが変わったとのこと。彼らは自分たちのことを再発見し、自分たちが楽しい限り続けるべきだと決め、過去のメンバーチェンジやバンドの分裂などよりも現在が充実しているからと存続している。その言葉通りのステージを見せてくれた。



『Metal Rendez-vous』と『Headhunter』アルバムを中心とした攻めたセットで、まずサウンドチェック時からドラムのパワーをどのバンドよりも正直感じていた。「Headhunter」のオープニングから「Tokyo Nights」「Eat the Rich」「Easy Rocker」などの代表曲が繰り広げられ、AC/DCクローンと言われたように縦ノリロックンロールはあれど、実直なヘヴィメタル、ハードロックのバンドだと思わせてくれた。



マーク・ストラーチェ(Vo)の歌声もまだまだ健在で、花道なんて決して似つかわしくないバンドだけれど、その花道を歩く姿にも感慨深いものがあった。時折MCもしてくれたクリス・フォン・ローア(B)はムードメーカーでもあり、そしてマーク・コーラー(G)の飾り気のないリフと職人気質なプレイ、マンディ・メイヤー(G)のソロワークは非常に魅力的で痺れたし、メインのメロディはそのままに、リードを少しアレンジしたりして自由に弾いている。



そしてパワーヒッターのフラビオ・メゾディ(Dr)が土台を支え、往年の楽曲を蘇らせてくれていたし、終盤の「Screaming in the Night」「Bedside Radio」まであっという間に観客を飲み込んでいた。彼らのステージは今も最高レベルの熱気を放ち、クロークスはこのフェスで現役バンドとしての姿を見せる事に成功したと思う。





彼らは2011年の<LOUD PARK>に出演した来日時の事もよく覚えてくれていた。その際に同じスイスのバンドであるゴットハードの故スティーブ・リーを追悼した「Quinn the Eskimo(The Mighty Quinn)」がとても印象深かったのだが、2025年はクロークスはゴットハードとのカップリングツアーも決まっており、彼らの最終ラウンドはまだまだ先になったようで嬉しい限りだ。
文・写真◎Sweeet Rock / Aki
< KROKUS 〜 Monsters of Rock Cruise 2025 〜>
Norwegian Joy, Miami, FL, USA
【1st Stage / 2025.3.12】
1.Headhunter
2.Long Stick Goes Boom
3.American Woman(The Guess Who cover)
4.Winning Man
5.Tokyo Nights
6.Highway Song
7.Eat the Rich
8.Fire
9.Easy Rocker
10.Heatstrokes
〜Drum Solo〜
11.Screaming in the Night
12.Bedside Radio
【2nd Stage / 2025.3.13】
1.Headhunter
2.Long Stick Goes Boom
3.American Woman(The Guess Who cover)
4.Winning Man
5.Stayed Awake All Night(Bachman Turner Overdrive cover)
6.Eat the Rich
7.Fire
8.Heatstrokes
〜Drum Solo〜
9.Screaming in the Night
10.Bedside Radio
11.Live for Action
【1st Stage / 2025.3.12】
1.Headhunter
2.Long Stick Goes Boom
3.American Woman(The Guess Who cover)
4.Winning Man
5.Tokyo Nights
6.Highway Song
7.Eat the Rich
8.Fire
9.Easy Rocker
10.Heatstrokes
〜Drum Solo〜
11.Screaming in the Night
12.Bedside Radio
【2nd Stage / 2025.3.13】
1.Headhunter
2.Long Stick Goes Boom
3.American Woman(The Guess Who cover)
4.Winning Man
5.Stayed Awake All Night(Bachman Turner Overdrive cover)
6.Eat the Rich
7.Fire
8.Heatstrokes
〜Drum Solo〜
9.Screaming in the Night
10.Bedside Radio
11.Live for Action