Sakurashimeji、年末恒例となっている忘年会ライブを開催

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田中雅功(たなか・がく)と髙田彪我(たかだ・ひょうが)によるギターデュオのSakurashimejiが12月29日(日)に東京・大手町三井ホールにて、年末恒例となっているSakurashimejiの忘年会ライブ<きのこりあんの集い Vol.9>を開催した。

2014年6月14日に“ガク&ヒョウガ”として結成し、同年11月24日にユニット名が“さくらしめじ”に決定。翌年の2015年12月29日に初のワンマンライブを開催すると、2016年からはファンの呼称である<きのこりあん>を冠にした『きのこりあんの集い』と題し、毎年、同じ日に昼夜2公演を行う年末恒例の忘年会ライブに定着。今年6月に、記念すべきユニット結成10周年を迎えた“さくらしめじ”は、8月23日からアーティスト名をアルファベット表記の“Sakurashimeji”に変更。11月から12月にかけて行われた全国ライブハウスツアー<Sakurashimeji Live House Tour 2024 心音>は、追加公演を含む全公演をソールドアウトさせ、現在はテレビドラマ「カプカプ」で二人で初主演を務めるなど、新たなファン層を獲得し、大きな躍進を遂げた1年となった。

9年連続9回目となる本ライブは昼夜2公演ともにソールドアウト。開演前の場内に「年越し蕎麦より、年越しは“きみ”のそばにいたい」という思いを込めたオリジナルのイヤーエンドソング「年越しそば」のレゲエバージョンが繰り返し流れる中で、開演5分前の影アナを本人が担当。オープニングナンバーの撮影OKを告げると、1部では中学生時代の「せきがえのかみさま」、2部はドラマ『高嶺のハナさん2』のエンディングテーマ「ブルースター」をハンドマイクで歌いながら登場。1番を歌い終えると、早くもステージを降りて、笑顔で手を振りながら客席を練り歩き、冒頭から観客との距離を一気に縮めてみせた。


そして、例年通りにこたつが設置されたステージに戻ると、いきなりラジオ形式のバラエティーコーナー「しめじバラエティ」を開始。まずは、開演前にお客さんからロビーで募ったアンケートを紹介する「タツトーク」からスタート。<今年一番やらかしたこと>をテーマにした1部では恋愛や仕事でやらかしたエピソードが読み上げられ、気になったお手紙には雅功がこたつから飛び出て、ステージを降りて、直接お客さんに真相を聞きに行くインタビューを敢行。<来年こそ実現したいこと>がテーマの2部では「Sakurashimejiよりカッコいい彼氏を作る」というアンケートに対して、雅功が「なかなかいないぜ」と豪語すると、すかさず彪我が「いやいや、全然いる」と否定。その後も二人の実家暮らしライフや行きたい旅行先の話などで盛り上がり、「歌ったり、おしゃべりしたり、みんなでゆるく楽しくワイワイしたい」と語っていた忘年会ならではの親密なコミュニケーションを楽しんだ。

続いては、Sakurashimejiの楽曲に入ってる楽器をバラバラにして、ある楽器の音だけで何の曲かを当てる<バラバラしめじクイズ>へ。1部では初級編という第1問で、「大好きだったあの子を嫌いになって」をドラムの音だけで二人とも見事に正解を果たすが、中級編の第二問「届けそこねたラブソング」はドラムのみの第1段階、ドラムとベースの第2段階まではわからず、キーボードも加わった第3弾で何とかふたりとも正解。上級編の第三問「辛夷のつぼみ」はキーボードにパーカッション、ベースまでは入った第3弾で雅功が正解するも、彪我は「わがままでいたい」と答えて不正解。2部では第一問でエレキギターのフレーズのみで二人とも「はじまるきせつ」という正解を導き出すが、第二問ではシンセやパーカッションの音を聞いた雅功が「そんな曲はない!」と苦笑。ベースが入った第3弾で二人で「別れた後に僕が思うこと」にたどり着き、長い時間をかけて悩んだ第三問は、彪我が最後に「ふうせんはなび」で正解を出し、「勉強になる〜」という彪我の絶叫をもって、トークとクイズを繰り広げたバラエティーコーナーを締めくくった。


「せっかく年の瀬にも関わらず足を運んでいただいたということで、ここからは歌を唄いたいなと思います。最近のライブでなかなかやってなかった曲を」という雅功の言葉から、いよいよライブへと突入。アコギを手にし、二人で向き合って歌い始めた「風とあるがままに今を歩こう」では<どんな未来を抱いていこう>という前向きなフレーズを観客と共有。さらに、未来を自分たちで作っていくという思いを込めてコロナ禍に二人でリモートで作った「会いにいこう」では自然と温かいクラップが湧き起こり、女性目線のラブソング「ストーリーズ」では片思いの切実な恋心の揺らぎを繊細に描いてみせた。


雅功の「また懐かしい曲を。次は初めて僕らが配信した曲です」と語った、2015年リリースの「ぎふと」では思春期で素直になれなかった母親に対する愛と感謝をまっすぐに伝えると、高校3年生だった2019年にリリースした卒業ソング「合言葉」では二人で目と声を合わせて<照れくさいけど/僕らは最高さ>と高らかに熱唱。ここで、彪我がアコギからエレキに持ち替え、「ここからは今の僕たちを見てほしいと思います。一緒に歌っていただければと思います」という雅功の言葉に導かれた「エンディング」ではクラップに続いて、<愛想笑う日々にエンディングを>というフレーズで大合唱が生まれた。さらに、「なるため」では満員の観客が手を掲げながら<Oh Oh>と一緒に歌うと、彪我は体をのけぞるほどの熱いギターソロを披露。失恋した相手への未練や後悔などの複雑な感情が交差する「大好きだったあの子を嫌いになって」でさらに場内の熱気が上がり、ブレイク時の雅功による「年の瀬なんで、今年あったムカつくこと、嫌なことをここに全部吐き出してください」という呼びかけに応え、過去を断ち切る<ばーか>というフレーズを観客が一体となって叫び、会場に心地よい一体感をもたらした。

ここで、バンドセットのライブハウスツアーを数多く行ってきた1年を振り返り、雅功は1部で「久しぶりに二人だけなので、もう9回目ですが、今年は一番新鮮な気持ちで歌えたと思います」と話すと、2部では「来年の僕たちはさらにすごいことになってます」と宣言。最後に、カプセルホテルをテーマにした二人の初の主演ドラマとして大きな話題を集めた「カプカプ」の主題歌として制作した最新曲「いつかサヨナラ」を体全体を使って歌うと、この日一番大きなクラップが鳴り響くなかで、<小さくたって一歩くらい近づけているだろう>というフレーズ通して未来に向かって突き進んでいく姿勢をしっかりと体現し、明るくポジティヴなムードで包みこまれる中でライブはエンディングを迎えた。


ライブパフォーマンスを終えた二人は、毎年恒例となっている“書き納め”を発表。「今年の総括」をテーマにした1部公演では、彪我が「仲間が増えたァ!!」と記し、新たなエレキギターを手にしたことを報告。「明瞭」と書いた雅功は「今年はようやくやりたいことが形になってき始めた年だと思います。未来に向けての視界が開けて、はっきり見えてきた1年だったと思います。来年ははっきり見えてきたものを掴み取る1年にしたい」と力強く宣言。2部では「十本は欲しいなァ!!」と書いた彪我がさらなる仲間=エレキギターが増えていくことを予告。「直進」と書いた雅功は、2部のMCでは「中学生からやってて、ようやくやりたいことが見つかって掴めるようになった」と補足。「見えてきたことをまっすぐに進んでいく」と語りながら、最後に「来年は忘年会が納めじゃなく、30日と31日もなんか出たいよね」とテレビの音楽番組やカウントダウンライブへの出演を口にした。さらなる躍進を約束するかのように新たな夢を掲げた二人は、「良いお年を!」と声を揃え、満面の笑顔で手を振りながらステージを後にした。

なお、Sakurashimejiは2025年3月から東名阪ライブハウスツアー「Sakurashimeji Live Tour 2025 ~track [mono]」を開催。さらに4月からは、東名阪クアトロを舞台にしたSakurashimeji主催の対バンツアー「Sakurashimeji Live Tour 2025 ~track [poly]」の開催が決定している。写真:鈴木友莉
文:永堀アツオ

セットリスト

M0:(昼公演)せきがえのかみさま/(夜公演)ブルースター
M1:風とあるがままに今を歩こう
M2:会いにいこう
M3:ストーリーズ
M4:ぎふと
M5:合言葉
M6:エンディング
M7:なるため
M8:大好きだったあの子を嫌いになって
M9:いつかサヨナラ

ライブ・イベント情報

<Sakurashimeji Live Tour 2025 ~track [poly]>

【東京】渋谷クラブクアトロ
2025年4月18日(金) 開場17:45/開演18:30
※出演者後日発表
【大阪】梅田クラブクアトロ
2025年4月23日(水) 開場17:45/開演18:30
※出演者後日発表
【愛知】名古屋クラブクアトロ
2025年4月24日(木) 開場17:45/開演18:30
※出演者後日発表

<席種・料金・年齢制限>
スタンディング: 4,900円(税込)
※3歳以上はチケットが必要となります。3歳未満のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※整理番号順でのご入場となります。入場時、別途ドリンク代が必要です。
詳細
https://sakurashimeji.com/news/detail/37551

ライブ・イベント情報

<Sakurashimeji Live Tour 2025 ~track [mono]>

【愛知】ElectricLadyLand
2025年3月14日(金) 開場18:30 / 開演19:00
【大阪】Yogibo META VALLEY
2025年3月16日(日)開場16:45 / 開演17:30
【東京】WWW X
2025年3月21日(金)開場18:15 / 開演19:00
<席種・料金・年齢制限>
スタンディング: 6,900円(税込)
※3歳以上はチケットが必要となります。3歳未満のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※整理番号順でのご入場となります。入場時、別途ドリンク代が必要です。
詳細はこちら
https://sakurashimeji.com/news/detail/36391
【チケットに関するお問い合わせ】ローソンチケットインフォメーション https://l-tike.com/contact/
【公演に関するお問い合わせ】
愛知:サンデーフォークプロモーション TEL:052-320-9100(毎日12:00~18:00)
大阪:キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888 11:00〜18:00(日曜・祝日は休業)
東京:DISK GARAGE https://info.diskgarage.com/
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