Little Black Dress、キングレコードに移籍。デジタルシングルリリースも決定「私とみなさんがいっしょに歩む道を正解にする」
Little Black Dressがキングレコードへの移籍を発表。併せて、第1弾シングル「チクショー飛行/猫じゃらし」を11月22日に配信リリースすること、「チクショー飛行」のMVを同日公開すること、個人名の表記が“Ryo”から“遼”に変わることが明かされ、心機一転のアーティスト写真、新作のジャケット写真も解禁となった。
◆ライブ写真
恵比寿ガーデンプレイス内のBLUE NOTE PLACEでの2DAYSにわたるワンマンライブにて、上記のビッグニュースが本人から直接伝えられた。本項では、遼のバースデー前日である11月2日1st DAY公演の模様をレポートする。
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彼女にとって、約5ヵ月ぶりのBLUE NOTE PLACEワンマン。何らかの重大発表があることもオフィシャルSNSで事前告知され、集まったたくさんの観客は期待に胸を膨らませて開演の時を待つ。
定刻になり、吹き抜け2階建ての上質な空間と自身のプロジェクト名にふさわしいブラックのスーツ+ピンヒールで身を固めたLittle Black Dressの遼(Vo, G)が登場。バンドメンバーは、岡聡志(G)、サム・ポマンティ(Key)、Devin Kinoshita(Syn-B)、FUYU(Dr)という布陣だ。
まずは、今年6月にリリースしたアルバム『SYNCHRONICITY POP』から「SPICE OF LIFE」「DRIVE OUR DREAMS」、そして川谷絵音が作詞・作曲・編曲を手がけた「恥じらってグッバイ」と、シティポップ愛があふれるナンバーをメドレーで颯爽とお届け。テレキャスターを弾きながら歌う、遼の伸びやかなボーカルが早くも心地よい。
「こんなに素敵な場所で、2回目のライブをさせてもらってありがたいです。今日は楽しんでいってください!」と挨拶し、続いては竹内まりやの「プラスティック・ラブ」へ。恒例となっているLittle Black Dressのシティポップカバー公演<CITY POP NIGHT>でもおなじみの名曲でフロアを盛り上げ、自分の持ち味やルーツをさまざまな角度からアピールしていく。
そのシティポップムードが一転、もうひとつのルーツである昭和歌謡の風情を感じさせてくれたのは、昨年参加したRockon Social ClubのZeppツアーで聴かせていた哀愁のバラード「猫じゃらし」。切なく美しいメロディが舞うドラマティックなサビを、遼はハンドマイクでエモーショナルに歌い上げる。岡のギターとユニゾンするパートでも魅せたりと、緩急自在のステージングが見事だった。
さらに、今度はアコギを携え、BLUE NOTE PLACEの立地にちなんで用意した未発表曲「恵比寿ブラックホール」、Little Black Dressとしてのキャリアのスタートを飾った記念すべきデビュー曲「双六」を披露。グルーヴィなバンドサウンドとともに、彼女が持つ翳りやフォーキーさ、歌謡ロックのテイストも顔を出す。
熱気がピークに達したところで、「猫じゃらし」同様にこれまでたびたび演奏してきたインパクト抜群の爆音ロックチューン「チクショー飛行」を畳みかける。人がどうしようもない悔しさに支配されてしまったときの情態を、曇天の中を突き抜けるジェット機に例えたこの曲は、タイトルどおり《チクショー》とシャウトするサビが印象的で、目の前の困難を笑い飛ばせるようなパワーを湛えていた。外はあいにくの雨模様となったライブ当日だけれど、《悲しみのゲリラ浴びながら 過去を越えてく》という歌詞にマッチしていたことを踏まえたら、むしろ最高な天候だったのではないか。
「ありがとうございます。楽しんでいただけてますでしょうか? 本当にあっという間で、もうエンディングなんです」と名残惜しそうな遼。最後のMCでキングレコードへの移籍や配信シングル「チクショー飛行/猫じゃらし」のリリース情報などの重大発表が告げられると、ファンにとって待望の音源化ということもあり、場内は「おめでとう!」の声と温かい拍手でいっぱいに。
遼はようやく公表できた喜びと合わせて、「DRIVE OUR DREAMS」の歌詞を引用しつつ、「何が正解かわからなくて迷ってしまった時期もあったんですけど、これから私とみなさんがいっしょに歩む道を正解にする。そういう音楽人生にしていきたいなと思ってます!」とコメント。
ラストは「みなさんの日常にもささやかな花が咲きますように」と伝え、小さな幸せを一つひとつ形にしていきたいと願うミディアム曲「マロニエの花」をプレイ。客席から手拍子が湧き起こる中、朗らかな歌唱でオーディエンスの心を満たし、スペシャルなライブは終演となった。
移籍第1弾シングルより「チクショー飛行」のMVティザーも公開されたので、ぜひチェックしてほしい。11月3日に26歳の誕生日を迎えた遼、Little Black Dressの新たな門出に期待しよう。
取材・文◎田山雄士
セットリスト
SPICE OF LIFE
DRIVE OUR DREAMS
恥じらってグッバイ
2. プラスティック・ラブ
3. 猫じゃらし
4. 恵比寿ブラックホール
5. 双六
6. チクショー飛行
7. マロニエの花
「チクショー飛行/猫じゃらし」
2024年11月22日リリース
【通常】NOPA-7122
【ハイレゾ】NOHR-894
M-1 チクショー飛行
作詞・作曲・編曲:遼
M-2 猫じゃらし
作詞・作曲:遼 編曲:曽我淳一
◆Little Black Dress オフィシャルサイト
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