【ライブレポート】A.B.C-Z、感謝を込めて4人での門出「明るい未来へ『F.O.R』していきたい」

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2024年6月5日に4人体制となって初の14thシングル「君じゃなきゃだめなんだ」をリリース、2024年8月21日に約4年ぶりとなる8thアルバム『F.O.R-変わりゆく時代の中で、輝く君と踊りたい。』 をリリースしたA.B.C-Z。

◆ライブ写真

このアルバムを引っ提げて大阪(※大阪公演は、台風のため11月3日、11月4日に延期。)、神奈川、愛知、熊本、東京と全国5大都市を回ったツアー<A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R>が、9月29日、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて東京公演最終日を迎えた。

「君じゃなきゃだめなんだ」は、MVのコンセプトでもある「昭和~平成の歌番組」にあるレトロな世界観がリバイバルとして随所にちりばめられており、今回のコンサートも「歌って踊る、日本のアイドル」を感じられるものとなっている。

また、アルバムタイトル&ツアータイトルである「F.O.R」には、4人組の“four”や“For you”“For me”など、「ファンの方々ために」「求められているところに」「自分たちが行きたいところに」など様々な読み解き方ができ、A.B.C-Zを応援している人たちへの感謝の意味が込められている。

今回は最終日昼公演の様子をレポートする。

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開演前に客席から自然と「A.B.C-Z」の掛け声と手拍子が始まり、開演への期待が高まるなか、照明が落ち、導入の映像が流れ、それに合わせて、紙吹雪舞うなか本人たちがステージに登場する。

カラフルなジュークボックスのようなセットの中、ヒョウ柄スーツで登場した4人はしょっぱな「君じゃなきゃだめなんだ」をパフォーマンス。しっとりと歌い上げ、曲終わりに全員が集まり手を掲げ、掲げた手を組むポーズも新生グループの決意を感じさせる。

続いて2曲目「Red Bee」では、その名の通り赤を基調とした大人な雰囲気のステージ。ステージ上にいるそれぞれメンバーの名前とドアップが映され、顔が映るごとに歓声が上がり、盛り上がりを見せる。

続けて次の曲では橋本良亮が「1階元気ー? 2階はー? 3階はどうー?」と客席を煽り、塚田僚一も曲の途中で「最高の思い出作ろうね」と声をかけ場を温める。曲中、塚田がステージに落ちている紙吹雪を手元に集め、パフォーマンス中のメンバーがより目立つよう紙吹雪を吹きかけるというチャーミングな姿も。

次いで4人はヒョウ柄ジャケットを脱ぎ、ベストやサスペンダー姿で腰にしっぽをつけた衣装で登場。「I-MI-JI」では曲中、曲終わりで登場する「遊ぼうよ」のセリフで橋本は会場を沸かせていた。

スタンドマイクで首回りにファーを巻き、スポットライトを浴びて歌ったり、五関晃一と塚田が背中合わせで歌っていたりと見せ所が随所にちりばめられており、曲が終わるごとにファンから拍手が起こっていたのも印象的だった。

曲が変わると1人ずつサングラスを使ったパフォーマンスを見せ、そのままサングラスをかけた姿でアイソレーションなどダンスも披露。バックに本人たちが何人も移り、ダンスに自然と注目できる楽曲となっていた。

五関によるグッズ紹介MCを挟み、塚田のソロ曲「Stay Back」がスタート。ロックテイストの力強い楽曲を歌って踊る塚田。曲中には、突然サプライズゲストの屋良朝幸が登場。ふたりでダンスを披露し、会場を盛り上げた。曲が終わると画面に「演出・振り付け 屋良朝幸」の文字が浮かび、塚田のソロ曲を屋良が担当したことが明かされた。

戸塚祥太はソロ曲「月に行くね、光の連続」でパジャマ姿で登場。階段の最上部で寝そべったり、下りてきてスモークの中コンテンポラリーダンスのようなダンスと歌を披露。最後は階段を駆け上がり天を仰ぐというインパクト大の表現を見せていた。


その後は客席を巻き込んでコールアンドレスポンスをしたり、一緒に振り付けを踊ったりメンバーがステージを下りて客席に登場するサプライズもあったりと怒涛のメドレーが始まり、会場のボルテージはマックスに。

続け様に「火花アディクション」「SPACE TRAVELERS」など何曲もの曲を披露し、その流れのままMCタイムに突入すると、塚田が腰を痛めて十分なパフォーマンスができていないという話題からトークを始める。「今は上半身だけでめっちゃ踊ってる!」という塚田に対して、「いやいやめっちゃ踊ってるけどね」と他メンバーからはツッコミが。

そこで塚田は自分のソロ曲にスペシャルゲストとして屋良が登場した理由を「せっかく振りを付けてもらったのに、正式な振り付けが踊れない‥と残念に思っていたら、屋良っちが踊れない部分は代わりに踊ろうかと声を掛けてくれた」と明かした。しかしここでも「そう思ってミュージカルの稽古を休んで出演したのに、ふたを開けてみたら『シンメで踊れる!』って言われて話が違った(笑)」とMCにも登場した屋良からもツッコミが入っていた。

話しがひと段落するとA.B.C-Zから3つの告知が。U-NEXTでグループ初となるコンサート映像『A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R』配信決定、豪華な制作陣に作られた新曲が発売決定、メンバー主導でセレクトした楽曲を新体制で再録したEPが配信リリースというニュース告げられ、ひとつ発表されるごとに客席からは大きな歓声があがる。

MCが終わるとライブの冒頭で流れた映像の続きが流れ、五関のソロ「リマレンス」がスタート。階段を下りながら歌い、マイクを持ちながら早めのステップのダンスをきめるというダンスに定評のある五関ならではの曲となっていた。

塚田によるグッズ紹介も挟み、次いで橋本のソロ「浮遊」がスタート。素肌に白ジャケットを羽織り、鍛えあげられた腹筋がちらりと見えるムーディーでワイルドな楽曲。ベッドに腰かけ、立ち上がり寝転がって歌うといういろいろな表情を見ることができる楽曲だった。

全員のソロ曲が終わると、ふたたびメンバーがグリーンのベロアスーツにストーンがついたキラキラアイドル衣装で客席に登場。メンバーは、曲の合間も絶え間なくファンへ向けて温かい視線を向け続けていた。

客席でのパフォーマンスが終わるとピンスポットライトから始まるダンスナンバーや、ペンライトを使った楽曲を行い、と後半もさまざまなジャンルの楽曲を目まぐるしく披露。

ステージセンターから高さ5メートルもある巨大な時空を旅する船「F.O.R」に乗ったメンバーが登場。船体にはラジカセやブラウン管テレビなどの装飾が施されており、A.B.C-Zという船が変わりゆく時代を旅してきたことが表現されている。

さらにステージではスモークと映像を駆使して幻想的な海が広がっている様子が表されており、これまでA.B.C-Zとファンが紡いできた歴史を船に乗せて、新生A.B.C-Zとファンのみんなえ新しいステージに出航していく演出も。


船に乗って登場したA.B.C-Zメンバーは

「日々応援してくれるみんなのおかげでスポットライトを浴びれています。ありがとう。みんなからの『すっごく大好き』も聞けて最高でした。またね!」──戸塚

五関はキャラ設定を「配信で見てくれる人にはカッコいいキャラって思われたいからついてきて、いくよ(笑)」と前置きしてから
「俺たちも頑張っていくから一生ついてきてくれよな! また、素敵な笑顔見せてくれよな!」──五関

「アルバムタイトル『F.O.R』には、「ファンの方々ために」って意味も込められてるんだけど、実際にはファンやスタッフから『F.O.R』されてるとすごい感じる。」
「これからもいい関係性を高めていくという意味で明るい未来へ『F.O.R』していきたい」──塚田

「すごくみんなのこと好きだな、愛してるなと思えた公演でした」
「みなさんのパワーが舞台上で僕を輝かせてる。お客さんがいないとスイッチが入らないから、僕がこうしていられるのはみなさんのおかげです」──橋本

と思い思いに今ツアーの感想を語り、「Twilight Blue」「君の隣で目覚めたい」で締めくくった。

アンコールでも客席に登場し、最後までサービス精神満載のA.B.C-Zは「怪奇な美少女」「頑張れ、友よ!」の2曲を披露。戸塚が「どんな時でも応援してくれてありがとう!」と声をかけ、定番の締めの言葉「俺たちとみんなでA.B.C-Z!」とファンとメンバーが一体となって言葉を叫び、コンサートは終了した。

今までの活動があったからこそ今に繋がっていること、ファンが応援してくれているから活動できていること、それを今後もつなげていきたいという思いが感じられた4人での門出のライブ。新生A.B.C-Zの活動に乞うご期待だ。

取材・文◎吉田 藍
写真◎池上夢貢

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◾︎橋本良亮 コメント
今回のコンサートは、シンプルにかっこよく見せたいなというのもあるし、スマートにでき たらいいなと考えていました。そして、これが 4 人のスタートだぞ!というコンサートになりました。初の4人体制のコンサートツアーということで、初めはどうなるんだろうと か、正直不安でしたが、いざツアーが始まると全く問題なく公演を行うことができました。それもファンの皆様の力のおかげだと思ってます。貴重な時間を僕たちに使ってくれてありがとうという気持ちしかありません。ファンの皆様のためにも、これからも頑張っていきます。

◾︎戸塚祥太 コメント
実際にコンサートを回ってみて、改めてファンの方々の力ってすごいなと思いました。その力を日々感じて、日々感謝もしていますけど、あれだけ直で対面して声をもらえて、応 援してもらえるっていうのは、とてつもない力をもらってます。なので、ファンの皆様には もう本当に特大の感謝をしてます。ありがとう。自分たちのことを世界で1番かっこいい グループだと思ってくれていてありがとう。それに応えられるように最善を尽くします。

◾︎五関晃一 コメント
今回初めて4人体制でのコンサートツアーということで、とにかく不必要な感情に引っ張らせたくないなというのはあったので、(打合せが)スタートする時点から演出だったり、曲選びだったり、その他の細かい部分まで4人でじっくりと話し合いました。本番前に振り付け動画を出して、宿題と言ってみんなに覚えてもらったんですが、ライブを重ねるごと に上手になっているのをすごく感じますし、お客さんと一緒にこのF.O.Rのツアーを成⻑させてるなと、すごく感じています。みんなの声と協力のおかげで日に日に楽しいライブになってると実感してます。いつまた宿題を出すかわからないので、いつでも動ける準備しといてください。

◾︎塚田僚一 コメント
僕たちも楽しみながら、ファンの人たちにも楽しんでもらえるような、そんなコンサートを目指して作りました。4人体制になった当初は、お知らせ事っていうのがあまりできていなくて、少し待たせてしまう形にはなってしまったんですが、しっかりと準備もできて、シングル、アルバムでツアー、さらには今年ABC座も決まって、メンバー同士でもたくさん話をして、方向性を見つけ出すことができました。A.B.C-Z にしかできないことや、A.B.C-Z らしさっていうことを追求してこれからも頑張っていくので、ついてきてほしいです。楽しみに待っていてください。

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15th Single「ヒリヒリさせて」

発売日:2024年11月27日(水)
販売リンク:https://lnk.to/ABCZ_15thSG_CD


■初回限定盤A
CD+DVD 1,815円(税込) / PCCA.06352
[CD]
01. 「ヒリヒリさせて」
作詞:森浩美、作曲:馬飼野康二、編曲:星野靖彦
02. 「カップリングA」
03. 「カップリングA」-Inst.-
[DVD]       
・内容未定
[封入特典]
・内容未定

■初回限定盤B
CD+DVD 1,815円(税込) / PCCA.06353
[CD]
01. 「ヒリヒリさせて」
作詞:森浩美、作曲:馬飼野康二、編曲:星野靖彦
02. 「カップリングB」
03. 「カップリングB」-Inst.-
[DVD]
・バラエティ企画映像


■通常盤
CD ONLY 1,210円 (税込) / PCCA.06354
[CD]
01.「ヒリヒリさせて」
作詞:森浩美、作曲:馬飼野康二、編曲:星野靖彦
02. 「カップリングC」
03. 「カップリングD」
04. 「ヒリヒリさせて」-Inst.-
05. 「カップリングC」-Inst.-
06. 「カップリングD」-Inst.-

Digital EP「from Z to ABC-Ⅰ-」


発売日:2024年9月30日(月)
配信リンク: https://lnk.to/ZtoABC

収録内容
M1.オリジナルストーリー(from Z to ABC-Ⅰ-)
作詞:大黒摩季、作曲:大黒摩季 / 徳永暁人、編曲:徳永暁人

M2.Enamel Slow(from Z to ABC-Ⅰ-)
作詞・作曲・編曲:ARAKI

M3.ONE MORE KISS(from Z to ABC-Ⅰ-)
作詞・作曲:西寺郷太、編曲:corin.

M4.fragrance(from Z to ABC-Ⅰ-)
作詞・作曲・編曲:井手コウジ

M5.Finally Over(from Z to ABC-Ⅰ-)
作詞:hartog、作曲:Drew Ryan Scott / Steven Lee、編曲:Steven Lee / 立山秋航

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