【ライブレポート】C&K、4幕構成で被り物スタイルの全国ツアー＜しいけさんの国＞にエンタメへの挑戦

CLIEVYとKEENからなるC&Kが8月3日、北海道・カナモトホールにて全国ツアー＜日本全国地元化計画〜しいけさんの国〜＞のファイナル公演を開催した。同ツアーは5月10日の埼玉・三郷市文化会館 大ホールを皮切りに、全国12ヵ所13公演の規模で開催されたもの。異例の被り物スタイルで大成功を収めたツアーより、ファイナル公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆C&K 画像

＜日本全国地元化計画＞とはC&Kが継続して掲げているテーマで、タイトルにある＜しいけさん＞とは、CLIEVYが生み出したキャラクターであり、ファンに愛され続けているマスコットだ。また、DJ編成から生演奏のホーンセクション含むバンド編成まで、様々なスタイルでライブを行うC&Kだが、全公演ソールドアウトとなった今回のツアー＜しいけさんの国＞では、歌唱力はもちろん、デビュー以降、追及してきた独自のエンターテイメント性や、ライブを通じて伝えたいメッセージを表現が存分に表現されるライブとなった。


ライブ開幕時のステージ上には、ストーリーテラーとして俳優の山根和馬が登場。本編は全17曲4幕で構成され、そのストーリーはライブを摩訶不思議な人生と捉えたもので、幕間ごとに繰り広げられるステージへ誘うかたちで展開されるという。

山根の合図で幕が開き、ライブ定番曲「to di Bone」のイントロで、しいけさんの被り物を被ったC&Kが登場した。被り物のため顔を出していないが、ふたりのボーカルが会場に響き渡る。今治タオルを題材にした「I.M.A」ではC&K、ダンサーしいけさん、客席全員がここぞとばかりにタオルを回し、息つく間もなくドラマ主題歌の最新曲「ハートビート」を披露した。




第2幕が始まると、そこには再びしいけさんの被り物姿のC&Kと、メンバー全員がしいけさんで構成されたバンドが登場した。“このライブはもしかしたら、ずっとこのスタイルなのか？”という若干の不安がよぎりつつも、「精鋭」「幸せのディスタンス」などを披露。C&Kならではライブパフォーマンスの強さは圧巻で、第1幕と第2幕を合わせて10曲が、異例の顔出し無しのしいけさんスタイルで会場を盛り上げた。

第3幕が開くとステージは架空のスナックのシチュエーションに変わり、ようやく被り物を取ったふたりが登場した。大人のラブソング「挿入歌」、バラードの代表曲「みかんハート」などを歌いあげる。その後、スナックからタクシーのシチュエーションに移り、トークの掛け合いにも定評があるふたりは絶妙な即興コントを展開。そこから更に場面展開し、「ドラマ」「終わりなき輪舞曲」で本編終盤となる4幕目へ向かう。








そして第4幕、ストーリーテラーから放たれた言葉は「生きて！生きて！生ききるのです！」──その強い言葉に導かれ、本編ラストとなる「上を行くメイク」ではレオタードスタイルで登場。人生と運命をテーマに、“人生は暇つぶし クソ真面目に遊べ”と同曲歌詞をコミカルに軽快に歌い届けるふたり。この姿こそが“ふざけた中のシリアスなメッセージ”というC&Kの指針であり、それをライブで昇華したような本編ラストとなった。

「C&K Ⅸ」からスタートしたアンコールは、ライブで最も盛りがる曲「踊LOCCA～around the world 新たなる冒険～」へ。ホールという環境にも関わらず、オーディエンスが回って踊ったほか、曲の途中でKEENが2階席へ、CLIEVYが3階席で“最後尾でも最前列！”と唱えながら縦横無尽に駆け上がるなど最高潮に。続く沖縄民謡風の新曲「ひっちゃかめっちゃか」ではステージ上にオーディエンスを呼び込み、ステージも客席も分け隔てなく一体となったシーンを作り上げ、「夜空」で＜日本全国地元化計画〜しいけさんの国〜＞の幕を閉じた。







なお、今ツアーの公式プレイリスト『日本全国地元化計画〜しいけさんの国〜』がApple Music、Spotify、LINE MUSIC、YouTube、YouTube Musicで配信スタートとなった。

C&Kはここから様々な形のワンマンライブも決定している。8月23日および24日の大阪城野外音楽堂公演は、2023年に開催した＜水掛けまつり＞が今年は2DAYSで行われるというもの。また、8月30日にはBillboard Live YOKOHAMAにて、一夜限りのバンド編成によるライブを行うほか、9月14日および15日には進化し続ける野外ライブ＜移動式遊園地＞を熊本カントリーパークにて開催する。さらには9月28日に沖縄 ミュージックタウン音市場でワンマンライブ＜照明"福本匠"誕生記念公演＞も決定している。