【ライブレポート】Aqua Timez「もう1回やります、Aqua Timez」

2025年8月24日のデビュー20周年に向けて再結成を果たしたAqua Timezが、再結成後、初となるライブ＜The FANtastic Live Re：loaded＞を8月2日（金）Spotify O-EASTにて開催した。

本公演はファンクラブ「teamAQUA」会員限定ライブとなっていたが、チケットは発売後、瞬く間にSOLD OUT。待ち続けたバンドの復活を、生配信でも多くのファンが見守ることとなった。

場内が暗転すると、無音の中、ステージ上には多くのスモークがたかれた。2018年11月18日の横浜アリーナでのラストライブ以来の、5人でのパフォーマンス。ここから再び始まる緊張感、ワクワク感…。さまざまな感情が解き放たれたかのように、ステージが照らされ、5人のシルエットが浮かび上がると、大歓声が上がった。人さし指を天に突き上げたボーカル太志は「もう1回…。もう1回やります、Aqua Timez」。「最後まで」で再始動の幕を開けると、5人はファンとの距離をかみしめるように、Aqua Timezの音を奏でた。「ただいま！」。ボーカル太志の挨拶に、客席からも「おかえり！」の声が相次いだ。


「今日、8月2日にライブをもう1回やると発表して、来たい人がたくさんいる中で、配信で見てくれる人もいるし、こうやって面と向かっている人もいて…。今日は『おめでとう』を言いたいから来てくださる皆さんがいるという事実だけで、5人は本当に感極まっています。マジで最高の1日にしたい。俺らも思い切りいくんで、思い切り受け取ってください」──太志

代表曲「千の夜をこえて」「決意の朝に」など、シングル曲を中心に、Aqua Timezの〝王道〟セットリストでファンを魅了した。

ライブ中盤のMCでは、メンバーそれぞれが活動再開への思いを語った。

「正直言うと、6年空くと、誰も待ってくれていないという感覚があった。でも（活動再開を）発表した時のレスポンスで、こんなに多くの人が待ってくれていたんだって。SNSじゃ伝わらないと思ったので、この場で言わせていただきます。ありがとうございます！皆さんと気持ちは一緒、最後まで盛り上がっていきましょう」──大介

「久しぶりだよね…元気だった？ビックリしたのが、曲も久しぶりだから、どう弾いてたとか忘れちゃってるじゃない？なのに私がここにいることは、慣れ親しんだ家の布団の中…みたいな感じが、リハーサルの時からしていて、居場所はここだなと。兎にも角にも、6年にも関わらず、思い続けてくれたことに、ありがとうございます。これから1年半くらい、楽しんでいきましょう」──mayuko

「2018年に解散して、その時はみんなもモヤモヤした気持ちもあったと思う。（ラストライブの）打ち上げで、帰り際にトイレの前で太志と『また機会あったらさ』って終わった。Aqua Timezのことを考えない日はあったけど、忘れた時はない。ある日、太志から電話かかってきて、ある方から20周年に向けて再結成してみないかと言われて、太志もやってみたいと。それで1人ずつに電話してOKもらったんで、今日があります。でもそれは、何より待ってくれているみんながいるから。みんなと一緒にグルーヴ作って、揺らしていきたいと思います」──OKP-STAR

「お久しぶりです！マジで緊張してます。こんなに待ってくれる人がいて、めちゃくちゃうれしいです。最後の横浜アリーナでのラストライブでみんなと約束しました。（解散で自身は会社員となり）音楽の道をストップして、めちゃくちゃ大変だったけど、みんなと再会した時に『毎日楽しいよ』と言えるように、今日まで生きてきました。来年まで我々は我々の音楽を届けていきますので、よろしくお願いします」──TASSHI

虹色のスポットライトに照らされながら「虹」で本編を終えると、アンコールでは「手紙返信」で改めてファンへの思いを伝えた。


「Aqua Timezを応援してきたことをかっこいいとみんなに思って欲しいので…。5人も頑張っていくし、1曲1曲丁寧にやっていくので、これからもよろしくお願いします。今日から始まって突っ走っていくために、ここが大事と歌った曲です」（太志）と最後に披露したのは「HOME」。今回の再結成は、20周年イヤーを終える2025年末までの期間限定となるが、今年の秋には単独ライブツアー開催を発表。TASSHIは「全部平日だけど、俺も有給もらって回るから…みんなも有給とってきてね。来年はもっと回るから、楽しみにしていて！」。笑いも交えて呼びかけると、会場はさらに温かい空気に包まれた。Aqua Timezのリスタートの一歩は、この8月2日に確かに刻まれた。

写真：Rayotabe





◆Aqua Timezオフィシャルサイト