【インタビュー】shallm、6ヶ月連続リリース第5弾に記憶と感情の物語「だんだんカッコよくなっていく姿を見てもらえたら。修行は続きます!」

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■完璧な美しさを持っている曲
■そういうものを私もずっと求めている


──「ヘミニス」のレコーディングはいかがでしたか?

lia:私の曲は声を結構強めに張り上げる曲も多いんですけど、この曲は優しく歌うように意識しました。

──相変わらず音域も広いですよね。オクターヴ近く離れているようなメロディの移り変わりもあったりして。

lia:特にサビは音域が広くて、高音も低音もあって。高音では歌詞に合わせて切ない雰囲気を出すことを、低音では言葉のひとつひとつをしっかり歌うことを意識しました。歌うのがけっこう難しかったです。

──いつもご自身にハードルを課していく制作スタイルですよね。

lia:作ることに集中しすぎると、自分が歌うんだということを忘れてしまって(笑)。レコーディングの日が決まってから“あっ、そうだった”って思い出して、“どうしよう”と思いながら練習して。それで練習しているうちに“歌えるかも”と思えるようになっていく。この繰り返しです。

──今回の曲もたくさん練習しました?

lia:自分の声が一番綺麗に聴こえる音域よりも下の音域の音が結構多かったので、“どうやって歌ったら綺麗に聞こえるんだろう?”とたくさん練習しました。


──歌うことを考えずに作曲して、練習したら歌えるようになる、その繰り返しだという話でしたけど、制作を重ねていくなかで、自分のボーカルの成長を感じることもあるのでは?

lia:そうですね。私は元々Adoさんが憧れの存在なので、shallmを始めたての頃は一生懸命がなり声の練習をしていたんですよ。だけど自分の曲を歌うようになって、がなりたい曲だけじゃなくて、優しく歌う曲も増えてきて。選択肢が増えたなと思ってます。

──いいですね。

lia:曲を作りながら、いろいろなジャンルの音楽に手を出せるのがすごく楽しくて。日や時期によって聴きたい曲って変わるじゃないですか。私も同じように自分の作りたい曲も変わっていくものなので、いろいろな曲を作れるのはすごく楽しいなって。

──最近新たに聴くようになった音楽はありますか?

lia:ボカロはずっと好きなんですけど、洋楽っぽい、おしゃれな雰囲気の曲も最近はカッコいいなと思いながら聴いてます。ボカロはボーカルが高音だったり、メロディの起伏が激しかったりするんですけど、メロディの動き方も、声の使い方も全然違うなって。最近特に好きなのは礼賛というバンドで、ラップっぽい、メロディに囚われないボーカルがすごく面白いなと思ってます。サウンドもジャズみたいでカッコよくて。新しい扉を発見しました。

──そういう曲をいつか自分でも作るかも?

lia:どうでしょう? でもメロディに囚われなかったことがないから、できるのかな…。ちょっと恥ずかしいし。

── 恥ずかしい?

lia:カラオケで礼賛の曲を歌った時に、“やっぱり私はメロディがはっきりしている曲じゃないとダメなんだ”と気づいたんですよ。もちろん曲自体はカッコいいんですけど、私が歌うのかって思うと恥ずかしくて。ラップのように音程がステイだと、喋っているみたいだから恥ずかしいのかもしれないです。できたらカッコよさそうだからやってみたいと思いつつ…でもやっぱり恥ずかしくて…。


──あはははは。今後、やってみたい音楽はありますか?

lia:私、カッコよくなりたいので、カッコよくなれるような曲を常に作っていたいです。どんどんカッコいいを更新して、最新曲が一番胸を張れる自分でいたい。

──カッコいいというのは、ただ曲調が激しいとか、そういう話ではないですよね。

lia:はい。例えば米津玄師さんの曲を聴くと、全てが美しいなと思うんですよ。歌詞の語尾が同じ母音で揃ってたり、“ここの話がここと関連しているんだ”という部分があったり…完璧な美しさを持っている曲ばかりだなと思っていて。そういうものを私もずっと求めているんですけど、まだまだだと思うので、頑張りたいです。

──締切もある中で、完璧を求めていく作業は大変じゃないですか? どこかで制作を終わらせなければいけない時がくるじゃないですか。

lia:基本的に、自分が作った曲に対して満足できない性格なんですよ。出来上がってからも“もっとできたんじゃないか”とか、“今だったらもっとこうするかも”というふうに思ってしまうし。

──納得のハードルも日々上がっていっているでしょうしね。

lia:はい。だけど、だんだん納得できることも増えてきたというか。作っている時は集中してその曲のことばかり考えているから、客観的な視点で見ることはできなくなっているんですけど、作り終わってからだったら、自分の曲を落ち着いて聴けるので。しばらく経ってから聴いた時に“いい曲なんじゃないか”と思えることも増えてきました。

──いいですね。

lia:とある有名な歌手の人が、「締切が近づいてきたら、子どもを送り出す気持ちで送り出せ」というふうに言っていたと、母から教えてもらって。“ああ、そうか”と納得しました。私の場合はそういう運命かと思ったら、受け入れられるなと。“もっといけるな” “もっとできそう”と常に思ってはいるけど、運命だと受け入れたら、あとから納得できることも多いです。

──8月にリリースされる第6弾楽曲も楽しみにしています。最後に今後の活動について聞かせてください。いろいろなイベントライブ出演も控えているようですが、ライブでのまだ緊張は拭えなさそうですよね。

lia:そうですね。たぶんおばあちゃんになっても緊張します(笑)。

──これからshallmのステージを観る人に、どんな姿を見せたいと思っていますか?

lia:先程と重なってしまうのですが、本当はカッコいい人になりたいんですけど、まだカッコよくなれてはいないのかな。なので、だんだんカッコよくなっていく姿を見てもらえたら面白いのかなと思います。私、緊張するとすぐテンパっちゃうので、そこがよくないなと思っていて。カッコよくライブパフォーマンスできるようになりたいです。修行は続きます!

取材・文◎蜂須賀ちなみ

■9thデジタルシングル「ヘミニス」

2024年7月6日(土)配信開始
※日本テレビ金曜深夜ドラマ『私をもらって~追憶編~』主題歌
配信リンク:https://shallm.lnk.to/geminisPR
歌詞:https://www.uta-net.com/song/356808/


■ドラマ『私をもらって~追憶編~』
放送局:日本テレビ「Friday’s EDGE(フライデーズエッジ)」
放送日時:7月5日(金)スタート
※毎週金曜 24時30分~24時59分放送予定
※編成都合により時間変更の場合あり
※初回は24時45分~25時14分放送
▼同時ネット局
STV(札幌テレビ)、RAB(青森放送)、TVI(テレビ岩手)、MMT(ミヤギテレビ)、ABS(秋田放送)、YBC(山形放送)、FCT(福島中央テレビ)、TeNY(テレビ新潟)、TSB(テレビ信州)、YBS(山梨放送)、SDT(静岡第一テレビ)、KNB(北日本放送)、KTK(テレビ金沢)、CTV(中京テレビ)、NKT(日本海テレビ)、HTV(広島テレビ)、KRY(山口放送)、JRT(四国放送)、RNC(西日本放送)、RKC(高知放送)、FBS(福岡放送)、NIB(長崎国際テレビ)、KYT(鹿児島読売テレビ)、UMK(テレビ宮崎)
▼配信情報
Hulu/TVer毎話放送後見逃し配信
※「私をもらって」~恋路編~は、~追憶編~の最終回放送後Huluにて先行配信

出演:前田公輝 久保田紗友
栗原類 K (&TEAM) 柾木玲弥 手塚真生 山口大地 田島亮
原作:『私をもらって』RoseBean(「NAVER SERIES」連載)
『私をもらって』RoseBean・One Punch Rabbit(「LINEマンガ」連載)
脚本:下田悠子、目黒啓太、本田周、髙橋泉
演出:池田千尋、常間地裕、倉橋龍介、三島有紀子
音楽:小山絵里奈
楽曲:「ヘミニス」shallm (Virgin Music / ユニバーサル ミュージック)
制作:下村忠文
プロデュース:中村圭吾
監修:川邊昭宏
プロデューサー:ヘリー・アン、三木裕明、齋藤寛朗、李奇穎/石尾純
制作協力:カズモ
製作著作:日本テレビ


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