【ライブレポート】アニソンアイドル・上月せれな、ノンストップ熱量MAXで駆け抜けたバースデーワンマン
6月1日、上月せれなが日比谷公園野外大音楽堂にてバースデーワンマンライブを開催した。テレビアニメ『デュエル・マスターズ』や『爆丸』シリーズなど数々のアニメやゲームの主題歌に起用されるなど、アイドルとアニソンの垣根を越えてハイブリッドに活動している彼女。誕生日は7月1日なので、一足早めのバースデーライブとなった。
◆ライブ写真
SEが流れ、上月せれながステージに登場。人差し指を上に掲げてポーズを決めると、ライブは“キミなら大丈夫”というメッセージを込めた前向きなナンバー「NEW WORLD」で元気よくスタートした。オーディエンスもクラップやコールで1曲目からエンジン全開で盛り上げていく。そのままノンストップで『けいおん!』挿入歌の 「ふわふわ時間」とエネルギッシュなダンスとキャッチーなメロディが見どころの「エンドレス土日」を披露。さらに『となりの怪物くん』OPテーマとなった「Q&Aリサイタル!」では、両手を大きく振ったり、「I Love You」で大きくハートを描いたりと全身を使ったパフォーマンスを見せた。
「改めましてみなさんこんにちは! アニソンアイドルの上月せれなです。よろしくお願いします!」と挨拶。「絶対に雨という予報が曇りに変わって、今日晴れてますよ。曇りどこいった!? 雨どこいった!?」とライブ日和な気候に喜びの顔を見せた。「じゃあみんな立って!」と声をかけた後は、「ダイスキスイッチ」を歌唱。繰り返される《ダイスキ!》の部分では各方面のファンに指を指しながら愛を叫んでいった。
『魔法科高校の劣等生』第3シーズンのOPテーマの「Rising Hope」の後に披露したのは、『デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編』EDテーマとして注目を集めた「BRAND NEW MOMENT」。アップテンポな曲調で、バースデーライブという特別な空間をさらに盛り上げていく。その勢いのままリズム天国でお馴染みの「ドキッ!こういうのが恋なの?」「最強メロディー2」へ。オーディエンスとのコールアンドレスポンスも白熱し、会場の一体感が高まっていく感覚があった。「夜明けBrand New Days」ではアグレッシブなダンスを見せ、前半戦を終えた。
続いて登場したのは、ギルドロップス。『異世界ワンターンキル姉さん』挿入歌である「メグリメグッテ」や『異世界の湯』主題歌「Baby love!Baby please!」を含む3曲を披露。メンバー全員が声優というグループなだけあって、しっかりとした声質の持ち主たちだ。「せれちゅのバースデーイベントということで、おめでとうの気持ちを歌に乗せて盛り上げていきたいと思ってますので、最後までよろしくお願いします!」とお祝いの気持ちをたっぷりと込めたステージングを見せてくれた。
その後は上月せれなが所属するアイドルグループ・Brave Mental Orchestraのステージ。メンバーが1人ずつ登場し、最後に上月せれながステージに現れた。彼女らの1曲目は上月せれな自身が作詞を担当した「BIG BANG」。メリハリのある歌声と、グループならではのパワフルさ、華やかさのあるダンスでオーディエンスを魅了した。デビュー曲「マッサカサマ!」ではリフレインする「マッサカサマ!」に合わせてみんなで振り付けをするシーンも。中毒性のあるメロディとフレーズでファンたちもノリノリだ。彼女たちのステージのラストを飾ったのは「FUTURE QUEST」。メロディックな歌唱パートやかっこよさが際立つラップパート、エネルギッシュなサビとコロコロ印象を変えながらパフォーマンスを見せてくれた。最後はメンバーとファンが一緒に拳を高く掲げてフィニッシュ。
記念すべきバースデーライブということで、この日限りのスペシャルコラボステージも用意された。ギルドロップスとBrave Mental Orchestraのメンバーが一緒に「虹色★わんだー」を披露した。アップテンポかつ元気いっぱいな楽曲で、さらにライブの高揚感も増していく。
後半戦は再び上月せれなのソロステージだ。「ラストスパート全てを詰め込んで、みんなで楽しんでいけたらと思います! ノンストップでいきますので、みんなで一緒に夏の始まり盛り上がっていきましょう!」と意気込みを伝えると、「まだまだいくよー!」と「Higher and Higher」を歌唱。これまでの約1時間、ほぼずっとステージに立ってパフォーマンスをしてきた彼女。疲れを見せるどころか、前半よりもパワーアップしたようなステージングを見せてくれた。
さらに「LOVE YOU ONLY」ではファンに向かって指を指したりしゃがんで目線を合わせたりと、ファンとコミュニケーションを取りながらのパフォーマンスを届けた。その後は「プッシュ?セレクト?コンティニュー」「うまぴょい伝説」「GO!!! 」とオリジナル曲と有名アニソンを織り交ぜた、盛り上がること間違いなしのセットリストを展開。筆者も思わず身体を揺らしながら楽しませてもらった。
歌詞に散りばめられた「タイ」「タイガー」がクセになる「家でYeah!ってアゲタイガー」をタイガーポーズで締めると、いよいよ終盤。国民的アニメソングと言っても過言ではないほどの人気曲「Butter-Fly」では、オーディエンスも盛り上がりは最高潮に。ケチャをしたり、ステージギリギリまで身を乗り出したりと、熱量が目に見えて伝わってきた。最後は「SPEED UP COASTER」と「VISION」で締め。後半10曲もノンストップで曲を届け、あっという間にフィナーレを迎えた。上月本人も「始まったらあっという間だったね」とコメント。「今日はみなさん遊びに来てくれて本当にありがとうございました! イェイ!」と挨拶をして、ステージを後にした。
上月せれなは今年でデビュー10周年。そんな記念すべき年の記念すべきバースデーライブは天候にも恵まれ、たくさんのファンと共に盛り上がった日となった。会場には男性ファンだけでなく、女性や子どもも多く駆けつけていた。一般エリアは入場無料だったため、彼女のパフォーマンスを初めて見た人も多かったかもしれない。彼女のファンはもちろんのこと、初見の人や子どもでも元気をもらうことができ、存分に楽しめるライブだったと思う。彼女のアニバーサリーイヤーはまだまだこれから。どんな仕掛けを企んでいるのかワクワクする。
取材・文◎伊藤美咲