BUDDiiS、煌めく笑顔に包まれた全国ホールツアーファイナル公演
BUDDiiSが、4月29日(月・祝)に神奈川県・パシフィコ横浜国立大ホールにて全国ホールツアー<BUDDiiS vol.07 –JUBiiLEE–>のファイナル公演を開催した。
人気急上昇中の10人組ダンス&ボーカルグループのBUDDiiSは、作詞作曲、コリオグラフやライブ演出、グッズデザインをメンバー自らで行う、令和に誕生した“DIY”グループ。2024年2月からスタートしたキャリア初となるホールツアーは全国10箇所13公演を実施。クライマックスとなるパシフィコ横浜国立大ホール公演は4月28日(日)、29日(月・祝)の2日間に渡って開催され、チケットは両日ともにソールドアウト。最終公演のみU-NEXTでの生配信も行われた。
開演時間を迎えると場内が暗転。オープニング映像に続き、高揚感たっぷりのオーバーチュアに導かれるように場内のボルテージが上昇していく中、揃いのチェックのスーツを身に纏ったメンバーが登場。熱狂的な歓声を受けながら、ライブは、テレビ番組の企画で24時間で制作した本ツアーのテーマソング「JUBiiLEE」で華やかに幕を開けた。“特別な記念日”という意味を持つ単語を冠にしたツアータイトルをコンセプトにした懐かしくも新鮮なサウンドに合わせて軽やかなステップを踏みながら、<Hello 声を出して/キミの心をLock-on/今日という記念日ずっと忘れないよ>という今回のライブのはじまりにふさわしいフレーズを響かせると、昨年10月にリリースした1stアルバム『BRiLLiANT』のリード曲「Koi to me」(コイツミ)へ。MORRIEのダイナミックなロングトーンとFUMIYAのクールなラップが重なるダンスミュージックで観客のテンションを一気に引き上げると、そのままメドレーに突入。SHOOTがハートを描き、ウィンクを送る「OZ」、ピンスポットに照らされたメンバーが大人っぽいムードのダンスを踊る「P.A.R.T.Y」、観客が彩りのペンライトを波のように揺らした「Under The Sea」、MORRIEが心地よくパワフルなハイトーンを解き放つ「To The Top」とライブでお馴染みのナンバーをメドレーで4曲続けて、会場に心地よい一体感をもたらした。
FUMINORIが考案したというメンバーそれぞれの個性を活かしたチャーミングでキュートな自己紹介を経て、「ついにファイナルの地にやってきました。僕たち、全力でぶちかましますので、皆さんも僕らに熱い気持ちを届けてください」と呼びかけた後のラヴバラード「Lack」では、情感たっぷりに歌いあげ、スモークが焚かれたステージではエモーションを感じるダンスを展開。ダンス&ボーカルグループとしての魅力がはっきりと伝わってくるとともに、実の弟であるSHOOTを兄のMORRIEが背中越しに抱きしめるシーンでは悲鳴にも似た歓声が湧き上がった。
ここから雰囲気は一転し、「一緒にジャンプしましょう!」という言葉に導かれた「ALRIGHT」では、観客はクラップを鳴らし、全員でジャンプし、ペンライトをぐるぐると回して盛り上がり、SEIYAの投げキッスも飛び出した「Beautiful」ではハッピーなバイブレーションが広がっていき、ボッサ風味のローファイヒップホップ「Glow Gold」では軽やかで小気味のいいビートで会場全体をゆったりと揺らした。
パーティーに誘う<胸キュンワード>をお題とした映像を挟み、それぞれの個性が際立つ衣装へと着替えたメンバーは、ダンストラックで多様なジャンルのダンスを横断した高いパフォーマンス力を遺憾なく発揮。MORRIEがアカペラで歌い始めたディスコ調のファンクトラック「Magic」ではファルセットヴォイスを駆使して新たな魅力を見せつけ、「YO HO」ではメンバー全員が拳を高々と掲げるサビでKVEINがグーではなく、指ハートを見せるという細かい演出に惹きつけられた。そして、FUMINORIが「KEVINが作詞作曲した新曲です。皆さんの背中を押せる曲になっています」と語った「LOUD」ではヴォーカルとパフォーマーに分かれた立体的なステージングでエールを送ると、今度は観客が拳をあげ、クラップを鳴らし、会場が再び笑顔と幸せのムードでいっぱいになった。
日替わりでメンバーがステージ上で記念写真を撮影し、タイトルのフレーズで観客から大きな声が上がった「HOT CHEESE」からライブは後半戦へ。BUDDiiSとバディ(ファンネーム)を繋ぐ「BUD」ではタオルを回して楽曲を共有し、ステージと客席の距離を縮めてみせた。盛り上がり、ワイルドなヒップホップ「BEAST2」では、SHOOTが「もっと来いよ!」と煽り、SEIYA、SHOW、TAKUYAの3人がメインで歌う「WE HIGH」で明るく爽やかな風を吹かせ、いよいよクライマックスへと向かっていく。留守電に残すセリフのパートが公演のたびに変わるKEVIN作のキュートなラブソング「Th One」では、直前のMCで「横浜は俺の街だ!」と豪語していた横浜出身のYUMAが担当。「もしもし、YUMAです。今日は会いにきてくれたみんなに言いたいことがあるんだけど、聴いてくれる? ……みんなのこと大好きにゃんと告白すると、大歓声が上がり、ラストスパートでは場内に銀テープが舞い散った。そして、本編ラストは、KEVIN作の新曲「HONEY」。スイートなタイトルとは反し、スパイスの効いたハードボイルドなスパニッシュビートのラブソングで、これまでにない官能性を滲ませる情熱的なパフォーマンスで観客を驚かせ、最後はFUMINORIのセクシーな吐息とともに幕を閉じた。
アンコールではメンバーは客席に登場。ドープなヒップホップ「Mr.FREAK OUT」やみんなで一緒に歌って踊れる 「R4U」をパフォーマンスしながら2階や3階から1階へと移動し、よりファンの近くで笑顔と幸せを届けて回った。そして、MCでは、前日に9月6日に初の日本武道館でのワンマンライブの開催を発表したことを伝えた後、SEIYAが思わず涙した前日の映像を振りかえり、更なる重大ニュースを発表。デビュー3年でたどり着いた初の日本武道館公演がなんと2日間の開催となることをアナウンスすると、この日いちばん大きい拍手と喜びに満ちた歓声が送られた。
2021年5月にリリースされた記念すべきデビュー曲「CLICK ME」を想いを込めてパフォーマンスした後のMCでは、MORRIEが「少しずつ成長できたツアーだったと思います」と充実した表情を見せると、「日本武道館公演を必ず成功させます!」と宣言。SEIYAは9都市13公演に及んだツアーを振り返って、「1公演1公演が思い出に残ってます。この景色は一生の宝物です。これからも手を繋いで、一緒に最高の景色を見ましょう」と呼び掛け、続くメンバーは皆、ファンやスタッフ、そしてメンバーへの感謝と愛の気持ちを口にした。そして、YUMAが「今、10人で立てていることが幸せです。嬉しいです。メンバーが大好きで、このメンバーで武道館に立てると発表できたことも、バディのみんなが喜んでくれたことも嬉しくて……」と涙を流しながら、「みんなの日常の辛さを吹き飛ばせるくらいの力をつけたい。めちゃくちゃパワーアップしておくので期待しておいてください」という言葉に温かい拍手が上がった。YUMAの涙にもらい泣きしたSHOOTは「日本武道館は嬉しいけど、通過点でしかないなと考えていて。皆さんと一緒にもっともっと大きい景色を見ていきたいです」と決意を表明。最後にリーダーのFUMINORIが「僕たちはどんな時も絶対にみんなの近くに、そばにいます。だから、みんなが苦しいって感じた時に、僕らの音楽や想いが近くにあるってことを忘れないでください」というメッセージを届け、「これから先の道も一緒に切り開いていきましょう!」と声を上げ、自分が自分でいられる“特別な場所”を歌とダンスで体現した「Brightness」を躍動感たっぷりにパフォーマンス。メンバーが“挑戦”と位置づけたホールツアーは、まるで祝祭のような多幸感と煌めく笑顔に包まれる中で締め括られた。
撮影:浅葉未渚
セットリスト
M2. Koi to me
M3. OZ〜P.A.R.T.Y〜Under The Sea〜To The Top
M4. Lack
M5. ALRIGHT
M6. Beautiful
M7. Glow Gold
M8. Magic
M9. YO HO
M10. LOUD
M11. HOT CHEESE
M12. BUD
M.13. BEAST2
M14. WE HIGH
M15. The One
M16. HONEY
ENC1. Mr.Freak Out
ENC2. R4U
ENC3. CLICK ME
ENC4. Brightness
ライブ・イベント情報
2024年 9月6日(金)
2024年 9月7日(土)
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