THE BAWDIES、Billboard Live TOKYOで結成20周年記念ライブ開催
THE BAWDIESが、1月21日にBillboard Live TOKYOにて結成20周年を記念したライブ<20TH BIRTHDAY BASH>が行われた。
このライブは、豪華ゲストを招き、Billboard Live TOKYO / OSAKAで開催されたスペシャルライブ。15年前のメジャーデビューアルバム発売日と同日の4月22日にはニューアルバム『POPPCORN』、5月からはアルバムを引っ提げてのワンマン全国ツアーを発表した。Wアニバーサリーを転がり続けるTHE BAWDIESの2024年の幕開けともなった同公演のライブレポートだ。
「あけましておめでとうございます! 2024年はTHE BAWDIES、結成20周年、メジャーデビュー15周年というアニバーサリーイヤーでございます。Billboard Liveでできる歓びをたっぷりみなさんに届けたいと思います。この周年、そして、このBillboard Live公演、ぜひ大賑わいしてやってください。よろしくお願いします!」――ROY(Vo, Ba)
THE BAWDIESの2024年は大阪と東京のBillboard Liveで2週にわたって開催したライブイベント「20TH BIRTHDAY BASH」でスタートした。1日2公演ずつ計4公演を行った、この「20TH BIRTHDAY BASH」はタイトル通り(BASHは盛大なパーティーおよびイベントの意)、豪華ゲストも含め、いつもとはひと味違う趣向でTHE BAWDIESの20回目の誕生日を祝うスペシャルなものに! このレポートでは1月21日の東京公演から1st公演の模様をお届けしたい。
「我々の歴史を振り返りながら、ということで、この曲から始めたいと思います!」とROYが声を上げ、バンドの演奏はマージービート・サウンドとROYの黒っぽいボーカルの組み合わせがかっこいい「I BEG YOU」からスタート。ご存じ、2007年にインディーレーベルからリリースした1stシングルのタイトルナンバーだ。そこからMARCY(Dr, Cho)によるドラムの連打に応えるようにROYが跳ねるリズムをベースで刻みながら繋げたのが2009年リリースのメジャー1stアルバム『THIS IS MY STORY』のオープニングを飾る「EMOTION POTION」。「Yahhhhhhhhhh!!!!」というROYのロングトーンのシャウトに観客が拍手喝采を贈る。
「これでも音量を下げている」と言いながら、ドリンクのみならず、料理も楽しめるライブレストランであるBillboard Live TOKYOにライブハウスと変わらない大音量を響かせ、思わず席を立たずにはいられない熱気を早速作り上げると、ROY曰く「ファンキー大将軍伯爵」ナガイケジョー(SCOOBEE DOO)と、やはりROY曰く「ソウル、ジャズ、ファンク変幻自在の指先イリュージョン」別所和洋(パジャマで海なんかいかない)を呼び込み、ナガイケがベース、別所がキーボードを演奏しながら、そして、ROYはベースを弾かずにハンドマイクで「HOT DOG」「SKIPPIN’ STONES」とシングルナンバーを中心に、この15年の間に発表してきた代表曲の数々を披露。1曲ごとに立ち上がる人数が増えていった観客を踊らせていく。ナガイケの指弾きによる腰のあるベースプレイも聴きどころだ。ピック弾きするROYのソリッドなプレイとは一味違うグルービーなプレイにTAXMAN(Gt, Vo)は思わず感嘆の声を上げたが、確かに、これまで幾度となく聴いてきた代表曲の印象がこの日はちょっと変わったようにも感じられた。
そして、「ROCK ME BABY」「IT’S TOO LATE」の2曲では、ROY曰く「ロックの王様にしてロックンロール大先生」NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)を迎える。メンバー達が語ったところによると、前述した『THIS IS MY STORY』の4曲のプロデュースはもちろん、曲作りにおけるサジェスチョンにおいてもTHE BAWDIESを導いてきた兄貴的な存在なのだそうだ。
「これまでTHE BAWDIESを支えてくれてありがとう!」と観客に語り掛けたNAOKIに「いつか一緒にやりたいと思ってたけど、このタイミングで出てもらえてうれしいです!」とTAXMANが感謝を述べる。
NAOKIが奏でるジャングリーなギターサウンドが曲の魅力を際立たせた「ROCK ME BABY」は、JIM(Gt, Cho)によるサイケデリックなギター・プレイも聴きどころ。NAOKIがボトルネック奏法でスライドギターを加えた「IT’S TOO LATE」は、JIMから、TAXMAN、NAOKIと繋げたギターソロが白熱。そして、JIMとともにジャンプをキメたNAOKIはアウトロのROYのロングトーンのシャウトにブルージーなフレーズで掛け合い、客席を沸かせたのだった。
「最高の日なんだから、俺だって歌いたい。(ROYに)1回ちょっとハケてもらえる?(笑)」
TAXMANに促され、ちょっと不満そうにステージを降りたROYは最前列のテーブルに座ると、そのテーブルの観客とカンパイ! その様子を横目にTAXMANは2ビートのガレージ・パンク・ナンバー「SO LONG SO LONG」を熱唱する。MARCYによるアウトロのドラムソロに観客は再び拍手喝采。
その直後、ステージに戻ってきて、早速、満足げなTAXMANに嫌みを言うROYに対して、JIMが言った「歳をとって意地悪になってきた」という一言をきっかけに、いつも3人をいじっているROYが3人から「意地悪じいさん」と反撃されるコントさながらのくだりもTHE BAWDIESのライブならではだろう。結成から20年経っても、高校の同級生だった頃から4人の関係性は全然変わっていないようだ。そんなところに頼もしさを感じたりも。
さらにこの日の見どころは続いていく。
「新世代ロックンロール代表、GLIM SPANKYから松尾レミ!」(ROY)
「こんな目出度いステージに呼んでいただけてありがとうございます!」(松尾)
GLIM SPANKYから松尾を迎えたのだ。演奏するのは、あの曲しかない。今年1月10日に配信リリースした最新シングル「SCREAM feat. 松尾レミ」だ。1番はROYから松尾に、2番は松尾からROYに繋げ、サビは2人が歌声を重ねるソウルフルなロックンロール。日本を代表するシャウター2人の共演に盛り上がらないわけがない。
「レミちゃんとTHE BAWDIES、ROYのボーカル(の組み合わせ)、いいね!」(TAXMAN)
思わず快哉を叫んだTAXMANにROYが大きく頷く。
「みんなからも言われてた。レミちゃんと一緒にやったほうがいいって。言われるたび、わかってるよって思ってたけど、ようやく一緒にできた!」(ROY)
そこから一気に盛り上げるのかと思いきや、「飲み物のお代わりはいかがですか?」とROYと別所と2人だけで「LEMONADE」をピアノバラードとしてじっくり聴かせたのだから心憎い。そして、「愉快な仲間達!」(ROY)とナガイケ、MARCY、TAXMAN、JIMを呼び込み、「LEMONADE」のしっとりしたムードから一転、「JUST BE COOL」で総立ちの観客を踊らせると、本編最後はバンドとして転がりつづけるという意思を込め、4人だけで「KEEP ON ROCKIN’」をたたみかける。
「ありがとうございます。みなさんが音源を聴いてくれて、ライブに来てくれるからここまでやれたので思うので、これからもよろしくお願いします!」というMARCYの言葉を受け、「転がりながら駆け抜けていこうと思います。年間通して周年パレードです!」とROYは宣言。観客と「ヘーイ!ホー!」「ヘーイ!ホー!」のコール&レスポンスを繰り広げながら、クライマックスにふさわしい盛り上がりを作り上げた。
もちろん、そこで終わりじゃない。しかも、この日はアンコールでも普段とは違う「20TH BIRTHDAY BASH」ならではの趣向を楽しませたのだった。多くのレジェンド・ミュージシャン達が立ってきたBillboard Liveのステージに立てたという感慨と自分達が愛してやまないルーツ・ミュージックに敬意を表して、ジェームズ・ブラウンの「TRY ME」とレイチャールズの「WHAT’D I SAY」――カバーという意味では王道と言える2曲を、この日ならではと言えるアレンジで披露。
曲が持つバラードとしての魅力を際立たせるという意味でも、ソウルフルなボーカリストとしての実力を見せつけるという意味でも、「LEMONADE」同様、別所のピアノだけで歌った「TRY ME」は、そんなアイデアが見事にハマっていたと思うし、この日のゲスト全員を迎え、総勢8人で演奏した「WHAT’D I SAY」はパーティーをダメ押しで盛り上げるという意味で、これしかないと言える選曲だった。
別所、ナガイケ、JIM、NAOKIとソロを回して、それぞれの見どころを作ってから、ROYと松尾による「ヘーイ!ホー!」というコールに観客が大きな声でレスポンスしながら、この日一番のクライマックスに達した時、ステージも客席もそこにいる全員が満面の笑みを浮かべていたことは言うまでもないだろう。
そして、TAXMANが音頭を取る恒例の「ワッショイ!」で打ち上る前に「重大発表があります!」(ROY)と4月22日に新しいアルバム『POPCORN』をリリースして、5月11日から全国をハジけまわる計21公演の全国ツアー「POPCORN TOUR 2024」を開催することも発表。観客に歓喜の声を上げさせたが、代表曲の数々を演奏しながら、普段とは一味も二味も違うTHE BAWDIESを見せつけたところに結成20周年、メジャーデビュー15周年を迎えたバンドの懐の深さが感じられたことが何よりもうれしかった。
それが「20TH BIRTHDAY BASH」最大の見どころだったと思う。
ライブ・イベント情報
5月11日(土) 千葉 LOOK
5月12日(日) 浜松 窓枠
5月18日(土) 大分 DRUM Be-0
5月19日(日) 長崎 DRUM Be-7
5月23日(木) 水戸 LIGHT HOUSE
5月25日(土) 金沢 EIGHT HALL
5月26日(日) 長野 CLUB JUNK BOX
5月30日(木) 京都 磔磔
6月1日(土) 神戸 VARIT.
6月6日(木) 宇都宮 HEAVEN'S ROCK VJ-2
6月8日(土) 高松 MONSTER
6月9日(日) 岡山 YEBISU YA PRO
6月15日(土) 広島 LIVE VANQUISH
6月16日(日) 福岡 DRUM LOGOS
6月22日(土) 仙台 Rensa
6月23日(日) 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
6月29日(土) 札幌 PENNY LANE24
6月30日(日) 旭川 CASINO DRIVE
7月6日(土) 大阪 GORILLA HALL OSAKA
7月7日(日) 名古屋 DIAMOND HALL
7月20日(土) ZEPP SHINJUKU
<THE BAWDIES CLUB 最速先行>
受付日程:1月21日(日)~1月28日(日)23:59
チケット料金:¥5,500
受付URL:https://thebawdies.com/contents/feature/popcorn-tour-2024
【THE BAWDIES 全国ツアー「POPCORN TOUR 2024」特設サイト】
https://thebawdies.com/contents/feature/popcorn-tour-2024
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