【インタビュー前編】13.3g、よりグルーヴィーに進化を遂げた「恋愛進化論」は「いまの僕らだったらこう届ける」
■僕はそうですね。最初にいっぱい考えちゃいます
■恋愛だけじゃなく、いろんなことに対してもそうなので
──将太さんは歌詞を書くときに、失恋をテーマにしようというのは最初から浮かんでいたんですか?
将太:そうですね。失恋ソングって、バラードとかゆっくりしたテンポでもいいんだけど、そのとき自分がイメージしていたものは、そっちにしちゃうと悔しいというか(笑)。「諦めてる」とか「もういいんだ」って自分の中で割り切りたい気持ちを、バラードではなく、なんなら楽しくリズミカルにやっちゃおうと思って。だから、それこそギターも、ロビンに伝わったイメージ通りの感じというか。歌詞を度外視して聴いたら、ノリがよくて楽しくなるような曲。でも、歌詞にフォーカスを当てたら、うまくいかなかったんだなっていう内容が含まれているものにしたいというのは、最初の時点から考えてました。
──〈Monkey Monkey Money Money 散々〉という一節はすごく耳に残るし、音に乗ると気持ちがいいんですけど、どれだけ嫌な気持ちがここに閉じ込められているんだって思って。
将太:そこは考えたというよりは、そういう状況だったんですかね(笑)。イメージしたときに、「散々だなぁ……」って。
──だいぶやさぐれてました?
将太:はははははは!(笑) だいぶくらってたのかもしれないです。
▲L to R:輪田拓馬(Dr)、奥野"ロビン"領太(G)、藤丸将太(Vo, Pf, G)、藤原聖樹(B)
──(笑)。歌詞としては、それこそ進化というか。様々な知識を得て、その通りに進んでいったんだけど、そうこうしている間に、歌詞でいうところの〈猿〉に奪われてしまったという流れになっていて。そこはある意味、現代的でもありますよね。頭が情報でいっぱいになってしまって、なかなか足を踏み出しにくいみたいなところとリンクしている印象もあったんですけど。
将太:いろいろ考えすぎてしまって、失敗を恐れていたというか。絶対にこうしたらよく見てもらえるとか、こうしたら喜んでくれるよなっていう思考が、気づいたら違う方向に行ってしまっていたっていう。そこは無意識に出たところでもありますね。
──将太さん自体がそういうタイプでもある?
将太:僕はそうですね。最初にいっぱい考えちゃいます。それは恋愛だけじゃなく、いろんなことに対してもそうなので。でも、それがいいと思える自分もいるし、逆に自分がキツくなるぐらいだったら、考えるのではなくとにかくやってみるというか。衝動的にしたいことをしてみる、楽しみたい方向に進んでみることも大事だなっていう方向に変わってきてはいるんだけど、根本は考えすぎちゃうところはありますね。
取材・文:山口哲生
リリース情報
2023年12月13日(水)リリース
https://orcd.co/renaishinkaron_remastered
▲「恋愛進化論 (Remastered)」ジャケット
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