【インタビュー】浜野はるき、“本命になりたい”女性におくる新曲「ギジコイ」──「厳しさこそ思いやりだと思うんです」
◾️今がいちばん音楽楽しい
──今作からCHIHIROさんとタッグを組んで制作をしているとのことですが、ソングライティングにどんな変化がありますか?
浜野はるき:もともとCHIHIROさんは高校生の時に聴いた「RESET」がドンピシャでハマりまくって、こういう曲を書くことが自分の目指したい女性アーティスト像だなと思ったんです。それで去年有華さんの「Partner」が流行っていて、作詞作曲者欄を調べたらCHIHIROさんの名前があって。それきっかけで再燃してたところに、スタッフさんに「よかったら会わせたい人がいるんだけど」と言われて、ご本人を紹介してもらったっていう。
──すごく運命的な引き合わせ。
浜野はるき: TikTokでわたしのことを知っててくれて、それもうれしくて。初日からすんなり、お互い熱量高く制作に取り掛かれました。わたしは結構やりすぎたり言いすぎちゃうところがあるので、CHIHIROさんはそれを調整してくださるんですよね。下品にならないぎりぎりのラインを見極めてくれるおかげで、浜野はるきらしさをいちばん引き出してくれるんです。制作の刺激のためにいつもわたしのLINEの恋愛トークに付き合ってくれたり、音についても「こっちのコードのほうが面白くない?」とか、「売れる売れないよりも面白いかどうかで決めよう」と言ってくれて。
──客観的な目線で、浜野さんが平常心でいられる状態を作ってくれるんですね。
浜野はるき:ひとりで作ってると“バズらないと音楽で生活できない”とか考えちゃったり、夜中に歌詞書くとメンヘラすぎちゃうし、どんどん闇のほうに引きずり込まれるんです。でも今は軌道修正してくれるという安心感があって、ひとりの頃よりも楽しく曲が作れてます。わたしが“そんな恋なんて切り捨てちゃおう”と思うところで、CHIHIROさんは“そんな恋をしてるときのあなたが可愛いんだよ”と歌う人だと思うので、そんなふたりの成分が入った「ギジコイ」は最強ですね。
──“疑似恋愛”というワードは、「中洲ロンリーナイト」と「朝帰り」にも出てきますが、これは意図したものですか?
浜野はるき:もともと疑似恋愛は“推し”に対する感情だけど、最近は3ヶ月お試しで付き合ってみることとかも疑似恋愛って言うことがあるんです。だから「中洲~」はキャバ嬢が疑似恋愛を提供していること、「朝帰り」は遊ばれていることを疑似恋愛と歌っているので、3曲とも違う疑似恋愛なんですよね。
──なるほど。疑似恋愛は今の時代の恋愛を象徴する概念なのかもしれない。
浜野はるき:ほんとそうだと思います。お試しで付き合って嫌な気持ちになっても“まあ仮彼氏だったし”って思えるし。最近の若い子って、あんまり人をちゃんと信用しなくなってきてるのかな。でもリスクを避けられるという利点もあると思うし、悪いことではないと思っています。
──「ギジコイ」は現代の女子が抱える恋の悩みが曲になっただけでなく、浜野さんにとって成長の1曲であることがわかるお話でした。
浜野はるき:今まではずっと、最初のほうに話した「I miss you」の彼との恋愛を曲にしてたんです。だから自分以外の経験で曲を作るのは新鮮でしたね。あと、彼と別れてからずっと男性不信だったんですけど、最近4年ぶりに恋をして。だから今後幸せな恋愛ソングも書きたいと思っているので、6ヶ月連続リリースも楽しみにしておいてほしいですね。
──手元の資料に2月のリリースまでの曲タイトルが記載されていますが、かなりパンチが効いた文言が並んでいます。12月リリースの「最低な君」は、先日のワンマンライブでも披露されました。
浜野はるき:「最低な君」は、それこそ「I miss you」の彼を忘れる、終止符を打つ曲です。別れた後もたまに彼から「元気?」とか「ABEMA観たよ」とかDMが来てたんですよ。うざ!と思いつつ、その人としか付き合ったことがなかったから、“なんで3回も浮気されて許しとったんやろ”みたいにずっともやもやしてたんですよね。でも今年の頭ぐらいにふと、“わたしの知名度が上がってきたから連絡してくるとか気持ち悪くない?”と思って、電気のスイッチをオフにするみたいに一気に気持ちが消えてって。そこからできた曲ですね。1月にリリースする曲はラブソングではなくて、2024年の自分のテーマソングで。自分的にも推し曲です。
──「ギジコイ」以降もどんどん新しい浜野はるきが見られそうですね。
浜野はるき:今は何でも書ける状態ですね。ちゃんと軌道修正してくれる人が近くにいるのは本当に心強いし、すごくありがたい環境だなって。自分が好きなように出した言葉を「これはここでこう使おうよ」と言ってもらったり、「このメロはAよりサビが良くない?」みたいに、パズルみたいに組み合わせていくんです。
──インテリア用品を浜野さんが用意して、みんなで空間デザインしていくような。
浜野はるき:そうです、そうです。凄腕の空間デザイナーがいる感覚なので、すごく安心して制作ができています。今まではひとりで作っていたから、「これでどうかな?」という問いに答えてくれる人がいなかった。それでも自分ひとりでどうにか頑張ってたけど、今はほんと好きなだけ好きなことを書いていいから快感ですね。
──ご自分の感情を制限なくアウトプットすることが、浜野さんには必要だったのだろうなと。
浜野はるき:ほんと書きたい放題書いてるので全部カットしてくれたり(笑)、「じゃあこの部分に規制音入れたり塗りつぶしをしてみよう」とアイデアを出してくれたり。わたしが制作に集中できる環境作りをしてくれるので、すっごくありがたいし楽しいんです。「ギジコイ」もリリース前からリリースを楽しみにしてくれる人がたくさんいて。今まではリリースからしばらく経ってバズったりしてたので、ここまでリリースを待ってくれる人がいる経験は初めてなんです。ファンの皆さんからも愛情をたくさんいただいていて、それがすごく精神の安定になっていて。ファンのみんなもチームの一員だなって思います。
──支えてくれる人がたくさんいることで、浜野さんも存分に力が発揮できるんでしょうね。
浜野はるき:本当にそうですね。みんなすごく優しい。だから今がいちばん音楽楽しいんです。
取材・文◎沖さやこ
連続リリース情報
配信リンク:https://hamano-haruki.lnk.to/gizikoi
ミュージックビデオ:https://youtu.be/L4qYYEIQqA0(11月24日20時プレミア公開)
▼第二弾シングル「最低な君」
2023年12月13日(水)配信リリース
配信リンク:https://hamano-haruki.lnk.to/saitei-na-kimi
・歌詞
Uta-Net : https://www.uta-net.com/song/347029/
UtaTen : https://utaten.com/lyric/mi23120401/
▼第三弾シングル 2024.01リリース予定
▼第四弾シングル 2024.02リリース予定
▼第五弾シングル 2024.03リリース予定
▼第六弾シングル 2024.04リリース予定
ライブ情報
【福岡公演】
2024.04.14(sun)福岡The Voodoo Lounge
OPEN:16:00 / START:16:30
【大阪公演】
2024.05.18(sat)梅田 Zeela
OPEN:18:00 / START:18:30
【東京公演】
2024.06.28(fri)新宿 ReNY
OPEN:18:30 / START:19:30
※12/9(土)よりチケットぴあにて一般先行プレリザーブ開始https://w.pia.jp/t/hamanoharuki-tour24/
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