【インタビュー】anew、“異日常”なアイドル活動「自分たちが楽しみながらやるのが一番」
──anewは、1stアルバム『異日常』を配信リリースしました。じつは8cmシングル「位置情報なし」をリリースした頃から、すでにアルバム制作へ向けての新曲作りをしていたんですよね。
中あまね:「年内中にアルバムを出すよ」とは言われてたけど、次々と生まれる新曲がアルバム収録曲になるとは思っていなかったというか。今振り返ると、そこまでアルバムのことを意識はしていなかったかもしれないです。
──新曲が届くたびに、それを自分の中で昇華することで精一杯。
中あまね:そうですね。新曲が届くたびに、毎回1〜2週間で覚えて披露するという流れがほとんどだったから大変でした。
──そして気づいたら、生活の中心が完全にanewになっていた。
中あまね:はい。思ってた以上に楽しいけど、覚えることも多いから大変さもあります。
姫ここな:でも、そんなに休みっていう休みはいらない。anewの活動を終えて帰ってきてからも、普通に寝て、お昼から仙台へ行って遊んだり飲んだりもしているので、そんな大変ってことはないです。でも、一度だけオールで仕事にいこうとずっと飲んでいたら、出かける直前くらいの時間でつぶれてしまったことがありましたけど。失敗は、その1回しかないです。
──ここなさんはanewどっぷりの活動を楽しんでいますけど、まいみさんは大学との両立があるから、けっこう大変じゃない?
桃兎まいみ:とくに平日は授業と学校の課題、anewの課題と、やらなきゃいけないことがいっぱいあって、てんてこ舞いです。しかもツアーが始まってからは、さらに覚えることも増えてきて、ほとんど休みがないのでいっぱいいっぱいになっちゃったりもします。だけど、anewに対する充実度は深くなってきています。もし今、anewがなくなったら絶望や喪失感しか出てこなくなります。
紬祇りこ:それくらいみんな、anewの活動があって充実しながら生きてます。
──この忙しさってまさにアルバムタイトル、ツアータイトル通りの“異日常”だと思うんだけど、みんなにとっては異日常の日々が日常になっている感じだ。
中あまね:正直、何が日常で、何が異日常なのかがよくわかんないです。とにかく今は、目の前のことを頑張ろうという意識ばかりです。確かに、今までの日常がガラッと変わっちゃったなというか。出させてもらうライブとか1年前と比べたら変わったなぁと思いますけど、正直、振り返る余裕はないです。
──それぞれアルバム『異日常』に収録した中でのお勧め曲を教えてください。
桃兎まいみ:ミックスを終えた楽曲を聴いて「すごくいいな」と思ったのが、「偶像依存SHOW」です。この曲のレコーディングをしているとき、ずっと叫んでいたから、どんな仕上がりになるのか正直わかんなくて不安なところがあったんです。でも、出来上がったのを聴いたらほんとに一個の劇みたいな感じで、1曲の中で展開がたくさんあるから、聴いてて飽きない曲だなって思いました。
姫ここな:配信リリースされてからいいなと思ったのが、「しゃぼん」。今じゃ、アルバムを聴くときに「しゃぼん」から流すくらい好きです。でも、全部好きです。
中あまね:「Debut」がお勧めです。わたしはノリアキさんが好きで、生誕祭にお呼びしようと思ったんですけど、都合がつかなくて。だけど、それ以降もあべべプロデューサーに連絡を取り合っていただいて、今回ノリアキさんの曲をカバーさせてもらえることになったので嬉しいです。
紬祇りこ:「どうせ馬鹿にしてるだろ?」の歌詞が、なんかわかるなぁというか、共感しやすいから好きです。しかも歌いやすいから、ライブで歌っていても楽しい曲になるんじゃないかなって思います。逆に、「異日常」の歌詞はよくわかんなかったです。でも、面白いフレーズが多くて、逆に「なんだろう」と興味深くなります。
──みなさん、アルバム『異日常』を作り終えての手応えを、どのように感じています?
姫ここな:いろいろ詰め込んだアルバムです。
紬祇りこ:収録した10曲全部が違う感じの曲調じゃないですか。だから聴いてて飽きないし、面白いなぁと思います。
中あまね:アルバムに10曲収録することが決まってツアー前に全曲をレコーディングしていたから、正直、歌入れの日程も詰め詰めで大変でした。今やっている全国ツアーでは、アルバム収録曲を半分くらいしか披露していないけど、ツアーの最後となる東京と山形公演では、アルバムに収録した曲を全部どころか、anewの持ち歌17曲を全部披露します。
桃兎まいみ:1つも色のかぶる曲がないアルバムってなかなか無いと思うから、作っている段階では大変だなと思いました。そのぶん、ファンの人たちも新しい曲をたくさん聴けて嬉しいってなるのかなと思ったし、新しい曲の表現もたくさんあるから、いい作品になったと思います。
──そして、12月2日と3日に東京・山形で行うワンマン公演へ向けて。
紬祇りこ:この1年間頑張ってきた成果が、きっと、この2本のワンマン公演に出ると思うので、今まで1回でもanewのライブを観に来てくれた人も全員来てほしいと思います。今、anewが持っている全曲を披露するから、観ないともったいないと思います。
中あまね:正直、不安ですね。成長した姿を見てもらうといっても、まず、ワンマン公演に来てくれるかどうかは相手次第だし、どうやったら来てもらえるのかを考えなきゃいけない。それがわからないから、不安はずっとあります。でも、考えててもどうにもならないので、目の前のことを頑張るしかないです。
姫ここな:今、全国ツアーをやっているから、anewを見つけてもらう機会は多いと思います。あとは、どうやったら直接ワンマン公演に会いに来てもちえるか。会いに来てもらえるように頑張ります。
──山形での主催には、地方から来てくれる人たちも増えていますよね。
姫ここな:確実に増えています。そういう人たちは、いろんな地域にもライブを観に来てくれるから励みになります。山形の人の中にも遠征してくれる人たちはいるけど、でも、地元のライブだけという人も多い印象です。 それでも、ライブに来てくれることが嬉しいから、もっともっと山形でも、全国でも、ファンの人たちを増やしたいです。
桃兎まいみ:2本のワンマン公演は、良くも悪くも今のanewのすべてが見れる場所になるからこそ来てほしいです、この日は、anewの持ち曲を全部歌うから、いろんな曲を聴きたい人も、この曲を聴きたいという人も、両方絶対に楽しめると思います。
──みなさん、アイドルとしての自覚も強くなったように思います。
紬祇りこ:アイドル活動はめっちゃ楽しいんですけど、何が変わったかと言われたらまったく変わらないっていう。楽しくやっているからライブのレベルが成長していくのはわかるんですけど、アイドルの自覚と言われてもわかんないです。体型を考えての糖質制限とか、ボイレトに個人的に通おうとか、誰から見られてるかわからないから変装して行動しようとか、そういうのはまったくないです。アイドルだからってジムに通って身体を鍛えることもないですし、以前と何も変わらないです。「お前はアイドルになってもこういうことをしているのか」と言われるくらいでいいです。アイドルのときと普通のとき、何も変わらないし、それがいいです。
桃兎まいみ:わたしも、以前と同じ意識のままでいる気がします。もし、「ラーメンを食べるな」と言われても食べます。それで制限されて楽しくなくなるどころか、逆に嫌だとなるくらいなら、自分たちが楽しみながらやるのが一番だと思うので。何も変えたくないです。
中あまね:わたし、アイドルの自覚がそもそもなくて。きっと、卒業するときになって、「あっ、わたしアイドルしていたんだな」ってなるのかなと想像してます(笑)。
姫ここな:ステージの上で飲めないのが悲しいんですよね。飲みたい。
中あまね:私たちみんな、自分たちのことを客観的に見れないし、評価もできなくて。でも、 活動を始めてから1年経ってないのに、全国ツアーをやらせてもらうなど、そういう環境を整えてもらえているのはすごくありがたいことだし、わたしたちが1年間やってきたことが今の形へ繋がっているわけですけど。その状況を見た人たちから「すごいねぇ」と言われても、「あっ、ありがとうございます」くらいの言葉しか出てこないです。「だって、わたしたちこんなに頑張ったもん」とはならないです。だけど、それこそがanewなんです。一つ言うとしたら、少しゆっくりとできるお休みをください(笑)。
文◎長澤智典
1st FULL ALBUM『異日常』
https://linkco.re/u3FqBQpB
1 メリーさんの数字
2 Genreless
3 異日常
4 ぼくたちに明日はない
5 しゃぼん
6 偶像依存SHOW
7 ヤメテヤメテトメテ
8 どうせ馬鹿にしてるだろ?
9 Debut original ノリアキ
10 完敗乾杯
<CHIKAKARA anew Tour 2023〜異日常〜>
11/25(土)横浜BuzzFront
OPEN 17:00 START 17:30 前売り ¥3,000 当日 ¥3,500
ゲスト:くぴぽ / ピューパ!! / 透明写真 / 9DayzGlitchClubTokyo / RONLON
11/26(日)柏DOMe
OPEN 15:00 START 15:30 前売り¥3,000 当日 ¥3,500
ゲスト:くぴぽ / クリトリック・リス / 不感症ヘビ苺 / ダダダムズ / Villeage in Maier
【ワンマンライブ】
12/2(土)渋谷Star Lounge
ゲスト:ノリアキ
OPEN 17:00 START 17:30
前売り ¥3,000 当日 ¥3,500
入場優先・限定ワンマンTシャツ付きチケット \6,000
入場優先・サイン付きツアー写真集・限定ワンマンTシャツ付きチケット \10,000
12/3(日)山形SANDINISTA
OPEN 15:00 START 15:30
前売り ¥3,000 当日 ¥3,500
VIP入場優先・限定ワンマンTシャツ付きチケット ¥6,000
VVIP入場優先・サイン付きツアー写真集・限定ワンマンTシャツ付きチケット¥10,000
※来場者特典映像有り
・チケット プレイガイド
ツアーチケット
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