【インタビュー】⼼之助、EP『Lapis Lazuli』で示した新鮮な一面「すごく納得できるものになりました」
■またワンマンライブをやりたい
■新しい曲とかもどんどん作っていこうと思っています
──「37.1」は、面白い切り口のラブソングです。甘えてきて振り回されたりもする女性が好きで堪らない男性の気持ちが伝わってきます。
心之助:これは実体験ですね。僕もそうなんですけど、微熱なのに「もうだめ……」ってなって、「あれ買ってきて」とかなっちゃうんですよ。そういう女の子と付き合っていたこともあって、それがかわいいって思っちゃうんです。彼女に振り回されている男の気持ちを歌っています。
──こういうテーマを、「37.1」という体温をモチーフにすることによってキャッチーに描けている曲です。子供の頃からポエムを書いていたキャリアの賜物ですね。
心之助:小3くらいから書いていますからね。
──心之助さんがポエムを書いているのを知ったお母様が、「私も書いてる」って言ったんですよね?
心之助:そうなんです。高校生くらいの時に「作詞してんだよね」って言ったら、「ポエムくらいお母さんも書いてる」って(笑)。
──いい話です(笑)。
心之助:おふくろのポエムノートに「しんちゃん だいちゃん(心之助の兄)ごめんね ユニフォームどろどろで いやなことされて帰ってきたんだね」みたいなことが書いてありました。僕に嫌なことがあった日のことが書いてあって、それを見た時はちょっと泣きそうになりました。
──心之助さんは、面白いエピソードをたくさん持っていますよね。バイトに落ちまくった話とかもそうですけど。
心之助:いつか母校とかに行って、そういう話をするのもやってみたいんですよね。
──高校の野球部の先輩がこういう人生を歩んでいる話は、球児たちにとっても励みになるはずです。野球の世界で成功できる人はほんの一握りですけど、経験を活かしながら人生の道を切り拓いていくことはできるんですから。
心之助:ほんとその通りだと思います。そういう形でもいろいろ伝えられるようになったらいいですね。
──今回の5曲を振り返って、改めて思うことはありますか?
心之助:ワンマンライブの日のリリースで、再出発みたいな気持ちで作ったEPですけど、すごく納得できるものになりました。
──今年のリリースに関しては、8月のSPED UPアルバム『SPED UP』もありました。16曲を収録したんですっけ?
心之助:はい。これはES-PLANTの提案で作ることにしたんです。
──既存曲のテンポを上げて再構築するスペッドアップは、最近の音楽シーンのトレンドの1つですよね。
心之助:はい。海外ではちょっと前から流行っていますからね。同じ曲でも楽しみ方や聴き方がいろいろあるんです。選択肢が増えている時代でもあるんだと思います。僕、こういうことにも柔軟な方なのかも。例えば映画を2倍速で観たこともありますし、そういうことに対する抵抗もなくて、「人それぞれでいんじゃないかな?」って思っています。
──心之助さんの最近の動きに関しては、10月1日にファンクラブ「心之助fam」が設立されたのも気になるところです。
心之助:SNSだとかっこつけちゃう自分もいたりするので、もうちょっと素を出せる場所が欲しかったんです。僕のことを本気で好きでいてくれる人の前だったら素の面をもっと曝け出せると思って、ファンクラブを始めることにしました。チームを作るというか、ファミリー化していくというか。そんな場所になっています。
──今後の活動に関しては、どのようなことを考えていますか?
心之助:またワンマンライブをやりたいですね。東京以外でもやりたいです。あと、若い子のプロデュースもしていきたいんですよ。下の世代を育てたいので。
──HIPHOPメディアミックスプロジェクト『Paradox Live』の悪漢奴等の楽曲の作詞もしていたり、活動の幅がどんどん広がっているという印象です。
心之助:ありがたいことです。『Paradox Live』がきっかけで僕のことを知ってくれた人も結構いるんです。やりたいことはたくさんありますね。日頃は家でゲームばっかりしているので頑張っている感覚はないんですけど(笑)。新しい曲とかもどんどん作っていこうと思っています。
取材・文◎田中大
■10th EP『Lapis Lazuli』
▲『Lapis Lazuli』ジャケット
2023年10月1日(日)リリース
https://linkco.re/tD2bn8gc
1.FOREVER YOUNG (feat. BBY NABE)
2.気にすんな
3.君からのLINE (feat. EINSHTEIN)
4.HEY GIRL
5.37.1
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