【ライブレポート】≒JOY、1stコンサートで発表したメジャーデビューに歓喜の声

指原莉乃プロデュースによるアイドルグループ「≒JOY」（ニアリーイコールジョイ）。「＝LOVE」（イコールラブ）と「≠ME」（ノットイコールミー）に続く第3のグループとして、昨年の3月29日に初お披露目され、音楽フェスやイベントへの出演、舞台公演などを重ねてきた彼女たちの1stコンサート＜≒JOY 1stコンサート「初めまして、≒JOYです。」＞が9月3日、パシフィコ横浜 国立大ホールで開催された。昼夜2公演の内、夜公演の模様をレポートする。

今回のコンサートで初お披露目となった『Overture』が流れる中、ステージに登場した12人。スポットライトを浴びたメンバー各々が、グループのロゴのデザインを反映したティアラを煌めかせてキレの良いダンスを踊り、ポーズを決める度に開演を待ちわびていた観客が熱い歓声を上げる。そして1曲目に届けられたのは『≒JOY』。彼女たちの1st Songを堂々と表現する姿が可憐であると同時に凛々しい。色とりどりのペンライトを振りながら盛り上がる観客との一体感も、素晴らしいものが確立されていた。続いて『届いてLOVE YOU♡』（=LOVE カバー曲）も披露された後にスタートした『樹愛羅、助けに来たぞ』（=LOVE カバー曲）は、センターを務めた山野愛月が馬跳びをしたり、空手二段の江角怜音が瓦を素手で叩き割ったり、インパクトの強い見せ場が満載。『「君の音だったんだ」』（≠ME カバー曲）も届けられたが、カバー曲もメンバーそれぞれの個性を活かして表現している様が頼もしかった。

≒JOYの4th Song『スイートシックスティーン』が披露された後に迎えた最初のMCタイム。「この会場にいる全員を幸せにして最高のコンサートを作り上げていきたいと思います」（江角怜音）。「みなさんと素敵な時間を過ごせるように精一杯がんばりたいです」（村山結香）。「1秒1秒を大切に、みなさんとたくさん目を合わせて一緒に楽しんでいきましょう」（藤沢莉子）。「感謝の気持ちを忘れずに、ここにいるみなさんを笑顔にできるように最後まで頑張ります」（天野香乃愛）。「素敵な会場で大好きなみなさんとお会いできて嬉しいです。盛り上がっていきましょう」（大信田美月）。「1階席も2階席も3階席も見えてますよ！　最後まで頑張ります」（山野愛月）。「こんな大きな会場に来られて幸せです。今日は全員を幸せにしちゃいたいと思います」（山田杏佳）。「みなさんとここで会えたこと、とても嬉しいです。記憶に残る1日にできるよう、精一杯頑張ります」（髙橋舞）。「夜公演なので終わっちゃうのが寂しいですけど、最後までたくさん楽しんでいきましょう」（大西葵）。「最後までみなさんとたくさん目を合わせて、私の“大好き”を届けたいと思います。よろしくお願いします」（逢田珠里依）。「どこにいてくださっても私たちの全力を届けるので、しっかり受け取ってくださいね。幸せいっぱいな時間にしましょう」（小澤愛実）。「ニアジョイ最高！ってみなさんの思っていただけるように、最高の時間を私たちと一緒に過ごしましょう」（市原愛弓）――メンバーそれぞれの言葉が届けられた後、元気いっぱいのコール＆レスポンスが交わされ、多彩な曲がさらに届けられていった。

江角、藤沢、村山の3人による『野蛮な求愛』（AKB48 カバー曲）。天野がソロで歌った『それでも好きだよ』（指原莉乃 カバー曲）。大信田、髙橋、山田、山野が歌った『ロマンティックいか焼き』（乃木坂46 カバー曲）。大西が表現力豊かな歌声を響かせた『きっかけ』（乃木坂46 カバー曲）。逢田、市原、小澤の情感に満ちた歌とダンスが歓声を誘った『暗闇』（STU48 カバー曲）……12人編成のグループならではの多彩なユニット曲やソロ曲が楽しい。そして『あの子コンプレックス』（=LOVE カバー曲）からは再びメンバー全員がステージに集合。『いらない ツインテール』（=LOVE カバー曲）の後に『僕らの制服クリスマス』（=LOVE カバー曲）も披露されたが、歌詞に出てくるグレンチェックのマフラーを全員で優雅になびかせながら歌う姿が眩しかった。

『ポニーテール キュルン』（≠ME カバー曲）と『探せ ダイヤモンドリリー』（=LOVE カバー曲）も披露した後、メンバーたちは一旦ステージを後にし、幕間映像がスクリーンに流れた。相談員に扮した山野がメンバーたちから寄せられた悩み事に答えていく様を観ながら、時折、和やかな笑い声を上げていた観客。そして12人が再び登場し、9月6日に配信リリースされる7th Song『その先はイグザルト』初披露を皮切りに≒JOYのオリジナル曲が一気に届けられた。何本もの火柱がステージ上で燃え盛る中、激しいロックサウンドが鳴り響いた『超孤独ライオン』。爽やかな青春の風景をイメージさせてくれた『大空、ビュンと』。イントロが流れるや否や客席の全エリアから大きな歓声が上がった『今日も君の夢を見たんだ』。観客の力強いコールが曲を一際輝かせていた『笑って フラジール』……多彩な曲が駆け抜けた。

そして本編ラストの曲が披露される直前、彼女たちにスタッフから突然手渡されたプロデューサー・指原莉乃からの手紙。小澤が≒JOYのリーダーに選ばれたことが発表されると、メンバーたちは彼女に駆け寄ってハグ。「アイドルを続けて、こうしてステージに立ってるのも幸せですし、そのグループが≒JOYなのも本当に幸せで、みんなのことが大好きです。普段リハーサルとかをしていても上手く支えられなかったり、教えてもらったりばかりなんですけど、少しでも大好きなグループのために貢献できるように精一杯頑張ります。よろしくお願いします！」と語った小澤を、メンバーと観客が温かく祝福した。

本編は、今回のコンサートのために書き下ろされた新曲『きっと、青い』で締めくくられたが、「ニアジョイ！　ニアジョイ！」という熱いコールと手拍子に応えてアンコールがスタート。ステージに再登場したメンバーたちは客席通路を巡りながら『「部活中に目が合うなって思ってたんだ」』（=LOVE カバー曲）を歌い、観客との距離が近いコミュニケーションを楽しんでいた。続いて披露された『スタート！』（=LOVE カバー曲）もメンバーたちが2階席、3階席を含む全エリアに登場。観客は歓喜の声を上げ続けた。

客席を背景とした記念撮影が行われた後、スクリーンで流れ始めた映像。≒JOYのこれまでの活動を様々な思い出の場面で辿るムービーだったが、「ソニーミュージックからメジャーデビュー！」「≒JOY デビュー・ミニアルバム、2024年1月17日（水）に発売決定！」という文字が浮かび上がった瞬間、ものすごい歓声が会場全体を震わせた。涙を流す12人を祝福する観客も胸がいっぱいになっている様子が、周囲のムードから伝わってくる。彼女たちがファンから深く愛されていることを改めて実感した。そして1stコンサートのラストは、『≒JOY』が飾った。1曲目でも披露されたが、一際胸を打つものを感じた観客がたくさんいたのではないだろうか。≒JOYの始まりの曲が、新たな決意表明として力強く響き渡っていた。

こうして終演を迎えた＜≒JOY 1stコンサート「初めまして、≒JOYです。」＞。昼の部では、年末から年始にかけて全国4ヶ所を巡る＜≒JOY 1stツアー＞が開催される旨が発表された。メジャーデビューの決定も含めて、彼女たちの活躍の場は着々と広がっている。≒JOYの12人に魅了される人の輪は、今後もさらに大きくなっていくに違いない。

文：田中 大

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