【インタビュー】Rude-α、「いつか来るタイミングを待つんじゃなくて、ただただいい音楽を作って、いいライブをすることにこだわりたい」
Photo by manimanium
■自分が伝えたい言葉だったら
■しつこいぐらい組み込んでいっていいんじゃないか
──それから面白かったのが、「裸足で逃げる」のリリックを一部、Rudeさんが組んだバンド、Bubble Babyの「Sleepy Forever」に流用していることです。
俺、けっこういろんな曲に同じセリフをわざと入れたりするんですよ。どの曲にも理由も思いもあるけど、やっぱ全部聴いてもらえるわけじゃないから。Bubble BabyとRude-αって聴いてる層も全然違うし、自分が伝えたい言葉だったら、しつこいぐらい組み込んでいっていいんじゃないかって思って。
──Bubble Babyのメンバーは全員同世代なんですよね。
全員同級生です。プロデュースは「裸足で逃げる」と「201」を一緒に作ってくれたAWSM.さんですね。Bubble Babyはメジャーに行ったりバンド組んだり、一回手放した過去があるやつらの集まりだから、すごい気持ち入るっすね、俺も。
──どういう経緯で結成したんですか?
始まりは、ベースの奏ってやつから「ACE COLLECTIONやめようか悩んでるんだよね」って相談されたことです。奏も沖縄出身で、東京に出たときに初めて会ったんですよ。渋谷のスクランブルかどこかでいきなり「あ、俺会ってみたかったんだよね。俺、奏っていって、ベースやってて」みたいに話しかけられて。俺そのときはあんま分からんから「まじ? よろしく」とか言ってたけど、3〜4年後にいきなりテレビ出て「え!」ってなって。そこから連絡を取り合って、俺のライブ観に来てくれたりとか、遊んだりとか。最初は飲み友みたいな感じでした。
──そんな奏さんからバンドをやめたいと相談されたと。
はい。「なんでやめたいの?」っつったら「音楽的な問題じゃなくて、愛の持ち方とかがメンバーと全然違って、やってて幸せじゃない」って言うから、「だったらやめれ。一緒にバンドやろうぜ」って言ったんですよ。したら、あいつ本当にやめたんですよ(笑)。「やめたよ。どうする?」って言ってきたから、「よし、じゃあバンド組むか」つって。で、奏にいきなり「俺たちのバンドのドラムだよ」って紹介されたのがKenT。目を見た瞬間に「おまえ、めちゃめちゃ尖ってるだろ」って言いました(笑)。前はThe Winking Owlっていうバンドで叩いてて、ちっちゃいころから天才ドラマーとしてテレビに出たりしてたんですよ。だからいろんな人と会ってるっていうのもあるけど、目の奥に自分と同じ殺気みたいなものを感じたから、めちゃめちゃ好きだなってなって、「一緒にやろう」って。
──ギターのQ汰さんは?
あいつも奏が連れてきたんですけど、最初は「こいつバイブス合わないな」って正直思いました。三茶のSOUND STUDIO NOAHで「正直、Rudeはもっといろんなことできるのにサボってると思うし、俺は全然食らってない」とか言い出して、ブチギレて「は? じゃあおまえなんで俺とバンド組んでるば」って大ゲンカになったんですよ(笑)。で、「仲直りしようぜ」ってコンビニで200ミリのウイスキー買ってきて、「100ミリずつ飲もう」って言って100ミリ一気飲みして。「おまえの番だよ。それぐらい気合い見せろよ」って言ったんですけど、「いや、俺このあと用事あるから」とか言ってちょびっと飲んで、「必ず家に帰るまでには飲む」って言うから、「ほら、おまえはそういうとこがダメなんだよ」みたいな。そういうやりとりを続けてたら、お互いさらけ出せる仲になって、いまはめちゃめちゃ仲いいです。
──これからはソロとバンドの活動を並行させていく感じですか?
バンドとソロの相乗効果で、ジャンルを超えていろんな音楽を止まらずに作り続けてる姿を見せていきたいです。今回はレーベルから出させていただきましたけど、ソロは本当の意味でインディペンデントにしていこうかなって今は思ってます。作りたいタイミングで作って、リリースしたいタイミングでリリースして、切りたいタイミングでミュージックビデオ切って、っていうスタンスのほうが、気持ち的にも打ち込めるから。バンドのほうはいろいろ戦略組んでやってるから、逆にプロモーションまわりは大人に任そうかなって思ってます。
──売れる売れないに関しては運もありますが、アルバムはこれまでで一番いいと僕は思います。
ありがとうございます。自分の好きな人に伝わってるのはすげえうれしいっすね。この作品を作りきれたことは俺にとってもすげえ大きいです。
──そうそう。それがやっぱりいちばん大事なんじゃないですかね。
めちゃめちゃ自分を削って、何もかもさらけ出して作ったアルバムなんですよ。何がうれしかったって、お母さんから電話きて「Loser」聴いて泣いたって。「あんたが本当につらかったのがわかった。今までいろんな音楽を聴かせてくれたけど、今回のアルバムが一番いいよ。これまでとは全然違う」って言ってくれたんです。
──Rudeさんが尊敬するお母さんですね。
あと、昔からの友達が久しぶりにいきなり連絡くれて「このアルバムめちゃめちゃよくない?」って言ってくれたり、同じように音楽やってる人もほめてくれて「めちゃめちゃいいアルバムなのに、あんまり聴いてもらえてないの、もったいなくない?」って言われたんですよ。キャッチしてくれる人には確実にキャッチしてもらえるものがあるアルバムだと思うし、自信はめちゃめちゃあります。でもまだまだ聴いてもらえてないっていうか、アルバム出したこと知らない人のほうがきっと全然多いと思うから、それが正直もったいないなって。少しでもたくさんの人に、それも自分と同じような境遇にある人に聴いてほしいですね。
Photo by manimanium
──この2年間のこれだけ正直な記録を、お母さんからプロの音楽家まで称賛してくれる作品にできたのはすばらしいと思います。リリースから2か月ちょっと経ちますが、もっとたくさん聴いてもらいたいですね。
独立してから2年間、ずっと音楽は作り続けてるし、ライブもやり続けてるんですけど、圧倒的なバズがないと、正直「あ、まだ音楽やってるんですか」って言われることもあるんです。やっぱめちゃめちゃ悔しいんですよ、そういうときって。俺、自分の地元の街とかで『オオカミちゃんには騙されない』に出てたとか、「It's Only Love」がヒットしたとか、過去の栄光みたいなもので「一緒に写真撮ってください」って言われる人にはなりたくなくて。今がかっこいいから人が集まってくる人になりたいし。本当、俺、何も動いてないなって正直思ってます。めちゃめちゃかます準備はできてるし、もっとガンガンやりたいですね。
──独立したときは納得していたように見えていたけれど、やっぱりいろいろ思うことはあるんですね。
あります。『オオカミちゃん』に出たりして勢いづいてたころの自分と比較してしまって、今の自分を大好きになれないときもありました。この曲を出したら、このアルバムを出したら、こういうツイートをしたら、TikTokを使ったら、元の場所に戻れるんじゃないかとか、今よりも人気が出るんじゃないかとか、いっぱい考えました。でもね、そうして何かや誰かが自分の環境を変えてくれるっていう期待すんの、もうやめたんですよ。それよりか、自分のことにめちゃめちゃ集中して一所懸命頑張ればいいっていう答えにたどり着きました。自分のできることを磨いたり広げたりして、いつか来るタイミングを待つんじゃなくて、ただただいい音楽を作って、いいライブをすることにこだわりたいなって思いました。
──さっきも言った通り、売れる売れないは運に左右される部分も大きいけれど、いいものを作れば残っていきますからね。
あとね、俺、沖縄に帰って酒飲みすぎてたぶん8キロぐらい太ったんです。会う人会う人に「太った」って言われて、それもめちゃめちゃストレスなんですよ。「いや、そんなの俺のほうが分かってるよ。人様の見た目にケチつけやがって」みたいな。でもね、俺自身、音楽やってるやつは絶対にやせてたほうがいいと思ってるから、正直(苦笑)。図星だから切れてたんですよね。だからここで宣言します。1か月後に5キロ痩せてなかったら、5キロの米持って名護まで歩きます。
──名護?
5月に地元の沖縄市から名護まで50キロ以上歩いたんですよ。インスタのハイライトにある「沖縄市 to 名護 2023」っていうのを後で見てもらいたいんですけど、隣の家に俺が生まれる前から住んでるおばあちゃんが「名護の餅が食べたい」って言うから、「じゃあ歩いて買ってくるよ」つったら「ああ、買ってきなさい」って言われて(笑)。「本当に行くからな」って言って、餅代の現金1000円とイヤホンと携帯だけ持って歩き出したんです。したら、俺のストーリーを見て、仲間とか家族とか友達とか先輩とか、先輩のお父さんとかお母さんとか、ファンの子とか、いろんな人がポイント、ポイントで会いに来てくれるんですよ、差し入れ持って。そうして歩きながら、なんか自分の人生を振り返ってるみたいだなって思って。さっき話した通り、この3年間いろいろモヤモヤしてたけど、そうして会いに来てくれる人たちが「俺の生き方、間違ってなかったんだな」って思わせてくれたんです。あと「応援って本当に自分のパワーになるんだな」っていうことも実感できた50キロの徒歩の旅でした。
──いい経験でしたね。
それからは、ちょっとウザいやつに何か言われても、「でもこの人、名護まで歩いたことないんだもんな」って考えたら相手にもしなくなるっていうか、物事の基準が「名護まで歩くこと」になっちゃってる自分がいて。
──すごい基準(笑)。
だからやせられなかったら名護まで5キロの負荷かけて歩きます。これは必ず書いといてください。今65キロありますけど、1か月後には60キロになってるから。誰かや何かに期待するのをやめたって言いましたけど、俺が自分の人生に集中しきれてないから、酒に逃げたりして太ると思うんです。じゃ、もっと集中するための最初の壁って何かな、と考えたら、絶対にやせることなんですよ。だって、あからさまに写真撮らなくなったし、女の子に「かっこいい」とか言われても「え? でも俺デブだよ」って思ったりしてるから。
──自己嫌悪はよくないかな。自分を好きになりたいですね。
なんで、まず5キロ痩せるとこから始めます。前に名護まで歩いたとき、「もう何でもできるな」って思ったから。いろんなことを言い訳にして何もやらんかったけど、昔みたいに一日10キロ走ってた時代に戻ろうかなと思ってるんで。酒も抜いて、サウナ行って減量して、1か月後には別人になってると思います。見ててください!
インタビュー:高岡洋詞
bpm Tokyo
Album「25.5」視聴リンク
01.「25」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, TSUBAME
Sound produced by TSUBAME
Mixed by Shintaro Sato
02.「For My People」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, TSUBAME
Sound produced by TSUBAME
Mixed by Shintaro Sato
03.「Alright feat. ISSEI」
Lyrics by Rude-α, ISSEI
Music by Rude-α, ISSEI
Sound produced by ISSEI & GOUYA IWANARI
Mixed by GOUYA IWANARI
04.「Special」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, Mori Zentaro
Sound produced & all instruments by Mori Zentaro
Mixed by Keisuke Mukai
05.「Fallin’」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, Shin Sakiura
Sound produced & all instruments by Shin Sakiura
Mixed by Shintaro Sato
06.「201」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, AWSM.
Sound produced, mixed & all instruments by AWSM.
07.「Call My Name feat. Bitna Park」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, 80KIDZ
Sound produced & mixed by 80KIDZ
08.「Stay With Me」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EQ
Sound produced by EQ (TinyVoice,Production)
Mixed by Shintaro Sato
09.「Loser」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, ISSEI
Sound produced by ISSEI & GOUYA IWANARI
Mixed by GOUYA IWANARI
10.「Easy On Me」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EijiHarrison
Sound produced by EijiHarrison
Mixed by Shintaro Sato
11.「マンションフェニックス feat. 有元キイチ」
Lyrics by Rude-α, 有元キイチ
Music by Rude-α, 有元キイチ
Sound produced & all instruments by 有元キイチ
Mixed by Shintaro Sato
12.「ex.」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EQ
Sound produced by EQ (TinyVoice,Production)
Mixed by Shintaro Sato
13.「裸足で逃げる」
Lyrics & Music by Rude-α
Arranged, mixed by AWSM.
◆Rude-α Twitter
◆Rude-α Instagram
◆Rude-α Interview(Spincoaster)
■自分が伝えたい言葉だったら
■しつこいぐらい組み込んでいっていいんじゃないか
──それから面白かったのが、「裸足で逃げる」のリリックを一部、Rudeさんが組んだバンド、Bubble Babyの「Sleepy Forever」に流用していることです。
俺、けっこういろんな曲に同じセリフをわざと入れたりするんですよ。どの曲にも理由も思いもあるけど、やっぱ全部聴いてもらえるわけじゃないから。Bubble BabyとRude-αって聴いてる層も全然違うし、自分が伝えたい言葉だったら、しつこいぐらい組み込んでいっていいんじゃないかって思って。
──Bubble Babyのメンバーは全員同世代なんですよね。
全員同級生です。プロデュースは「裸足で逃げる」と「201」を一緒に作ってくれたAWSM.さんですね。Bubble Babyはメジャーに行ったりバンド組んだり、一回手放した過去があるやつらの集まりだから、すごい気持ち入るっすね、俺も。
──どういう経緯で結成したんですか?
始まりは、ベースの奏ってやつから「ACE COLLECTIONやめようか悩んでるんだよね」って相談されたことです。奏も沖縄出身で、東京に出たときに初めて会ったんですよ。渋谷のスクランブルかどこかでいきなり「あ、俺会ってみたかったんだよね。俺、奏っていって、ベースやってて」みたいに話しかけられて。俺そのときはあんま分からんから「まじ? よろしく」とか言ってたけど、3〜4年後にいきなりテレビ出て「え!」ってなって。そこから連絡を取り合って、俺のライブ観に来てくれたりとか、遊んだりとか。最初は飲み友みたいな感じでした。
──そんな奏さんからバンドをやめたいと相談されたと。
はい。「なんでやめたいの?」っつったら「音楽的な問題じゃなくて、愛の持ち方とかがメンバーと全然違って、やってて幸せじゃない」って言うから、「だったらやめれ。一緒にバンドやろうぜ」って言ったんですよ。したら、あいつ本当にやめたんですよ(笑)。「やめたよ。どうする?」って言ってきたから、「よし、じゃあバンド組むか」つって。で、奏にいきなり「俺たちのバンドのドラムだよ」って紹介されたのがKenT。目を見た瞬間に「おまえ、めちゃめちゃ尖ってるだろ」って言いました(笑)。前はThe Winking Owlっていうバンドで叩いてて、ちっちゃいころから天才ドラマーとしてテレビに出たりしてたんですよ。だからいろんな人と会ってるっていうのもあるけど、目の奥に自分と同じ殺気みたいなものを感じたから、めちゃめちゃ好きだなってなって、「一緒にやろう」って。
──ギターのQ汰さんは?
あいつも奏が連れてきたんですけど、最初は「こいつバイブス合わないな」って正直思いました。三茶のSOUND STUDIO NOAHで「正直、Rudeはもっといろんなことできるのにサボってると思うし、俺は全然食らってない」とか言い出して、ブチギレて「は? じゃあおまえなんで俺とバンド組んでるば」って大ゲンカになったんですよ(笑)。で、「仲直りしようぜ」ってコンビニで200ミリのウイスキー買ってきて、「100ミリずつ飲もう」って言って100ミリ一気飲みして。「おまえの番だよ。それぐらい気合い見せろよ」って言ったんですけど、「いや、俺このあと用事あるから」とか言ってちょびっと飲んで、「必ず家に帰るまでには飲む」って言うから、「ほら、おまえはそういうとこがダメなんだよ」みたいな。そういうやりとりを続けてたら、お互いさらけ出せる仲になって、いまはめちゃめちゃ仲いいです。
──これからはソロとバンドの活動を並行させていく感じですか?
バンドとソロの相乗効果で、ジャンルを超えていろんな音楽を止まらずに作り続けてる姿を見せていきたいです。今回はレーベルから出させていただきましたけど、ソロは本当の意味でインディペンデントにしていこうかなって今は思ってます。作りたいタイミングで作って、リリースしたいタイミングでリリースして、切りたいタイミングでミュージックビデオ切って、っていうスタンスのほうが、気持ち的にも打ち込めるから。バンドのほうはいろいろ戦略組んでやってるから、逆にプロモーションまわりは大人に任そうかなって思ってます。
──売れる売れないに関しては運もありますが、アルバムはこれまでで一番いいと僕は思います。
ありがとうございます。自分の好きな人に伝わってるのはすげえうれしいっすね。この作品を作りきれたことは俺にとってもすげえ大きいです。
──そうそう。それがやっぱりいちばん大事なんじゃないですかね。
めちゃめちゃ自分を削って、何もかもさらけ出して作ったアルバムなんですよ。何がうれしかったって、お母さんから電話きて「Loser」聴いて泣いたって。「あんたが本当につらかったのがわかった。今までいろんな音楽を聴かせてくれたけど、今回のアルバムが一番いいよ。これまでとは全然違う」って言ってくれたんです。
──Rudeさんが尊敬するお母さんですね。
あと、昔からの友達が久しぶりにいきなり連絡くれて「このアルバムめちゃめちゃよくない?」って言ってくれたり、同じように音楽やってる人もほめてくれて「めちゃめちゃいいアルバムなのに、あんまり聴いてもらえてないの、もったいなくない?」って言われたんですよ。キャッチしてくれる人には確実にキャッチしてもらえるものがあるアルバムだと思うし、自信はめちゃめちゃあります。でもまだまだ聴いてもらえてないっていうか、アルバム出したこと知らない人のほうがきっと全然多いと思うから、それが正直もったいないなって。少しでもたくさんの人に、それも自分と同じような境遇にある人に聴いてほしいですね。
Photo by manimanium
──この2年間のこれだけ正直な記録を、お母さんからプロの音楽家まで称賛してくれる作品にできたのはすばらしいと思います。リリースから2か月ちょっと経ちますが、もっとたくさん聴いてもらいたいですね。
独立してから2年間、ずっと音楽は作り続けてるし、ライブもやり続けてるんですけど、圧倒的なバズがないと、正直「あ、まだ音楽やってるんですか」って言われることもあるんです。やっぱめちゃめちゃ悔しいんですよ、そういうときって。俺、自分の地元の街とかで『オオカミちゃんには騙されない』に出てたとか、「It's Only Love」がヒットしたとか、過去の栄光みたいなもので「一緒に写真撮ってください」って言われる人にはなりたくなくて。今がかっこいいから人が集まってくる人になりたいし。本当、俺、何も動いてないなって正直思ってます。めちゃめちゃかます準備はできてるし、もっとガンガンやりたいですね。
──独立したときは納得していたように見えていたけれど、やっぱりいろいろ思うことはあるんですね。
あります。『オオカミちゃん』に出たりして勢いづいてたころの自分と比較してしまって、今の自分を大好きになれないときもありました。この曲を出したら、このアルバムを出したら、こういうツイートをしたら、TikTokを使ったら、元の場所に戻れるんじゃないかとか、今よりも人気が出るんじゃないかとか、いっぱい考えました。でもね、そうして何かや誰かが自分の環境を変えてくれるっていう期待すんの、もうやめたんですよ。それよりか、自分のことにめちゃめちゃ集中して一所懸命頑張ればいいっていう答えにたどり着きました。自分のできることを磨いたり広げたりして、いつか来るタイミングを待つんじゃなくて、ただただいい音楽を作って、いいライブをすることにこだわりたいなって思いました。
あとね、俺、沖縄に帰って酒飲みすぎてたぶん8キロぐらい太ったんです。会う人会う人に「太った」って言われて、それもめちゃめちゃストレスなんですよ。「いや、そんなの俺のほうが分かってるよ。人様の見た目にケチつけやがって」みたいな。でもね、俺自身、音楽やってるやつは絶対にやせてたほうがいいと思ってるから、正直(苦笑)。図星だから切れてたんですよね。だからここで宣言します。1か月後に5キロ痩せてなかったら、5キロの米持って名護まで歩きます。
──名護?
5月に地元の沖縄市から名護まで50キロ以上歩いたんですよ。インスタのハイライトにある「沖縄市 to 名護 2023」っていうのを後で見てもらいたいんですけど、隣の家に俺が生まれる前から住んでるおばあちゃんが「名護の餅が食べたい」って言うから、「じゃあ歩いて買ってくるよ」つったら「ああ、買ってきなさい」って言われて(笑)。「本当に行くからな」って言って、餅代の現金1000円とイヤホンと携帯だけ持って歩き出したんです。したら、俺のストーリーを見て、仲間とか家族とか友達とか先輩とか、先輩のお父さんとかお母さんとか、ファンの子とか、いろんな人がポイント、ポイントで会いに来てくれるんですよ、差し入れ持って。そうして歩きながら、なんか自分の人生を振り返ってるみたいだなって思って。さっき話した通り、この3年間いろいろモヤモヤしてたけど、そうして会いに来てくれる人たちが「俺の生き方、間違ってなかったんだな」って思わせてくれたんです。あと「応援って本当に自分のパワーになるんだな」っていうことも実感できた50キロの徒歩の旅でした。
──いい経験でしたね。
それからは、ちょっとウザいやつに何か言われても、「でもこの人、名護まで歩いたことないんだもんな」って考えたら相手にもしなくなるっていうか、物事の基準が「名護まで歩くこと」になっちゃってる自分がいて。
──すごい基準(笑)。
だからやせられなかったら名護まで5キロの負荷かけて歩きます。これは必ず書いといてください。今65キロありますけど、1か月後には60キロになってるから。誰かや何かに期待するのをやめたって言いましたけど、俺が自分の人生に集中しきれてないから、酒に逃げたりして太ると思うんです。じゃ、もっと集中するための最初の壁って何かな、と考えたら、絶対にやせることなんですよ。だって、あからさまに写真撮らなくなったし、女の子に「かっこいい」とか言われても「え? でも俺デブだよ」って思ったりしてるから。
──自己嫌悪はよくないかな。自分を好きになりたいですね。
なんで、まず5キロ痩せるとこから始めます。前に名護まで歩いたとき、「もう何でもできるな」って思ったから。いろんなことを言い訳にして何もやらんかったけど、昔みたいに一日10キロ走ってた時代に戻ろうかなと思ってるんで。酒も抜いて、サウナ行って減量して、1か月後には別人になってると思います。見ててください!
インタビュー:高岡洋詞
『25.5』
bpm Tokyo
Album「25.5」視聴リンク
01.「25」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, TSUBAME
Sound produced by TSUBAME
Mixed by Shintaro Sato
02.「For My People」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, TSUBAME
Sound produced by TSUBAME
Mixed by Shintaro Sato
03.「Alright feat. ISSEI」
Lyrics by Rude-α, ISSEI
Music by Rude-α, ISSEI
Sound produced by ISSEI & GOUYA IWANARI
Mixed by GOUYA IWANARI
04.「Special」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, Mori Zentaro
Sound produced & all instruments by Mori Zentaro
Mixed by Keisuke Mukai
05.「Fallin’」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, Shin Sakiura
Sound produced & all instruments by Shin Sakiura
Mixed by Shintaro Sato
06.「201」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, AWSM.
Sound produced, mixed & all instruments by AWSM.
07.「Call My Name feat. Bitna Park」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, 80KIDZ
Sound produced & mixed by 80KIDZ
08.「Stay With Me」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EQ
Sound produced by EQ (TinyVoice,Production)
Mixed by Shintaro Sato
09.「Loser」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, ISSEI
Sound produced by ISSEI & GOUYA IWANARI
Mixed by GOUYA IWANARI
10.「Easy On Me」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EijiHarrison
Sound produced by EijiHarrison
Mixed by Shintaro Sato
11.「マンションフェニックス feat. 有元キイチ」
Lyrics by Rude-α, 有元キイチ
Music by Rude-α, 有元キイチ
Sound produced & all instruments by 有元キイチ
Mixed by Shintaro Sato
12.「ex.」
Lyrics by Rude-α
Music by Rude-α, EQ
Sound produced by EQ (TinyVoice,Production)
Mixed by Shintaro Sato
13.「裸足で逃げる」
Lyrics & Music by Rude-α
Arranged, mixed by AWSM.
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◆Rude-α Interview(Spincoaster)
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