【ライブレポート】テーマパークのように楽しめる<LuckyFes>

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【7月16日(日)】
▪️J-JUN、LuckyFesでハプニングもライブのスパイスに変えて大喝采

やっと涼しさを感じ始めた17時頃、WATER STAGEにはJ-JUNがサウンドチェックのために姿を現した。楽器隊がそれぞれチューニングなどをしている間、J-JUNは「(暑くて)死ぬね、ここで40分歌ったら。みんなどれくらい待ちました?」と観客に話を振って場を温めていく。さらに、「ステージで歌わない曲を(サウンドチェックでやろう)。暑いから、涼しくなるような曲。『粉雪』とか」と、1コーラス「粉雪」を披露していく。さすがのサービス精神である。「いいね〜」とサウンドチェックを終えると、「サランヘヨ! また後ほど」とステージを一旦後にした。


再びステージに登場したJ-JUN。白デニムの長袖セットアップが衣装だったらしいが、あまりの気温の高さに「暑っ!」ともらす。しかし、中島美嘉が自身以外に初めて作詞を提供した楽曲「Our Secret」がスタートするとなんのその、爽やかかつ熱いパフォーマンスを繰り広げていく。彼のステージは迫力あるボーカルはもちろんだが、とにかく魅せ方が圧巻だ。表情だけでなく全身で楽曲の世界観を表している。そんな見応えあるパフォーマンスを終えると、会場からは黄色い声援が飛び交っていた。当のJ-JUNはさらに暑くなったようで、「脱ご、脱ご。脱ぐしかない!」と衣装の上着を脱いで、白Tシャツ姿へ。


そのまましゃがみ込むと、J-JUNのロック魂が爆発している楽曲「MINE」へ。くるくると回りながらステージを縦横無尽に動き回ってパフォーマンスをしていくJ-JUN。途中、カメラへのアピールも忘れないのはさすがである。

と、ここでPCにトラブルが発生。バンドメンバーとスタッフが対応している間、J-JUNはMCを展開していく。「え、J-JUNかっこいいよって? あなたもかっこいい!」「昨日焼肉食べて。なんと食べ放題だったんだよ。それに隣のゲーセンに行ったんだよ。2000円しか使ってないけど、4時間遊べました。俺ゲーム上手いな〜と思いながら」「めっちゃコインが儲かってて。1円とかに替えてくれないかなと思ったら、『ここはパチンコじゃないんですよ』って」とトークでも観客を笑顔にしていく。

しかし、まだPCが復旧しない様子。そこで予め準備してきたセットリストを変更し、急遽同期なしのバンド音のみでパフォーマンスしていくことに。いざ演奏……と思ったところで、さらにハプニングが続く。観客の中に具合いが悪くなってしまった人がおり、J-JUNは「具合悪いんだって」とスタッフにインフォメーション。「みんな待ってあげよう!」と呼びかけると、会場からは拍手が起こっていた。さらに、「スタッフさん、これ」とタオルを差し出すシーンも。なんたる人格者……! どこからともなく拍手と「優しい」という声が上がっていたのも納得だ。


ここで飛び出したのは、中島美嘉の「GLAMOROUS SKY」。諸々のハプニングをもろともせず、最高のパフォーマンスを見せつけていく。途中、バンドの音が止まり、J-JUNがアカペラで歌うパートも完璧。迫力ある歌声に鳥肌が立ってしまうほどだ。かつ、時折楽しそうにピョンピョンと飛び跳ねる余裕も見せ、彼がプロ中のプロであることを改めて実感する。

歌い終えると、「野外フェスって色々あるね」としみじみ語るJ-JUN。さらに「もし、ステージの上の本人が倒れたらどうなるんですか? 助けに来てくれるんだ。倒れる振りしてみよう」と、実際に倒れてみるが誰も助けに来ず。「口だけだな!」とツッコミを入れて、笑いを誘っていた。PCのご機嫌はまだ直らない様子だったが、そんな中流れてきたのは「One Kiss(日本語ver.)」。イントロが流れただけで、大歓声が巻き起こる。エモーショナルなJ-JUNの歌と、重厚感があるサウンドのマリアージュにうっとりした人は男女問わず多かったのではないだろうか。


なんとかPCの調子が直ったところで、DREAMS COME TRUEの「未来予想図Ⅱ」へ。透明な歌声が天に突き抜けていくと、残り時間5分というタイミリミットが迫る。「最後の1曲はHYDEさんが作ってくださった、あの名曲! 僕からしたら世界一の名曲ですからね」と曲振り。「HYDE様、いつもありがとうございます! このセリフをちゃんとツイートにあげてください。HYDEさんが見るように!」とユーモアも忘れない。さらに次々と集まってくる観客に向かって、「皆さん、どうもー! 俺が誰かわかんないでしょー!」と呼びかける。「俺は!」と名乗ろうとすると、観客から「J-JUN!」と大きなレスポンスが。「言わせるつもりなかったのに(笑)」と言いつつも、ファンとの絆を見せていた。ラストはJ-JUNが敬愛するHYDEがプロデュースした「BREAKING DAWN」。会場中の手が上がったり、クラップが巻き起こったりと、大盛り上がり。最後は「『Lucky Fes』楽しんでください。ありがとうございました!」とキラースマイルを見せながらステージを後にした。「ハプニングもライブのスパイスに変えてしまう」。そんなJ-JUNの才能が見られたライブだったのではないだろうか。

テキスト◎高橋梓
写真◎清水ケンシロウ/team SOUND SHOOTER

セットリスト

1.Our Secret
2.MINE
3.GLAMOROUS SKY
4.One Kiss (日本語Ver.)
5.未来予想図II
6.BREAKING DAWN
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