【インタビュー】マイナマインド、アイドルからシンガーへの自然で揺るぎない針路「もっとシンプルな考え方でいい」

■アリーナでライブができるようになったら
■舞台に工事現場を作りたいんです

──小学生の頃から思いがブレないって、すごいことじゃないですか。

MAINA：ブレないですね。ただ私がポンコツなので（笑）、たまにすごく落ち込んだりするんですけど。手を貸してくれる人やファンの人がたくさんいるので、そういう人たちに対しても音楽で返していきたいし、一緒に上がっていきたい。誰も置いてきぼりにしたくないんです。私が置いてきぼりにされた経験があるからやと思うんですけどね。

──ソロ活動とはいっても、ひとりじゃできないものですから。

MAINA：本当にそうだと思います。今日の取材には同席できなかったんですけど、今のマネージャーも、高校時代から私のことをめっちゃ好きでいてくれる子なんです。休み時間になると教室まで来て、「MAINAちゃん！ ダンス教えて！ 一緒に写真撮らせて！」とか言ってくれてて。私がソロでやることなったときにたまたま会って、「一緒にやろうや」と言ったら、就職先が決まっていたんですけど「辞めました！」って来てくれたり。

──愛されていますね。

MAINA：はい、だから愛したいんです。3歳でダンスを始めて５歳からステージに立って。これまでの経歴のなかで培ってきたものとか、大切な人や手を貸してくれる人たちだけで音楽を作っている…素敵な空間だなって思いますね。人生において今、とても大事な時期やなとも思ってます。


──自分はこういうことをしたいんだっていうものを表に出して、一生懸命やることで、ついてきてくれる人が増えていく。MAINAさんは、そういうことを体現しているんですね。

MAINA：私は年齢的にも経験的にもまだまだだから偉そうに言えないけど、最近のライブでも、「夢があったら叶えていいんだよ。やりたいことをもっと自由にやっていこうぜ」って伝えているんです。私が経験してきた中で一番重要だなと思ったのは、もっとシンプルな考え方でいいんだってこと。頭で考えるばかりじゃなくて、行動しようぜっていう。できないならできないなりに、生きている間になんとでも挽回できるからって。

──もっとクールというか、ドライで器用な世代に見られがちだと思うんですが、かなり熱くて根性がありますね。

MAINA：同級生からも「MAINAちゃんってマジ人間臭くていいわぁ」って言われてました（笑）。


──熱が伝わってるんでしょうね。ライブについてもお伺いしますが、今回のアルバムの隠しトラックで弾き語りが入っていたりもするんですが…。

MAINA：あ！隠しトラックに気づいてもらえましたか!? 結構気づけてもらえてないからすごく嬉しい！

──はい（笑）。ライブの話に戻りますが、DJやダンサーを交えたステージの他に、弾き語りライブもやっているんですね。

MAINA：小さなキャパですけど、大阪で定期的にアコースティックライブをしていて。キーボードやギターでの弾き語りほか、そこにカホーンが入ったりとか、いろんな組み合わせでやってます。

──“こんなショーをやってみたい”とか今後のライブへのヴィジョンはありますか？

MAINA：ありまくりです！ アリーナクラスでできるようになったら、舞台に工事現場を作りたいんです。

──工事現場…ですか？

MAINA：普段私は、脚立を使ったライブをしているんですね。それはソロ始動当初から揺るがないスタイルで。というもの私、身長が149cmしかないんですけど、脚立に乗れば２mくらいになるし、みんなが見えるってことに気づいて。それに路上ライブなら、脚立を持っていくことでそこがステージになるし、行き交う車のライトが照明にもなる。脚立があればどこでもできるので、そのスタイルはもちろん続けていくんですけど。工事現場って夜、キラキラ光ってて素敵じゃないですか。ああいうキラキラしたところで、ショベルカーのバケット(すくう部分)の中で歌いたい。


──夜キラキラしている以外に、工事現場に惹かれる理由って何かあるんでしょうか。

MAINA：私、赤ちゃんの頃よく夜泣きしていたらしんですけど、工事現場に連れて行くと泣き止んだそうで（笑）。その名残なのか、今も気づいたら工事現場の写真とか撮ってるんです。本能的なんですけど、ほんまに好きなんでしょうね。

──ぜひ実現してもらいたいです。6月には東京と大阪でワンマンライブ＜DANCE&RESPONSE＞が開催されます。どんなステージになりそうですか？

MAINA：ワンマンでは、矢沢永吉さんのツアーにも参加しているトランペッターのHIROさん(高見浩之)とDJと私というスペシャルな編成でやろうと思ってます。HIROさんは以前、MAINAのライブを観てくれて、「一緒にやりたい」とご連絡をいただいたんです。いろいろある世の中ですが、人を元気にしたいというパワーは誰よりも強いので。ぜひライブに遊びに来てほしいなって思います。

取材・文◎吉羽さおり





◆インタビュー【２】へ戻る
◆インタビュー【１】へ戻る