杉山清貴、100周年を迎える日比谷野音でライブ
今年でデビューから40年を迎える杉山清貴が、20年以上続けている野外ライブを日比谷野外大音楽堂で開催した。
◆ライブ写真
すでに5月10日、ベストアルバム『オールタイムベスト』と、オリジナルアルバム『FREEDOM』をリリースするなど精力的に周年活動を進めている杉山だが、数え切れぬ思い出を重ねてきた思い出の地・日比谷野音も100周年を迎えるということで、<The open air live “High & High” 2023>と題されたこの夜は本人にとってもダブルでメモリアルな時間に。セットリストもそれにふさわしく40年以上の蓄積を感じさせるものだった。
ステージに登場した杉山は開口一番、客席に向かって「みんなも一緒に歌ってね」と声出し解禁ライブであることを伝え、最初に野音で響かせたのは「Kona Wind」。杉山のアコギと共に、バンドメンバーと合唱するサビ始まりのRemasterバージョンだ。続いて「水の中のAnswer」「あの空も。この海も。」と80年代に誕生させた楽曲でオープニングから観客を惹きつけた。
最初のMCでは、「(新型コロナの)規制から解放され、この日を迎えて嬉しく思います」「何が楽しみってこの野音が100年でおいらが40年、こんな日にライブができるなんて最高」と思いのたけをぶつけていく。さらには、「自分のライフスタイルの音楽を今日は持ってきました」「そう、“海”、“南の島”。鬱々とした気持ちを海に投げて、楽しい夏を、という気持ちでのメニューを用意しました」とこの夜の楽曲について期待を持たせ、集まったファンもその言葉に喜びを爆発させる。
そして、宣言してから「夏が来たね」「Mr. Happy Walk」という2009年のアルバム『Veteran』からの2曲を披露すると、「タイをはずして」と1987年楽曲に舞い戻る。30年を軽々と飛び越えるセットリストに、杉山が確立してきた音楽性を実感させられる。さらには、「自分でもいい曲だな」と自画自賛してみせた「long time ago」で若かりし日に失った恋を歌い上げ、いつまでも変わらずに透明感ある歌声が、一層の切なさを聴く者の心に湧き上がらせる。歌唱後には本人も思わず「気持ちいいね。もう一回いく?(笑)」と軽口をたたくほどにノッテいる様子だった。その後、1996年から始めた日比谷野音での野外ライブについての思い出や、最新アルバムの『FREEDOM』のレコーディングについてなど、久々のファンとの時間をトークでも楽しんでみせる。
中盤に用意された楽曲は、杉山が「新しい生き方を見つけようと行ったハワイ」で出会ったジャワイアン=ハワイアンレゲエに触発され、1992年にリリースしたアルバム『Island Afternoon』から「HAWAIIAN ISLAND STYLE」と「MACAPUU」。その後、杉山にとって愛してやまない「夕暮れ時に合わせて用意した楽曲」という「Sunset Beach」「サンセット・ラブソング」で甘い時間を演出すると、「空から降りてくるLONLINESS」では、夜空から星が舞い降りるようなライティングの中、両手を広げながら杉山は伸びやかな声を響かせる。思わず、歌い終えた杉山からは「いい曲ですね」の言葉が。「音楽の流れが変わっていく中で、こうして自分が好きな音楽にあらたに出会える」という喜びを語っていった。
ここから杉山いわく「後半の盛り上がる時間」に突入。杉山自身が「That’s 杉山ワールド」と称するブロックであり、世界を震わせる杉山流のシティポップスを次々と送り出していく。「A HOT SUMMER DAY」から「Nightmare」を経て、「Too good to be true」を歌い上げ、シティポップスの旗手としても進化し続ける杉山清貴の魅力に圧倒される時間でもあった。そして本編最後の「LIVIN’IN A PARADISE」では、ステージを左右に動きながら、身体を揺らし、拳を挙げ、杉山が70’sロックな楽曲をかっこよく歌い上げた。
メンバー全員がステージを去っても客席からアンコールを求める拍手は鳴りやまず、応えて一番に飛び出してきたのは杉山だ。客席に向かって「自分だけが楽しみ過ぎちゃって、みなさんを置いてけぼりにしちゃいませんでしたか?」と声をかけたあと、今秋から今冬にかけてのバンドツアー決定、そして来年の春にはオメガトライブとしてのラストツアー決定を報告。「来年65歳になりますが、結構いろいろなところに行くと思います」と会場に期待を満たせたあと、ソロバージョンでの「ALONE AGAIN」、そして「じゃあもう一曲やって帰ろう!」の言葉の後で「ALL OF MY LOVE」を会場にプレゼントした。
<“High & High”>というライブタイトルが語るように、デビュー時から音楽に対して「高く高く」舞い上がろうとしてきた杉山らしく、絶えない意欲に満ちたライブはこうして幕を閉じ、杉山の情熱を浴びた観客は大きな満足の中で初夏の夜の夢に終止符を打った。
文◎清水耕司
写真◎粂井健太
セットリスト
2023年5月21日 日比谷野外大音楽堂セットリスト
M01Kona Wind
M02水の中のAnswer
M03あの空も。この海も。
M04夏が来たね
M05Mr. Happy Walk
M06タイをはずして
M07long time ago
M08Flow of Time
M09Feel So Sweet
M10HAWAIIAN ISLAND STYLE
M11MAKAPUU
M12Moonlight Dancin’
M13Sunset Beach
M14サンセット・ラブソング
M15空から降りてくるLONLINESS
M16A HOT SUMMER DAY
M17Nightmare
M18Too good to be true
M19週末のアドレナリン
M20LIVIN’IN A PARADISE
En1ALONE AGAIN
En2ALL OF MY LOVE
[BAND MEMBER]
Piano:アンドウヒデキ Keyboard:杉浦秀明
Drums:SION Sax&Percussion:Juny-a
Bass:山本連 Guitar:入江誠
セットリストプレイリスト:https://lnk.to/kt0521setlist
『FREEDOM』
購入リンク:https://lnk.to/Kiyotaka_FREEDOM
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
¥9,350 (税抜価格 ¥8,500)/ KIZC-90716~7
[CD収録内容]
1. Too good to be true [作詞:杉山清貴 作曲・編曲:福田直木]
2. Nightmare [作詞:杉山清貴 作曲・編曲:Billy Takakura]
3. I am here [作詞:和 悠美 作曲:Dick Lee 編曲:成田 忍]
4. Flow of Time [作詞:杉山清貴 作曲・編曲:佐藤 準]
5. Goodbye day [作詞:トベタ・バジュン 作曲・編曲:松室政哉]
6. Steppin' in the Rain [作詞・作曲・編曲:神村紗希]
7. 楽園PASSENGER [作詞:前田たかひろ 作曲・編曲:堀川真理夫]
8. オレたちのナイトフィーバー [作詞・作曲・編曲: 成田 忍]
9. 祈り [作詞・作曲:和 悠美 編曲:北川翔也]
[Blu-ray収録内容]
Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2022(2022年12月24日(土)LINE CUBE SHIBUYA)
1.The Christmas Song
2.brand-new day
3.心のHoliday
4.僕の腕の中で
5.由比ヶ浜。君と・・・
6.Wishing your love
7.波
8.永遠のもう少し
9.LONG DISTANCEを越えた夜
10.風のLONLEY WAY
11.ALONE AGAIN
12.THANK YOU FOR CHRISTMAS
13.渚のすべて (MORNING MOON, RISING SUN)
14.真夏のイノセンス
15.Omotesando’83
16.Stay The Night Forever
17.雨粒にKissをして
18.Yokohama north dock
19.GOSPELの夜 (Gospel Night)
20.Rainy Day in New York
21.さよならのオーシャン
22.Flow of Time
23.Rainbow Planet
24.最後のHoly Night
[封入特典]
「オールタイムベスト」とのW購入キャンペーン応募シリアルナンバー封入
【通常盤(CD+Blu-ray)】
価格 ¥4,400 (税抜価格 ¥4,000)/KIZC-718~9
[CD収録内容]初回限定盤と同内容
[Blu-ray収録内容]
・Nightmare Music Video
・Too good to be true Music Video
・Flow of Time Music Video
[封入特典]※初回製造分のみ
・「オールタイムベスト」とのW購入キャンペーン応募シリアルナンバー封入
[購入特典]
・タワーレコードオリジナル特典:ポストカード(「FREEDOM」ver.)
・メーカー多売特典:杉山清貴描きおろしイラストステッカー (「FREEDOM」ver.)
メーカー多売特典配布店舗はこちら ▶https://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t13881/
『オールタイムベスト』
2023年5月10日(水)発売
購入リンク:https://lnk.to/Kiyotaka_40th
価格¥4,180(税抜価格¥3,800)/ KICS-4099~101/ 3CD
[初回製造分のみ]
・三方背ケース
・40年を振り返る別冊ロングインタビュー(24ページ)
・オリジナルアルバム「FREEDOM」とのW購入キャンペーン応募シリアルナンバー封入
[CD収録内容]
DISC 1 ※オリジナル音源
1.SUMMER SUSPICION
2.君のハートはマリンブルー
3.ふたりの夏物語 NEVER ENDING SUMMER
4.DEAR BREEZE
5.ガラスのPALM TREE
6.さよならのオーシャン
7.最後のHoly Night
8.水の中のAnswer
9. SHADE -夏の翳り- (スペシャルリミックスバージョン)
10.風のLONELY WAY
11.僕の腕の中で
12.プリズム・レインに包まれて
13.青空が目にしみる
14.夏服 最後の日
15.僕のシャツを着てなさい
16.Glory Love
DISC 2 ※オリジナル音源
1.夢をみたのさ
2.Another Wave
3.波がサイコーだし
4.好きなことを!
5.あの夏の君と
6.風の記憶(with 菊池桃子)
7.Lost Love
8.雨粒にKissをして
9.眠れぬ夜に ~I miss you ~
10.月に口づけ
11.My sweet lady
12.そして...夏の雨に
13.Omotesando'83
14.Rainbow Planet
15.Other Views
16.Hand made
17.海辺の楽園 (トベタ・バジュン feat.杉山清貴)
BONUS DISC
1.さよならのオーシャン (2023 Acoustic ver.)
2.僕の腕の中で (2023 Acoustic ver.)
3.あの夏の君と (2023 Acoustic ver.)
4.月に口づけ (2023 Acoustic ver.)
[購入特典]
・タワーレコードオリジナル特典:ポストカード(「オールタイムベスト」ver.)
・メーカー多売特典:杉山清貴描きおろしイラストステッカー (「オールタイムベスト」ver.)
メーカー多売特典配布店舗はこちら ▶ https://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t13881/
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