【ライブレポート】Furui Riho、「自分の作る音楽でこんなにたくさんの人と繋がることができて、本当に幸せです」
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Furui Rihoが5月7日、<Furui Riho Oneman Live 2023 -Introduction->を恵比寿LIQUIDROOMにて開催した。前回の代官山UNITでのライブに比べ、大幅にキャパを拡大しての開催だったが、チケットは見事にソールドアウト。ゴールデンウィーク最終日の足元の悪い中、恵比寿LIQUIDROOMのフロアには満杯になるほど人が集まっていた。
◆ライブ写真
開演時刻を過ぎた頃、バンドメンバーがステージに現れ「I'm free」が流れる。青と白の光に包まれながら、Furui Rihoが登場した。ライブはそのままの流れで「I'm free」でスタート。前半はステージの中央で身体を揺らしながら歌い、サビからは左右に歩きながらリスナーと顔を合わせるように歌っていく。リスナーも手を高く挙げ、今日という日を楽しみにしていた気持ちを前面に出していた。「青信号」ではラップパートやカラフルな照明の演出で、一気にクラブのような雰囲気に。「Are you ready?Jump!」という掛け声でリスナーがジャンプしたり踊ったりするシーンも。その光景は後ろから見てるだけでも十分に気分が高揚する。さらにそのままポップチューン「We Are」に繋げ、会場のボルテージはますます上昇。ブライトなサビとラップパートのクールな表情とのギャップにもグッときた。後半にはコール&レスポンスをする場面もあり、ファンとコミュニケーションもしっかりと取っていく。
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「みんな最高すぎます。今日ゴールデンウィーク最終日、雨の中来てくれて本当にありがとう。今日のために準備してきたし、みんなとめちゃくちゃ楽しい時間を過ごせると思って、ここに立っています。今日は1日楽しみましょう!」と挨拶を挟み、メロウな「Candle light」へと繋げた。
MCでは「『I'm free』でここに立った瞬間に泣きそうになっちゃった」とう本音を吐露したり、「前回のライブタイトルが“Beginnings”で、今回が“Introduction”なのでいつ始まるんだよと思う人もいるかもしれないですけど、この景色を見ると確実に前に進んでいるなと感じます」と成長ぶりを語った。
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ライブ限定で披露してきた曲「Do What Makes you Happy」では、連休明けも楽しい気持ちになれるように思いを込め、ハッピーな気持ちを共有するように歌声を届けた。安定感抜群のドラム、耳心地の良いギター、メロディックなキーボードと楽器隊の演奏も存分に光っていたのも忘れずに記しておきたい。次に暖色系のライトに照らされながら歌ったのは、バラードナンバー「でこぼこ」。ゆったりとしたメロディに心のこもった声が美しく重なっていた。
ドラマ『弁当屋さんのおもてなし』の主題歌として書き下ろした「Friends」は、座りながら歌った。ライフスタイルの変化などで疎遠になってしまった友人と久しぶりに会ったときの幸せな感情を歌った曲で、友人に会いに韓国に行った際に思い浮かんだ曲だそう。聴きながら私自身も友人のことを思い出し、胸が温かくなった。
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続いては「Furui Riho挑戦のコーナー!」。ワンマンライブ恒例の企画で、今回は彼女が影響を受けた曲をキーボードでの弾き語りに挑戦するという展開だ。はじめに「初めて買ったCDから」と言って、美しい高音を歌い始めたかと思いきや、披露したのは「だんご3兄弟」だった。これには思わず一本取られた。思わぬ選曲に会場からも笑いが起こった。ほかにもaikoの「カブトムシ」、宇多田ヒカルの「Can You Keep A Secret?」、ゴスペル曲「Oh Happy Day」などをプレイ。Minnie Riperton「Lovin' You」では、たくさん練習したというファルセットパートも披露。Furui Rihoの音楽人生に触れつつ、音源や他のライブではなかなか聴くことのできない、かなり貴重な時間となった。
そして弾き語りラストの曲は、彼女のオリジナル曲「嫌い」。挫折を経て自分を受け入れられるようになった彼女が作った大切な曲だ。コンプレックスがある自分自身を肯定する気持ちは、歌にすることで同時に聴き手のことも肯定することになる。前半は弾き語りでじっくりと想いを歌詞に乗せて歌い、後半はハンドマイクを手にし、バンドセットでグルーヴィーに届けた。
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気づけばあっという間にライブも終盤戦。「私の挑戦が終わったので、次はみなさんの挑戦が始まります。『Sorry but I love my hair』いけますか?いけたら一緒に歌ってください!」と「ピンクの髪」へ。リスナーもキャッチーなメロディに合わせ、一緒に歌ったり体を揺らしたりと楽しんでいる様子が後ろからも存分に伝わってきた。さらに「ABCでガッチャン」では「私が抱きしめる!」と言ってエアハグするシーンも。幸福感に満ちた空気のまま、次に「ウソモホント」を投入。緩急あるビートでクライマックスに向けて盛り上がりを作っていく。MCやポップナンバーの明るい表情とは違ったクールな表情も見せ、アーティストとしての一面もしっかりと見せてくれた。
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「自分の作る音楽でこんなにたくさんの人と繋がることができて、本当に幸せです。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました!」と語ったあと、ラストナンバー「Rebirth」で本編を締め括った。
鳴り止まないアンコールに応えて再びステージに姿を表したFurui Rihoは、後ろ姿でスタンバイ。トラックメイカーであるNobuaki Tanakaとコラボした曲「Sins」が流れ始めると同時に前を向き、「アンコールありがとう!」と挨拶。歌い終わると、Nobuaki Tanakaこと“knoak”と再タッグを組んで作った新曲「Super Star」を5月10日にリリースすることを発表し、披露。アーバンなメロディや刻まれるビートがクセになり、初見でも自然とリズムに乗れるナンバーだ。そしてライブ最後の曲として用意されたのは、「Purpose」。ミラーボールも発動し、フロアを含む会場一面がキラキラに。最後は「お手を拝借!」と声をかけ、Furui Rihoとリスナーが一緒に手を大きく左右に振りながら終演を迎えた。
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自分の感じたことや考えをありのままに歌にしてリスナーに届けてきたFurui Riho。特に、「ありのままでいい」「自分のやりたいことはなに?」と自分を見つめ直したり肯定するメッセージ性のある歌は聴き手の胸に深く刺さる。それは単なる歌詞の良さやメロディの心地よさだけでなく、彼女自身の実体験がかけ合わさっているからだと思う。MCでも話していたように、彼女自身が挫折や自分のコンプレックスを受け入れられない時期があったからこそ、本音で歌うことができるし、深みが増すのである。「Super Star」の前のMCでは「これまですごく寄り道しちゃって、ここまで来るのに時間かかっちゃったけど」と述べていたが、寄り道があってこその今のFurui Rihoがあるのではないだろうか。一リスナーとして、これからも彼女自身が感じたことを素直に曲に昇華し、届けてほしいなと思う。Furui Rihoが次にどんなメロディに乗せてどんなメッセージをくれるのか、楽しみにしている。
取材・文◎伊藤美咲
写真◎tatsuki nakata
リリース情報
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2023年5月10日リリース
Furui Riho 「Super Star」
LOA MUSIC
配信リンク:https://lnk.to/super_star
ライブ情報
<SUMMER SONIC 2023>
ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
TOKYO / BEACH STAGE Opning Act
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