【MORCライブレポート】クリス・ホームズ、快晴のプールステージでテンション高いW.A.S.P.三昧
クリス・ホームズ(G,Vo)は、W.A.S.P.の初期メンバーであり、脱退後に再加入したものの2001年には再びW.A.S.P.から離れ、以降は地道な活動を行っていた。しかし、昨年2022年に喉と首の癌を公表し、同年の活動をキャンセルしていた記憶も新しい。本来は、2022年に出演が決まっていたこのクルーズフェスティバル。体調も回復したようで今年のラインナップに追加される事になったのだ。たった1年で"Mean Man"は音楽シーンに戻ってきた。
彼のバックバンドには、イギリスのバンドであるウィッキド・ジャッカルズからメインヴォーカルとギターのオリーが参加。そしてクリスのバンドメンバーであるベースのレックス、ハートブレイク・レメディのドラマーであるステファンで構成されていた。
W.A.S.Pのデビュー・アルバムからの「On Your Knees」でスタートするとは本家W.A.S.P.と同じであるし、しかもヴォーカルのオリーの歌声はかなりブラッキーの雰囲気を出せている事にも驚いた。若くルックスは実に麗しいし、ベースのレックスとも当時のL.A.メタルシーンから登場したかのようなフロントのふたりである。
<Monsters of Rock Cruise 2023>では、「Welcome to Monsters of Rock Cruise!」とクリスの第一声。喉の調子は良さそうにも感じるが、オリーがメインヴォーカルというのは大事を取っての事であろう。クリスのソロ名義作品からモーターヘッド調な「Get With It」、続く「Let It Roar」もオリーがメインを歌い、クリスはバッキングヴォーカルだ。この日は快晴のプールステージでかなり陽射しも強い上に、こんなにテンションの高い熱いライブになるとは思っていなかった。
「L.O.V.E.Machine」「Sleeping(in the Fire)」とW.A.S.P.クラシックソングが続けば盛り上がらないわけがないが、「The Devil Made Me Do It」でクリスがメインヴォーカルになると歓声もより大きくなった。
そしてクリスのギターで再び聴けるとは思わなかった「Blind in Texas」も「Wild Child」も、とにかくオリーのヴォーカルワークとバンドのテンションの高さが実に良い仕事をしていて、クリスの情熱も相まって終盤にギター弦が切れてしまいレスポールに持ち変える一面もあったほど。
ラストの「Animal(Fuck Like a Beast)」まで予想を超えての素晴らしいパフォーマンス、クリスが全面メインヴォーカルの日も遠くないと思う。Welcome Back, Mean Man!
文・写真◎ Sweeet Rock / Aki
<Chris Holmes ~ Monsters of Rock Cruise 2023 ~>
<1st Stage / 5.1>
1.On Your Knees(W.A.S.P.Cover)
2.Get With It
3.Let It Roar
4.L.O.V.E.Machine(W.A.S.P.Cover)
5.Sleeping(in the Fire)(W.A.S.P.Cover)
6.The Devil Made Me Do It
7.I Am What I Am
8.Blind in Texas(W.A.S.P.Cover)
9.Born Work Die
10.Wild Child(W.A.S.P.Cover)
11.Animal(Fuck Like a Beast)(W.A.S.P.Cover)