【インタビュー】キズの来夢、NHKホール公演直前に語る止まらない進化「歯車が一気に噛み合った」
■NHKホール単独公演では
■とにかく伝説を残したい
──たしかに、日比谷野音ワンマンでも日本武道館のステージでも、到達点というよりはここからさらに行けるという感覚になりました。NHKホールワンマン<キズ単独公演「残党」>も、残席わずか(B席のみ)という状況に対してはいかがですか?
来夢:“なんでだろう?”って(笑)。NHKホールはさすがにソールドアウトはきついだろうなと思ってたんですけど、野音から比べるとチケットがあり得ないくらい伸びてるみたいで。その理由は、自分が一番わかってないです。この6年間、やってることはずっと一緒で、まっすぐ音楽やってきただけなので。だから、歯車が合ったのかなと思います。『一撃』(キズのオフィシャルYouTubeチャンネルで展開中のヴォーカリストコラボ企画)とか、昔YouTubeに上げたアコースティックライヴもいまだに再生数が伸びてるし、昔やったことが今に繋がってたというか。
──いろんなことをやるバンドというイメージから、キズという軸が見えてきたというか、バンドの実態が見えてきたのかもしれないですね。
来夢:たぶん、やっとわかりやすくなったんだと思います。最初の頃は“なんやこいつ?”って不思議に思われてたんでしょうね。僕としては普通に真面目に、まっすぐなことをやってきたんですけど、この勢いの中で、すごく孤独を感じる部分もあって。1バンドだけでやってるのは寂しいから、ついてきてくれる仲間がほしいなと思うようになったんですよね。『DAMAGE』っていう自分のレーベルがあるんですけど、これからその活動をもっと広げていきたい。チームを大きくしていこうかなと思ってます。僕は、ただ単純にやりたいことを楽しくやりたいだけなんですけど、僕らだけじゃ時代は作れないのはわかってるし、ちゃんと時代を作れる集団を作りたい。本当にふわっとですけど、そんなイメージがあります。
──そういう意味では4月22日から、ゲストを迎えての東名阪ツアー<友喰イ 2023>が開催されますね。
来夢:そろそろみんなでワイワイやりたいなと思って。これだけ活動していながら、キズが主催ツアーをやるのは2回目なんですよ。1回目やった時に、“僕らに主催のセンスはないな”と思って辞めたんです(笑)。でも、“今だったら行けるんじゃない?”と思って、当時呼んだバンドとか、今、関わりがある友達とか後輩を呼んでイベントにしました。特に、201号室っていうバンドはこのツアーでお披露目なんですけど、結成前から見ているので、親心みたいなものがあったりして。僕らが子供すぎてやれなかったことに、もう一回挑戦しようかなと思ってます。
──成長したキズだからこそのイベントができるんじゃないかと。
来夢:意外と成長してなかったら面白いですけどね(笑)。
──ははは。<友喰イ 2023>はNHKホールの舞台を乗り越えた先になるわけですけど、今のお気持ちとして、間近に迫ったNHKホールはいかがですか?
来夢:まだ全然実感ないですけど。とにかく伝説を残したい、しかないです。数々の伝説のアーティストがライブしてきたホールだし、僕の好きなアーティストはだいたいやってますから。Blankey Jet Cityがアンコールでオーケストラを従えたり(<Angel Fish>1994年1月16日@NHKホール)とか。あとは……真面目なことを言うと、体調管理。こんな僕でも、最近ライヴ前の体調管理はすごく気にしてるんですよ。動いてくれてる大人の数も昔と違うし、これだけやってくれてる中でショボい歌なんか披露した日には、もう誰もついてきてくれないじゃないですか。
──では、当日NHKホールに来場する方と、もし今チケットを買うか迷ってる人がいたらその方に、伝えておきたいことはありますか?
来夢:チケット3800円のB席しか余ってないんですよ。
──チケット代が高騰しているこのご時世に破格です。
来夢:だから、スケジュールが空いてるのに行くのダルいなと思ってる人は、もう確実に損するんで観に来たほうがいいと思います。まぁ、この値段で来ない人は一生来ないですよね(笑)。
──NHKホールワンマンをはじめ、ライヴDVDリリース、主催ツアー<友喰イ 2023>と、この春は盛りだくさんですね。
来夢:NHKホールにすべてをかけてるわけじゃないし、今年もまだまだ面白いことをたくさんしようと思ってるので、その先も楽しみにしていてほしいです。僕はさらにその先の先を見ているというか、「雨男」でいい曲とか言ってる場合じゃないんですよ。次の曲はそれをもう超えてるので。余裕で超えている傑作を出しますので、楽しみにしていてください。
──頼もしい! 2023年のヴィジョンがもう見えているわけですね。
来夢:基本的に一つタイトルを出した時に、二個先くらいまでのテーマとタイトルはだいたい決まってるんですよ。次の曲はもう頭の中でできていて、あとは形にするだけ。その次は…たぶん僕の人生をかけたどストレートパンチになると思ってるので。みんなが生きていてくれて、メンバーが元気に生きていてくれたらできると思います。
──ではNHKホールは集大成ではなく、始まりの場所になりそうですね。
来夢:そうですね。キズをやってると本当に、不思議と常に“今始まった”ってテンションでいけるんですよ。始まって6年経つけど、“今からだ”っていう気持ちがあります。
取材・文◎後藤寛子
撮影◎TAKAO OGATA/TAKAHIRO TAKINAMI/GAB/TAKASHI KONUMA
■<キズ単独公演「残党」>
open16:00 / start17:00
▼チケット (全席指定 / 諸経費込) 前売り
・SS VIP席:¥10,000 ※SOLD OUT
・2階VIP席:¥10,000 ※SOLD OUT
・A席:¥6,000 ※SOLD OUT
・B席:¥3,800
※全席・席種別オリジナルピクチャーチケット
※SS VIP席/2階VIP席:限定グッズ
一般発売:2023年2月23日(木/祝)
・イープラス: https://eplus.jp/sf/detail/2360340001?P6=001&P1=0402&P59=1
・ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?lcd=73733
・チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=H3080005
■LIVE DVD『キズ 単独公演「そらのないひと」2022.10.9 日比谷野外大音楽堂』
発売元:DAMAGE
【初回限定盤(DVD+CD)】DMGD-026/027 ¥12,100(tax in)
※50Pフォトブックレット封入
※動画配信視聴コード封入(全5日間の配信からいずれか1日セレクト視聴可能)
【通常盤(DVD+CD)】DMGD-028/029 ¥7,700(tax in)
▲初回限定盤
▲通常盤
▼DISC-1 DVD
<キズ 単独公演「そらのないひと」2022.10.9 日比谷野外大音楽堂>
01. 黒い雨
02. 地獄
03. ステロイド
04. 銃声
05. ヒューマンエラー
06. 蛙-Kawazu-
07. ミルク
08. 15.2
09. 平成
10. Mr. BiG MONSTER
11. 0
12. ストロベリー・ブルー
13. 傷痕
14. リトルガールは病んでいる。
15. 十七
16. 鳩
17. 日向住吉
18. おしまい
▼DISC-2 CD
SINGLE「雨男」
01. 雨男
※収録曲・曲名・曲順、仕様は変更の可能性がございます。予めご了承ください。
■<キズ 主催TOUR「友喰イ 2023」>
5月05日(金/祝) 大阪・BIGCAT
5月21日(日) 東京・Spotify O-EAST
▼チケット
前売 ¥5,800 (税込 / D別)
当日 ¥6,800 (税込 / D別)
※スタンディング
【イープラス一般先行】
受付期間:2023年3月20日(月)〜3月27日(月)
【一般発売】
発売開始:2023年4月8日(土)
イープラス / ローソンチケット / チケットぴあ
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