【インタビュー】J「自分が音楽をやる前から存在しているプレベというものは、果たしてなんなんだ?」
Photo by 田辺佳子(KEIKO TANABE)
遡ること4年前の2019年、30年近くもの年月をかけて自らのオリジナルサウンドを作り上げたJは、まだ見ぬサウンドの海原へ身を投じた。それまでのメインベースを肩から下ろし、新たな自らのサウンドを生み出す相棒として、新たにプレシジョン・ベースに照準を合わせたのだ。
1950年代、初のエレクトリック・ベースとして世に誕生したプレシジョン・ベースは、総てのエレキベースの礎となるオリジンであり、いまもなおそのアイデンティティを保ったまま現代の音楽シーンに大きな存在感を放ち続けている。今では、様々なハイエンドベースも数多存在し、どんな音色をも簡単に生み出してしまうようなアクティブ・サーキットも大いなる支持を得ている状況だが、そんな時代においてプレシジョン・ベース(以下プレベ)にはどのような魅力が詰まっているのだろうか。
Jの愛用するプレベの仕様をそのまま受け継いだ日本製モデル「MADE IN JAPAN J PRECISION BASS」も新たにフェンダーからリリースされ人気を博している中で、メインベースをプレベに持ち替えてから4年の歳月を振り返ってもらった。
──愛機をプレベに持ち替えてから、かれこれ4年近く経ちますね。
J:当初、プレべを選んだときの自分の思いは、ロックミュージックの歴史や伝統…そういうものに対しての自分なりの挑戦というものも含めて、自分の中での新たな扉としてプレべを手に取ったんですよね。プレシジョンベースの、誕生した当時から何も変わらない熱量というか、楽器の奥深さに圧倒されています。
──何を求めてプレベに引き寄せられたんでしょう。
J:自分の年齢もあるでしょうし、今まで自分がやってきたことの中に無い、さらに新しい何かを求めていたのもあるだろうし、ベースっていう楽器自体への愛もありますよね。自分なりにロックミュージック、バンドサウンド、ベースサウンドに対する答えをずっと探してきた中で、なんて言うか…日々テクノロジーは進化していますし、楽器の可能性…特にベースって楽器にはまだまだいっぱいあるとは思うんですけど、ただそういった理詰めで行っても得られないような答えをプレシジョンベースは持ってるなと感じたんです。そんな得体の知れないものを暴いてやろう的な思いはずっとあったんですけど、やはり触れてみて弾いてみて感じてみること以外、その答えは暴けない。音像もそうだし、そのサウンドが持つ空間や隙間というものが、まさに僕にとっては得体の知れないものだったんですよね。
──それまでのESP Jモデルは、自分が求めるものを徹底的に注ぎ尽くした結晶だと思うんですが、プレベに対しては、自ら寄っていくような心持ちもあったのでしょうか。
J:インディーズの時からトランジスタのアンプを使ったり、電池の入ったアクティブPUのベースを使ったりしていたのは、いつでも変わらない同じ音をすぐ出せる安心感があったから。どんな環境でも、しっかりと自分の求めるレベルに達した変わらないものを求めていたし。それはまさに、環境が違うどんなライブハウスでも勝負していくうえでバンドが必要としていた要素だったんです。自分を表現するうえで、より速度があるサウンドを突き詰めていっていた。それは自分のベーススタイルもそうだし、楽曲に求めるベース像もそうだし、ベースという楽器を見ていた自分の視点もそこだったと思う。簡単に言うと、聴感上でどれだけ聴いてる人の前にいち速く届くかですよね。その部分に関しては、自分の個性として突き詰めた答えを出せて、自分だけのサウンドも得た。ただ、その場所まで行って、その視点から見た時に、一番得体の知れないものがプレべだったんですよ。
──なぜジャズベでなくプレべだったんですか?
J:僕の感触でいうと、ジャズベースっていうのはまだカッチリしてるんですよね。ちょっとばかし右手と左手のバランスが崩れようとも、ちゃんとフレーズが成立して、聴こえてくる。それは楽器の特性もあるだろうけど、整ってる。だから計算できるし、よくできているんです。フレーズの輪郭も出て、そして低音もしっかり出る。なんていうのかな…良い子なんですよ。整ってるんです(笑)。でね、プレべは整ってないんですよ。
──(笑)
J:整っていない…っていうか、まぁ見たまんまなんですよね。なんでこの楽器はこの作りでマイクがここにしかないの?って、ワイルドすぎるだろ?って(笑)。実は、今のPベース(プレシジョン・ベース)に行き着くまでにOPB(オリジナル・プレシジョン・ベース)を弾いたことで、多くを理解できた気がしたんです。アッシュボディというのもあったのかもですが、自分の弾いてきたベースと同じような響きもあって。純粋なプレシジョンベースよりもOPBの方がドーンという下も出て、ジャズベに近いような気がするんです。でもジャズベースより確実に弾き手のタッチが繊細に出てしまう。タッチによってはコンプレッションできないくらいの音の強弱も出ちゃうし、弾いてる箇所によってそれを強くしたり弱くしたり、ローやハイを増やしたりもできてしまう楽器なんです。まるでヴォリュームを触るように。その自由度が衝撃的だったんですよね。
──ほお。
J:音の好みはそれぞれあるとは思うんですけれど、たとえば、ネック寄りで弾いた時の音色とリア側で弾いた時、これ同じ楽器なのかって思うぐらいサウンドに違いが生まれる。ピッキングポイントをどこに定めて弾くか、どうやって弾くか、どうやって弦に触れるかで、サウンドは七色に変化する。その自由度という意味で、こんな楽器は触ったことがなかった。強くいきたいなとか、このサビはもっと下にドーンと行きたいんだとか、このAメロは粒立ちさせたいんだ…みたいに、曲の中でも自分の感情のうねりがあるじゃないですか。そういう自分の感情にしっかり付いて来てくれる楽器だと思ったんですよ。
──それはある種のカルチャーショックですね。
Photo by 田辺佳子(KEIKO TANABE)
J:まさに。インディーズの頃からパッセージの速い音を求めて、サウンドの全てがこれまでずっと目の前にあったけど、常に目の前のそこにあるのではなく、アンサンブルの隙間をうねる様に、押したり引いたり揺らぎみたいなものを、この楽器は作れるって思ったんです。OPBを触ったことでヒントを得て、もしかしたら自分が求めていた得体のしれないものは、ここにあるんじゃないかなっていう、そんな旅が始まったんです。
──今みたいな話を、グレッグ・フェスラー(Jモデルを制作したフェンダーのマスタービルダー)に伝えたんですか?
J:まったく伝えてないです。実はグレッグが作ったベースの音色が好きで、個人的にコレクションしていたんですけど、グレッグの人となりとかは知らなかった。ただ、いろんなビルダーがいる中で、自分の感情にすごくフィットする、そんな刺激的なベースを作っていたのがグレッグだったんですよね。「プレべって本当はこういう音するんだぜ」って。実際に「本当はこうなんじゃないかな?」っていう探し続けていたものを、楽器/サウンドとして答えをもって成立させていて「やっぱりそうだよね」って、心から感じさせてくれたビルダーだったんですよ。
──キャリアを積むに従って変わっていくであろうベースへの価値観や嗜好性は、ソロでもLUNA SEAでも同じですか?
J:ソロでもギターが2人なんですけれど、LUNA SEAよりヘヴィでハードな音をやっているので、より一丸となるサウンドになるようなアプローチをしているかな。LUNA SEAは各楽器…ボーカルも含めて、絡み合わさっていくような要素の曲が多い。そういう意味ではアプローチはちょっと違うんですけど、今はどちらに対してもベースサウンドは明らかに有機的な、よりオーガニックなものにしたいと思っています。そっちのほうが色褪せない。いわゆる枯れていってるというのとも違って、円熟というのもちょっと違うんですけど。
──まあ、最新作『LIGHTNING』を聴いても、円熟という言葉は似合わない(笑)。
J:そもそもプレシジョン・ベースって大嫌いだったんですよ(笑)。
──なぜそんな音を、今評価できるようになったんですか?
J:僕はある意味、その歴史的で伝統的なサウンドってものをずっと疑ってたんです。ですが、グレッグが作ったベースを弾いた時に「やっぱこうなんだ」と思い知った。僕は本当のプレべの音を聴いていなかったんだと思う。
──本当のプレベの音?
J:プレシジョンベースって、スタイルで語られる側面もあるじゃないですか。「ロックだよね、だからOK」みたいな。それだけじゃないんですよね。ここまで個体差のある楽器ってそうないんじゃないか?とも思うし。ボディ材のアルダーとアッシュじゃ全然違うし、指板だってローズとメイプルじゃ全然違う。それぞれの個性の中でさらにサウンドの違いがあって「この楽器は下寄りだね」とか「ちょっと上行ってる」「真ん中の響きがいいね」とかそれぞれたくさんあって、それぞれの個性がある。同じ形だとしてもね。だからこそ、いまだにこの場所にこの楽器が居続ける理由があるんだなって思う。
──使いこなしも難しいのではないですか?
J:というより、弾き方が違いますね。アンプのチューニングとかも、例えばジャズベとプレべでは同じにならない。ブーストさせる音域の場所とか、補わなきゃいけないものとか、違う楽器に感じるほど。
──プレベの世界は深いんですね。
J:一音一音の中の音の隙間というか深みが存在している楽器だと感じます。それはずっとバンドをやってきた人間としては強烈にインパクトのあることでしたね。ドラムとベースというのは、演奏を合わせるという意味ではアタックとアタックのぶつかり合いのようなイメージがあるじゃないですか?例えば、ドラムのアタックがパンチ、拳だったらプレシジョンベースはミットにもなれる。もちろんそれでもアタックはちゃんと存在してるんですよ。ぶつかりながらこっちが受け皿になったり、時には向こうを受け皿にさせたり、いろんなアプローチが可能で、バンドサウンドの中の立ち位置自体が本当に奥ゆかしいんです。前過ぎず後ろ過ぎず、だけどこいつがいることによって、バンドの顔つきがものすごくワイルドに見えたり繊細に見えたり。
──一番かっこいいベースの姿だ。
J:理想の場所に音が入って行ってくれるイメージがあるんです。そういうところをイメージしながら触ると、また新しいひらめきを得られるんじゃないかなと思います。前にも出れるし後ろにも居られる。
──そんな深みを持っているのか。
J:自分の感情に絡みついてくれる楽器ですよね。若いときから求めていたバッキバキのパッセージの速いサウンドから、またひとつ上のフェーズに進んだ超刺激的なサウンドを与えてくれる。
──それは、自分がひとつ上のフェーズに進んだってことですね。
J:自分ではやり尽くした感があったんですよね。そこからまた先にある、自分の感情やその時の空気までも巻き込んでいってくれる楽器に出会ったと思うんです。ものすごく感覚的な話をしちゃっていますけど、みんなもとにかく自分で弾いてみて、可能性の多さを体感してもらえたらいいなって思います。
──プレべを手にしたことで、ミュージシャンとして変化や影響を受けた点はありますか?
J本人が入念なチェックを入れ誕生したオリジナルカラー「シャンパンゴールドカラー」
Photo by 田辺佳子(KEIKO TANABE)
J:いい意味で、判断することが早くなった気がする。サウンドメイクにしても「ここから先はトゥーマッチだよね」とか「ここから先はこのベースの良さを消していっちゃうよね」ってジャッジがものすごく早くなった気がします。なぜかというと、プレシジョンベースは、いいところ、いい場所、いい部分、っていうのを確実に持っていて、それが出せたときに、どこにもないとんでもないサウンドを出してくれるので。
──正解への道筋が見えた感じか。
J:プレシジョンベースはワイルドな倍音や、とんでもない表情豊かなタッチにまでついてきてくれる。とても繊細で、しっかり弾かないと表現してくれないような部分がある。だけどそれが自分のものになったとき「俺、ベース弾いてる」「俺、ベースと一体になってる」っていう気にマジでなります(笑)。単純な8ビートのルート弾きだったとしても、音の始まりから終わりまで、丹念に一個一個、一粒一粒のスタートポイントから終わりまでを全部プレシジョンベースは表現してくれるから。強さも弱さも。
──プレべに出会ってなかったらどうなっていたのでしょう。この出会いは大きかったですよね。
J:そうですね。多分退屈してたかもしれないですね。自分のサウンドを追求してきて、弦はこれ、アンプはこれ、こうしてマイクをおいてプリアンプはこれを使って…って、ある意味、もうでき上がってしまっていたから。だからこそまた次の刺激に、次の扉に手をかけたかった。「自分が音楽をやる前から存在しているプレシジョンベースというものは果たしてなんなんだ?」という。絶対的に存在する、その得体のしれなさへの冒険というか。
──ベーシストとしては最高のおもちゃなんですね。
J:本当にそう思います。ただ、ひとつ疑問なのは、この造りを考えて作ったのかどうなのかってこと。考えて作っていたらすごすぎます。色々な理由は全部後付けなような気がするんですよね。
──そこで神様が微笑んだ、ということなのでしょう。
J:そうですね。ドラムはこうでギターはこうだから、ベースはこうしたらすごいんじゃん?って、シンプルに導かれたことだったんじゃないかなって思うんです。フェンダーのベースは、OPBから始まって、ちょっとずつ微調整されてきて、生まれた各時代もあるのかなあと思いますけど、そういう意味ではこれからもずっとこうなんでしょうね。だけど、本当に時代というものと呼吸をしている。そこにフェンダーの凄さを感じる。単純に当時のままだったら、ここまで続いていないと思うし、多分今の音楽にも付いていけてない気がしますから。
──新たに発売された「MADE IN JAPAN J PRECISION BASS」は、どんな人が持つといいと思いますか?
J:ベースを始めたばかりの人に対してもそうだし、今までベースを使ってきた人に対してもそうだけど、その人が求めるものに対して、最高な答えを出してくれる楽器がプレシジョンベースだと思う。僕自身もその深さに圧倒されているから。何も考えずに楽しもうって思っただけでも、ちゃんとそのテンションについて来てくれる楽器だし、そこから先にもっとこだわりを追求していっても、その答えも用意してくれる。僕自身が持つ基本的な考えの、例えJモデルだったとしても、誰にでもはまっていく楽器じゃないとダメだと思っている、その気持ちとリンクしますね。
──それは深い。
Made in Japan J Precision Bass Champagne Gold
J:僕にとってロックミュージックはみんなのもの。誰のものでもあるわけで、特別な誰かのものではない。「今からロックするぜ」ってなときに、誰のこともロックしてくれるような、そんな楽器。それがJモデル。ぜひ手に取ってほしい。スパークルなんてなかなかないし、ちょっとやるねなんて思われるような佇まいなので(笑)。
──「プレべ大嫌い」と言っていたJが、こんなにプレべを語るっていう(笑)。
J:嫌い…ってね、ずっと気になっていたけど、その凄さが理解ができなくて、だから嫌いだったんだろうね(笑)。でも触れてみたときに「ああなるほど、こういうことだったのか」と歴史と伝統に圧倒された。それを一人のベーシストとして、さらに推し進めて、新しい価値観を生み出していくいくことができるんじゃないかなと感じています。
──4月の声出し解禁ライブ<J LIVE 2023 SPRING>が楽しみです。
J:僕のベースもどんどんエイジングしてきてるんですよね。サウンドも本当により自分好みになっていってるので、不思議ですね。それぐらい、可愛がれば可愛がるほど答えをくれる楽器なので。ライブでも、やっといろんなことが元に戻りつつある。やっとみんな声も出せるしね。元に戻ったのか、先に進んだのかは、まだわからないですけど、やっと自由な空間が戻ってくる。そんな年になるので、僕らとしてもものすごく期待をしていますよ。
──それは、我々オーディエンスも同じ。
J:音楽好きな人たちは、今までたくさん我慢したじゃないですか。それをチャラにするぐらい爆発させてみんなで盛り上がりたいですね。音楽、楽器、ライブ…音楽を楽しむことの大切なものを取りもどしていく、そんな1年になっていくんじゃないかなと思ってる。自分たちにとってどれだけ音楽が大切だったか、どれだけ力を持っていたかなんてことも思い出させてくれると思うし、楽しむってこと、みんなと一緒にそういう時間を刻むってこと、そういったことも全部含めて、すごいライブに、すごい未来にしていきたいですね。
取材・文◎烏丸哲也(JMN統括編集長)
■声出し解禁<J LIVE 2023 SPRING>
4月02日(日) 新宿BLAZE
4月22日(土) umeda TRAD ※FC限定
4月23日(日) umeda TRAD
https://www.j-wumf.com/news/live/18122204001145.php
Photo by Fender
Photo by Fender
MADE IN JAPAN J PRECISION BASS
181,500 円(税込)
・Body Material: Ash
・Body Finish: Gloss Polyester
・Neck: Maple, J soft “V”
・Neck Finish: Gloss Urethane
・Fingerboard: Maple, 7.25” (184.1 mm)
・Frets: 20, Narrow Tall
・Position Inlays: Black Dot (Maple)
・Nut (Material/Width): Bone, 1.650” (42 mm)
・Tuning Machines: Vintage Style
・Scale Length: 34” (864 mm)
・Bridge: 4-Saddle Vintage-Style
・Pickguard: 3-Ply Black/3-Ply Mint Green(Champagne Gold)
・Pickups: (Bridge), J Custom P Bass Pickup (Middle), (Neck)
・Pickup Switching: None
・Controls: Master Volume, Master Tone
・Control Knobs: Knurled Flat-Top
・Hardware Finish: Nickel/Chrome
・Strings: Nickel Plated Steel (.045-.105 Gauges)
・Case/Gig Bag: Included: Deluxe Gig Bag
◆Jオフィシャルサイト
◆MADE IN JAPAN J PRECISION BASSオフィシャルサイト
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