【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第14回ゲスト：仲村宗悟

■イベントとか同じステージで
■一緒にやれたらいいですよね

──お2人は煮詰まった時、気持ちのスイッチをどう切り替えてますか？

仲村：ずっと気持ちが張り詰めてたらやっぱりダメじゃないですか。だから手が止まっちゃったら、散歩とかご飯を食べに行っちゃいますね。スマホで美味しいものを検索したり。制作のときは、一度そうやって引くと全体が見えてくることが多いかもしれない。

ASH：だから、受験やテスト勉強中に、急に整理整頓し始めるのと同じ理論ですよね。マジで俺もそうです（笑）。そういう時は割り切ってジムに行くとか家事をするとか。サボるんじゃなくて切り替えますね。圧倒的にそっちのほうが、その後にいい仕事ができますし、パフォーマンスも上がる気がします。

仲村：メンタルケアができないと崩れていきますからね。そこが最も大事な気はします。精神的にも肉体的にも。


ASH：音楽家としてとか、声優としてとかでは切り替え方も違ったりします？

仲村：特に声優は毎回毎回オーディションがあるんですよ。ずっと就活みたいなもんですからね、僕は（笑）。これは僕の持論ですけど、エンタメとか一芸を生業にしてる人たちにとって最も大切な部分って、技術力を磨くとか何かに没頭するみたいなことももちろん必要だけど、それの元になる健康な心を保つこと。だから、音楽とか声優とかに垣根なくメンタルケアがめっちゃ大切だと思ってます。

──心の健康をキープしつつ、今後アーティストとして極めていきたいことは？

仲村：僕は、ずっと何かに対して好奇心を持てるアーティストでいたいですね。今持ってるもので満足しちゃうと、面白くなくなっちゃう気がするんです。それは声優としても同じ。やっぱりエンタメって止まってくれない。ずっと流れ続けていくものだと思うんです。

ASH：そのとおりですね。僕はもう昔から一貫して変わらず、常に型破りでいたい。型とはなんぞや？と言ったらスタンダードと思うんです。そのスタンダードとかファンデーションの部分をしっかり作った上で、いかにそれを叩き壊していけるか。それが俺は表現と創作のいちばん気持ちいい部分だと思ってます。

仲村：そうですね。型を破った先に新しいいろいろな出会いがあったり。それこそ新しいエンタメの形だったり。今日の対談のような新しい出会いも、ジャンルの垣根を越えなければ絶対生まれないと思うので、自分もそういう部分をずっと持ちつつ、作品をつくり続けたいなと思いますね。


ASH：ライブとか一緒にやってみたいですね、近いうちに。

仲村：本当にそう思います。共通項として『ブルーロック』という作品がありますからね。僕自身、なかなかASH DA HEROさんのようなロックバンドと一緒にやれる機会ってないんですよ。だからイベントでもいいので、同じステージで一緒にやれたらいいですよね。

──今日の対談がきっかけで共演が実現したら最高ですね。

仲村：はい。ASHさんのような本職のバンドの方との対談って、自分で作詞作曲している僕自身にとっては新しいインスピレーションをぶち込んでくれる存在でなんです。今日はめっちゃ貴重な機会でしたし、すごく嬉しい時間でした。

ASH：僕もです。ライブ、ぜひ実現させましょう。まずは俺、仲村さんのツアーを見に行かせていただきたいと思ってますので、これからもよろしくお願いします。

取材・文◎早川加奈子
撮影◎野村雄治







◆対談【２】へ戻る
◆対談【１】へ戻る