【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第14回ゲスト:仲村宗悟
■『ブルーロック』への愛を込めて
■たどり着いたのが今の形です
──そんなお2人の共通項がTVアニメ『ブルーロック』というのも興味深いですね。仲村さんは「WINNER」で1クール目のエンディング主題歌、ASH DA HEROは「Judgement」で2クール目のオープニング主題歌を担当しています。
仲村:クールは違いますが、同じ作品ですれ違ってる感じがいいですよね。レーベルメイトでもあるし、こういう繋がりは嬉しいことだなと素直に思いますね。
ASH:僕も嬉しいです。もともと『ブルーロック』は原作漫画から大好きだったから、その世界を自分たちの音楽でどう表現できるか、ワクワクでしたね。
仲村:『ブルーロック』ってすごく攻めた作品なので、UNISON SQUARE GARDENさんが担当した1クール目のオープニング主題歌「カオスが極まる」は結構イケイケな感じの音楽だったじゃないですか。だから、次のオープニング曲はどうなるんだろう?と思ってたんです。そうしたらASH DA HEROさんの「Judgement」がこれまた攻めた音楽で、原作を好きな感じが伝わってくるというか。ちゃんとトゲを残しつつ、聴きやすい丸みもあるっていう、いいバランスの音楽で、めちゃくちゃ『ブルーロック』を体現してくださっているなと思います…って僕が言うのも変ですけど(笑)。
ASH:声優としても作品に命を吹き込んでいらっしゃる方から、そう言ってもらえてすごく嬉しいですよ。
▲仲村宗悟
仲村:「Judgement」のサビの部分とか、真似したくなっちゃいますね。あと、最後のギターリフがすごく気になったんですよ。山口百恵さんの「プレイバック part 2」を連想したというか。
ASH:「Judgement」の作曲は僕とNarukaze (G)の共作なんですけど、デモが完成した段階では、「最後のギターフレーズ最高だよね。でもなんか聴いたことあるよね…何だったっけ?」みたいな感じだったんですよ。なので、楽譜的にも成分的にも全くそれが元ネタとかではないんです(笑)。
仲村:へえ! そうなんですね。いや、あの感じが締めにバッチリはまってたし、何か意図があるのかなと思ってました。
ASH:本当に偶発的なものなので、Narukazeの中からトロリと出てきたんでしょうね。
──仲村さんは「WINNER」を作る際はどんなことを意識されたのですか?
仲村:主人公の潔 世一の視点で書いた曲が「WINNER」です。僕、制限がある中で、MAXの表現を考えるのが好きなんですよ。僕自身の気持ちよりもその作品を表現したいって、タイアップ楽曲の場合は特に思っていて。その作品のファンや、初めて作品を見る人が、曲を聴いたときに、その作品の雰囲気が伝わるものにすることを意識してます。
ASH:わかります。
仲村:なので、当初は『ブルーロック』全体を俯瞰で見た歌詞を書いてたんですけど、渡邉監督から、「もっと潔を中心にした思いを加えてほしい」というリクエストをいただいて。“滲んだ視界に止まらない足取り”とか“先に進め 誰も切り拓いてないステージへ”というフレーズはまさに潔の思いから生まれた言葉だったりします。あと今回は、「エンディング感のあるチルな感じでお願いします」とも言われたんですよ。チルって言葉の意味は知ってましたけど、改めて調べました(笑)。
──ゆったりとしたテンポで、落ち着いた音楽ということなんでしょうが、チルといってもいろんなイメージがありますもんね。「Judgement」制作時にも『ブルーロック』側からリクエストはありましたか?
ASH:「ASH DA HEROの持つラウドでパンキッシュな部分を存分に発揮して、カッコよく盛り上げてください」みたいな感じでしたね。もともと好きだった『ブルーロック』への愛を込めてたどり着いたのが今の形です。
▲ASH
──そして、先ほどもちらりとお話がありましたが、『ブルーロック』で仲村さんは、我牙丸 吟のCV(※キャラクターボイス)を担当されてます。
仲村:めっちゃ変わったやつですけどね、我牙丸は。ごはんも手づかみで食べるし(笑)。
──そういうところも含めて、放っておけない感じのキャラですよね。ちなみにASHさんの推しキャラは?
ASH:今アニメに登場しているキャラだと、主人公の潔ですね。どのアニメ作品でもなんだかんだ主人公に心奪われちゃうっていうのがあります。
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