八木海莉、2度目のワンマンライブ<polydam>でさらなる飛躍を確信させる充実のステージ

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<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

シンガーソングライターの八木海莉が、2月11日(土)及び12日(日)に自身2度目のワンマンライブ<polydam>を日本橋三井ホールで開催した。

弾き語りカバー動画で注目を集め、2021年12月に初のオリジナル曲「Ripe Aster」でデビューを果たした八木海莉。配信2nd EP『健やかDE居たい』を携えた今回のライブで彼女は、アーティストとしてのさらなる進化を伸び伸びと表現してみせた。今回BARKSでは、オフィシャルから届いたライブレポートを掲載する。
 
水の音を交えた繊細なSEとともにステージに登場。大きな拍手なかで放たれた最初の楽曲は、2nd EPのタイトル曲「健やかDE居たい」だった。昨年購入したというエレキギター(リッケンバッカー)を弾きながら、軽やか飛び跳ねるメロディと〈健やかで居られる訳が無い/終わりない矛盾ばかり〉というラインを響かせ、冒頭から八木海莉の世界に観客を引き込んでいく。さらにシューゲイザー的なサウンド、“回り灯篭”をモチーフにした歌詞を軸にした「ゾートロープ」を披露。「こんばんは、八木海莉です。一緒に楽しみましょう」という挨拶を挟み、「君への戦」へ。サビのパートで振付を取り入れるキュートな演出も楽しい。切なさを滲ませるメロディが心に残る「海が乾く頃」、彼女が中学生の頃から好きだという「セプテンバーさん」(RADWIMPS)のカバーも。楽曲によって表情を変化させるボーカルからは、シンガーとしての豊かな表現力がはっきりと感じられた。彼女のパフォーマンスを支える西野恵未(Key)、ひぐちけい(G)、カワノアキ(Ba)、岡本啓佑(Dr)の演奏も素晴らしい。

「今回初めて買ったエレキギターでさっそく(最初の)2曲をやったんですけど、もうこの後(ギターは)出てきません(笑)。最後まで、楽しんでいってください!」というMCで、少し緊張が解けた様子。タイトなビート、凛としたメロディが響き合う「SELF HELP」、リズムを取りながらオーディエンスの手拍子を促し、カラフルに展開していく「のうのうた」を気持ちよさそうに歌う姿も印象的。昨年9月に行われた初ワンマンのときに比べ、ステージで歌うことをしっかりと楽しめているようだった。

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

八木が主人公・ヴィヴィの歌唱で参加したTVアニメ「Vivy -Fluorite Eye's Song-」の挿入歌「A Tender Moon Tempo」「Harmony of one’s heart」を歌い、ライブは早くも後半へ。〈ねえ厄介ね〉というリフレインが心地いい人気曲「お茶でも飲んで」に続き、ラップ的な歌唱を取り入れた「ダダリラ」、エッジの効いたサウンド、抒情的なボーカルが一つになった「刺激による彼ら」とアッパーチューンを放つ。彼女の独創的でカラフルなポップワールドを体感できる構成だ。

「2月1日にEP『健やかDE居たい』を配信しました! ただ、実は1月ごろの私はぜんぜん体調がよくなくて、健やかでいれなくて(笑)。EPを配信したことによる神様のイタズラかなって思ってたんですが、今は元気にこうやってみなさんに会えて、ライブができるのを嬉しく思います」と語り掛けると、会場からはさらに大きな拍手が。ステージと客席の距離がグッと近づいた後、気持ちのいい朝を想起させる「Sugar morning」、そして、オルタナティブな音像、〈解ってこれが最後/胸にある少しの期待に縋って生きる〉という歌詞が鮮烈なインパクトを残した「僕らの永夜」を披露した。

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

<polydam>1日目の模様。撮影:Loco Kinoshita

本編ラストは、「さらば、私の星」。スタジオジブリの短編映画「星をかった日」にインスパイアを受けて制作されたこの曲は、地元の広島から音楽をやるために上京した彼女の経験と結びついてる。「肌に合う場所で生きようよという曲です。そのおかげで、地元に帰ったときに“私はここで生まれてきてよかったな”と思えるようになりました」という言葉、MVのアニメ映像をバックにした演出、ひとつひとつのフレーズに思いを込めた歌声によって、会場全体が豊かな感動で包み込まれた。

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

アンコールでは2月15日に配信される新曲「セレナーデ」をいち早く披露。最後にデビュー曲を「Ripe Aster」をエモーショナルに歌い上げ、ライブはエンディングを迎えた。

9月5日に東京・duo MUSIC EXCHANGEでワンマンライブ<八木海莉 Birthday Live -21->の開催も決定。2023年は八木海莉にとって、さらなる飛躍の年になる。そんな確信を与えてくれる充実のステージだった。

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

<polydam>2日目の模様。撮影:Domu

最後に、新曲「セレナーデ」が配信開始となる2月15日(水)22:00より音楽ストリーミングサービス「AWA(アワ)」の、無料で誰でも参加できるオンライン空間「ラウンジ」にて、八木海莉が音声とチャットで参加するAWAラウンジを開催されることも決定した。2nd ONE-MANライブ開催、そして新曲の配信を祝してぜひ参加してみよう。



New Song「セレナーデ」

2023.02.15 digital release
URL:https://KairiYagi.lnk.to/Serenade 

八木海莉 特集 on LOUNGE概要

開催日時:2023年2月15日(水) 22:00~23:00
※出演が急遽キャンセルになる可能性もございます。
▼参加URL
https://mf.awa.fm/open_yagikairi_0215

<八木海莉 Birthday Live -21->

2023年9月5日(火) duo MUSIC EXCHANGE
開場 18:45 開演 19:30
スタンディング \5,500(税込み、ドリンク代別)
2/12(日)20:00~ファンクラブ先行受付開始
https://smam.jp/studiokairi/

EP『健やかDE居たい』

2023.02.01 digital release
https://kmu.lnk.to/SukoyakaDEItai
1.健やかDE居たい
2.のうのうた
3.ゾートロープ
4.さらば、私の星
5.セプテンバーさん

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