【インタビュー】Rhythmic Toy World、「ポケモンカードチャンネル」OP&EDテーマソング、そして95曲全曲披露のワンマンツアー

ポスト

■全95曲を東名阪にて全曲披露するワンマンツアー
■全曲やります。なぜならすべてが僕らのベストだから


――ED曲「チャンダン」というタイトルはどんな意味なんですか?

内田:そのまんま、“チャンスとダンス”です(笑)。これは「バカになろうぜ!」っていう、何も考えずに音で楽しもうみたいな曲です。それがカードゲームと向き合っているテンションと一番近いんじゃないんかなと思います。やっぱりゲームなんで。でもゲームなのに「勝って嬉しい、負けて悔しい」っていうのがすごいなって。普通のただ1人でやってるゲームと違って、こういう対面のゲームって相手がいるからこそ起こるドキドキとかワクワク、喜び、悔しさ、そういう感情の忙しい感じ、ゴチャゴチャした頭の中を思いっきり詰め込んだらこうなりました。

――シンセとか色んな音が散りばめられていますね。

岸:そうですね。和テイストもあったり。俺らがよくやる、1つの曲を書いた後にその逆の曲を書くというか、「ニジラルド」に対して「チャンダン」は、はっちゃけた感じのアレンジにしました。完成した後にスタジオに入って同期を流して合わせてみたら、もうすごい盛り上がりになって。「何コレ!?この曲ヤバくない!?」みたいな(笑)。

内田:想像を絶する感じで、ライブでやったらとんでもねえバケモンみたいになる曲じゃんって。

岸:だから、ライブでも早くやりたいですね。


▲岸明平(Gt)

――前作アルバムのときに、「バーサーカーステップ」でもそういうテンションのお話を聞いた気がするんですけど、やっぱりリズミックってまだ「軽音楽部っぽさ」があって良いですよね。

内田:そうですね(笑)。しかもみんな、まだうろ覚えな状態で「とりあえず一回合わせてみようぜ」ってやって、なんだったら演奏はバラバラな感じもあったのに、「これはヤベエわ」みたいな感じだったので、完全に“中2”でしたね。

――全然進級する気配がない(笑)。

内田:むしろ、より深くそうなってるかもしれない(笑)。ギミック的には2番の2コーラス目でポケカへの愛を爆発させて、すべてのポケカのタイプを歌詞に入れ込んでいて。“唯一無二”な曲にしたかったんですよね。「もう誰にもこんな曲は作らせないぞ!」って。

佐藤:さっきうっちーが言ったように、スタジオで合わせたときにドラムはアレンジが全然固まってなくて。でもそのときに、曲が持つパワーがすごすぎて、「この状態でもこんな感じになるんだ、やったぜ優勝」みたいな感じになりました(笑)。

内田:はははは(笑)。でも本当そうだね。

佐藤:その分、レコーディングスタジオでちょっと苦労していつもより時間はかかってしまったんですけど。「ニジラルド」が周りを広く取る世界観だとしたら、「チャンダン」はバーンッてストレートに殴るみたいな世界観だったので、掴んじゃえばわかりやすかったです。

内田:須藤君は、隙あらばすぐ「チャンダン」のイントロを弾こうとするよね?スタジオで全然違うリハーサルをしているのに。


▲須藤憲太郎 (Ba)

須藤:いやあ、好きなんですよ。イントロ弾いたら乗ってこないかなって思って弾くんですけど、乗ってくれないので黙ります(笑)。僕はこういうワチャワチャ系の曲大好きなんです。なので早くライブでやりたくて。2番では珍しくベースも何も入っていないオケとうっちーのボーカルだけになるので、ライブではあそこで何をやろうかなって考えていて。僕はマイクを持って一緒にラップしようかなって思っているんですけど。

内田:誰も楽器を弾いていなくて僕のラップのみのパートがあるんです。そこはみんな踊りたい放題なんです。

須藤:ライブで何をやるか楽しみですね。考えておきます(笑)。

――ポケカ以外にも、 11月10日にデジタルシングル「青炎」がリリースされましたね。青と炎という対照的な言葉で“せいえん”と読ませるタイトルが素晴らしいと思いました。

内田:いやあ~、ありがとうございます(笑)。


――タイトルを褒められると恥ずかしいですか?

内田:いや、恥ずかしくはないんですけど、うちのマネージャーとかチームのスタッフからも、同じように絶賛を受けていて。自分的には結構シャレかなって思っているところもあったので、みんなの心にはそんなに刺さってくれて嬉しいなっていうのが本音ですね。

――いや本当、これは秀逸ですよ。

内田:まあ…(黙って自分の頭を指さす)。

佐藤:やかましいわ(笑)。



――「青と踊れ」に続いて“青”がタイトルについているのも印象的です。どんなきっかけでできた曲ですか。

内田:「青と踊れ」は、きっかけとしては高校生のダンス部の方たちに僕たちからのプレゼントという気持ちで始まった曲だったんですけど、それが完成して世に出て色んな反響をいただいたときに、結局最終的には僕らがプレゼントをもらってしまったなと。すごくあたたかいものが僕らのところに返ってきたと思ったんです。それに対して、ちゃんと自分たちでお礼がしたいという気持ちがありました。なので、僕らからできる最大限のエールを書きたいなと思ったのが一番のきっかけです。それと、僕は“青色”に並々ならぬポテンシャルを感じているので。今まではどちらかというと“情熱の赤い炎”みたいなエールを送ってきたというイメージがあるんですけど、「青と踊れ」の企画を経たときに、目に見えない、誰の目にも止まらないかもしれない情熱がちゃんとあるということを感じたんです。僕らも(コロナ禍で)長らくステージに立てない時期が続いていたこともあって、やっぱり僕らはステージに立たないと目に見えない存在だなって思ったこともありました。でも、その心の火を絶やしちゃったら終わりだということもすごく思っていたんですよね。そのときに、僕は今までの赤色の炎とは違う炎を感じていて。ふと思ったのが、青色の炎って赤色に比べると少し地味かもしれないけど、でもじつは青い炎の方が温度が高かったりっていうところにすごくインスピレーションを受けたんです。それで青い炎をテーマにした曲を作ることが、たぶんこの2~3年を経た僕らの新しいアンサーだなって思って、それをどう歌うかを考えて作りだしたんです。



――「青炎」のようなテーマの曲と、先ほどのポケカの世界をテーマに曲を作ること、内田さんの中では繋がっているのではないですか。

内田:ああ、そうですね。それはたまたまのタイミングだったわけでもなんでもなくて、僕はポケカが趣味で大好きだから大会の配信とかも欠かさず観ていて。その画面の中には、すごい喜びと悔しさが目に見えてあるんですよ。でもそれってほんの数十分なんです。そのために1年かけて練習をしてきている人たちがいて、悩んで迷ってぶち当たって。それに大会の会場には、画面に映らない人たちも何人もいるんです。そこにもまた喜びと悔しさがあって。その一瞬の感情の爆発はそのときだけなんだけど、そこに向けて人によっては仕事の合間に寝る間も惜しんでデッキ(カード)を考えたり練習して、そんな中で仲間や友だちができたり、もちろんずっと1人で頑張って練習して勝ち抜いていく人がいたり、それぞれの歩みって見えないんですよね。そういう静かな努力と情熱もリンクして行った部分がありました。曲調としては、「青炎」と「ニジラルド」と「チャンダン」って全然違うものなんですけど、ベースにある人の熱い思いみたいなものはひけらかすものじゃなくて、人知れず日常の生活の中にあるものだと思うんです。それを誰かが名指しで褒めたり肯定することはなかなかないけど、「そんな日々に思いを馳せてくれている人がいるんだ」ということに気付いて欲しいというか、届けたいという思いがありました。基本的には、僕の2022年はそういうところがテーマでした。目に見えないものに、なんとかして最大限の称賛を贈りたいという思いが、すべての曲の裏側にありました。

――なるほど、2022年最初の曲「青と踊れ」に始まり、最後に「青炎」で結ばれたということですね。

内田:はい、そうですね。

――では最後にツアーについて訊かせてください。

内田:いやあ~、バンドの歴史上類を見ないツアーです(笑)。

――このツアータイトル、知らない人が見たらバグってると思われません(笑)?

須藤:ははははは(笑)。

岸:確かに(笑)。

佐藤:見ても予測がつかないもんね?

内田:「誤植かな?」って思いますよね。

――CDリリースされた全95曲を東名阪にて全曲披露するワンマンツアーということで、過去作のタイトルを繋げているわけですけども。

内田:ユウスケ君がリズミックに正式メンバーとして加入するにあたって、本当に頭悪いなって自分たちでも思ったんですけど(笑)、「もう、全部一回叩いちゃおうよ」っていうところから決まったんです。

佐藤:果たしてここから何曲覚えるんだっていう(笑)。

内田:今リズミックを興味を持ってくれている人たち、応援してくださっている人たちに向けて、「もうグゥの音も出させないぞ」という“宣戦布告”みたいなところですよね。だって、どう考えても変ですもん(笑)。普通、ベスト盤を出して例えば100曲ぐらいの中から選りすぐりの20~30曲を2daysとかに分けて東名阪ツアーをやります、とかはあると思うんですよ。でも僕らは全曲やります。なぜなら、すべてが僕らのベストだから。ここ、太字でお願いします。

一同:(笑)。

佐藤:僕らは「95曲の中から選りすぐりの95曲」ですからね。

内田:うん。結局選んでないんだよね(笑)。


――今年12月にスタートして2023年の2月、3月、そしてファイナルは結構先で7月ですね。

内田:すみません、頑張るんで時間だけはください(笑)。クオリティの担保だと思っていただいて。でも先までスケジュールが出ているということは、みなさんも予定が立てやすいですよね。もう「ギリギリで発表されてもなあ」っていうことは言わせないですよ(笑)。でも本当に、ツアーを発表したら予想以上にみんな喜んでくれていたので、それは良かったなと思います。直接発表したときの喜んでくれているみんなの顔とかSNSでみなさんの反響とかを見たら、これはやりがいあるなって。

岸:直孝はいつも、「ライブでやらない曲はない。いつか絶対やるよ」ってファンのみんなに約束しているので。これまで聴けなかった曲もこのツアーで聴けるので。

――「この曲はここで聴ける」というのも事前にわかってるわけですね。

内田:そうなんです。このツアーではこの曲をやりますっていうのもわかりますし、東名阪の全会場で、ツアーでやると言った曲は必ず全部やります。なので、大好きな曲を3回聴きたければ東名阪に3回来てください。よろしくお願いします!

取材・文:岡本貴之

リリース情報

『ニジラルド/ チャンダン』
2022年12月2日(金)0時より各配信サービスより順次配信開始
1:ニジラルド
■YouTube「【公式】ポケモンカードチャンネル」OPテーマ
2:チャンダン
■YouTube「【公式】ポケモンカードチャンネル」EDテーマ

価格:\250(税込)
発売元:STROKE RECORDS
(c)2022 Pokemon. (c)1995-2022 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokemonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

Digital Single「青炎」
※ポカリスエット協力ショートムービー書き下ろしタイアップ曲
https://orcd.co/seien
価格:\250(税込)
発売元:STROKE RECORDS
発売日:2022年11月10日(木)
※主要音楽配信サービスより順次配信開始

ライブ・イベント情報

<Rhythmic Toy World 全曲ワンマンツアー>
~SHOTしてこの声は僕のDIZMの巻~
12月10日(土)【東京】新代田 FEVER
12月22日(木) 【大阪】梅田 Zeela
12月23日(金)【愛知】名古屋 SPADE BOX

~いろはにPLACEほへとBUFFeTの巻~
2月10日(金) 【愛知】名古屋 ellFITS ALL
2月11日(土)【大阪】大阪 2nd LINE
2月19日(日)【東京】下北沢 SHELTER

~TALENTの軌道上に種は無しの巻~
3月23日(木)【愛知】名古屋 CLUB UPSET
3月24日(金)【大阪】心斎橋 Pangea
4月1日(土) 【東京】Spotify O-Crest

~HEYノフモトニ輝くEFFECTの巻~
7月9日(日)【大阪】梅田 Shangri-La
7月16日(日)【東京】渋谷 WWW X
7月30日(日) 【愛知】名古屋 CLUB QUATTRO

◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報