PURPLE KISS、初の日本公演開催「夢は大きく、アリーナツアーやドームツアー」

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PURPLE KISSの初の日本公演<PURPLE K!SS JAPAN PREMIUM SHOWCASE 2022 〜紫〜>が大阪と東京で開催された。以下、9月25日に行われた東京・渋谷WWW X公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆PURPLE KISS画像

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韓国の7人組ガールズグループPURPLE KISS(パープル・キス)が、初来日公演<PURPLE K!SS JAPAN PREMIUM SHOWCASE 2022 〜紫〜>を開催。9月23日の大阪BIGCAT、25日の渋谷WWW Xで、計4回の公演を行い、これまでの活動曲を中心とした11曲のパフォーマンスと、楽しいトークを披露した。

PURPLE KISSは2021年3月に、ミニアルバム『INTO VIOLET』でデビューした、パク・ジウン、ナ・ゴウン、ドシ、イレ、ユキ、チェイン、スアンからなる7人組。実力派ガールズグループMAMAMOOの妹分だけに、高い歌唱力とパフォーマンスが注目されているが、メンバー自らが作詞・作曲・プロデュースに携わるなどアーティストとしてバランスの取れたグループということで、“バランスドル”と呼ばれていたり、女神、ゾンビ、魔女など作品ごとに独創的なテーマを用いることから“テーマドル”とも呼ばれている。

グループ名の「PURPLE KISS」は「複数の色がバランスよく混ざってできる紫色のように、各メンバーの多様な個性が集まって作られた音楽のカラーを意味するパープル」と、「愛の力を表現する時に使うキス」を合わせた造語で、“紫色のように多彩な音楽で多くの人に愛を伝える”という意味が込められている。ここでは、25日の昼公演をレポートする。

満員のファンを前に、ショーケースはデビューミニアルバムのオープニング曲「Intro : Crown」で幕を開け、デビュー曲の「Ponzona」へ。スペイン語で“毒”を意味するタイトルのように、ダンスブレイクで見せるバチバチに揃ったダンスや、ボーカルのスキルの高さが存分にうかがえるステージングに、会場は早くもPURPLE KISS中毒の様相。フォーメーションがくるくる変わる「Pretty Psycho」、そしてベースが効いたユニークな構成の「memeM」でさらに聴き手を惹きつけた。


ショーケースということで、彼女たちのパーソナリティを知るためのトークパートも設けられた。グループのエネルギー担当だという元気なイレのストレス発散方法は、「メンバーとたくさん話す、寝る、日記を書く」ことだそう。韓国語でのラップメイキングもこなす日本人メンバーのユキは、「最初は韓国語もできないのに、ラップとラップメイキングをするのは負担でした。でも、練習することで上手くなっていきました」と激白し、特技だという「ドラえもんとジャイアン」のモノマネまで披露した。「ファンの皆さんがかわいくてたまらない!」というチェインは、客席のファンを先導してペンライトの光でウェーブを起こし、「多彩なカラーのあるグループ」とチームを評したゴウンは、「ユキちゃんのお母さんがドラえもんのパン(どら焼き)を差し入れてくれて、抹茶味を食べました」というTMI(小ネタ)を披露。ドシが「今、J-POPにハマっていて、King Gnuをよく聴いています」といえば、「目が悪いのでレーシック手術をしたい」というスアンに、イレとユキが「私もやりたい! 一緒に行こう」と賛同。そして最年長のジウンは、「今まで見せたことのない姿を見せたい!」と考えながらいつも練習していることを明かした。

日本に関する話題では、日本語を勉強中のイレが、ユキに「可愛すぎてハゲそう」という日本語を習ったことを明かして会場を笑わせた。「あいみょんが大好き!」というゴウンは、「君はロックを聴かない」をアカペラで披露。「日本でクレープを食べるのを楽しみにしていた」というジウンは、「日本語の授業で“福岡に行ってクレープを食べたいです”という例文があったので、クレープは福岡にしかないと思っていたら、大阪で出会ってドキドキしながら食べたら、すごく美味しかった!」と日本で夢を叶えたエピソードを語った。








トークのほとんどを日本語で頑張っていた彼女たち。ライブでも「スペシャルカバーステージ」として、家入レオのバラード曲、「君がくれた夏」を披露。これは日本人メンバーのユキが、「私の好きな曲。メンバーたちの音色に似合いそう」と選曲したそう。横一列に並び、ドシ、イレ、ゴウン、チェイン、スアン、ジウンとひとりひとりにボーカルが移っていくと、ユキが2番の冒頭を得意のラップのニュアンスを活かして歌い上げた。そして「Let’s Go〜!」という掛け声で勢いをつけ「私を見て (Oh My Gosh)」に突入。振付のないこの曲で7人がぎゅと密集し、東京出身のユキが「ただいま〜!」と大きな声で会場に呼びかけると、各人が笑顔でステージを歩き回ってファンとのアイコンタクトを楽しんだ。

再びのトークパートでは、ファンからの質問に答えた。「日本で挑戦したいこと」をきかれたユキが、「夢は大きく、アリーナツアーやドームツアーをしたい」と野望を語ると、作詞作曲を手掛けるチェインは「好きな自作曲は?」ときかれて、「“私を見て (Oh My Gosh)”はメンバーのために作った曲なので大切に思っていますが、ファンの皆さんのために書く曲が多いです。今日のようにファンの皆さんにお会いしたときに、インスピレーションがわきます」と創作の源を明かした。

本編の最後は、「日本にいる間、いつもプローリー(PURPLE KISSファンの呼称)と一緒にいられて幸せでした。夢みたいな1日を作ってくれて、ありがとうございました。必ずまた会いましょう!」(イレ)、「ついに私の故郷、東京で初めてのショーケース行いました。皆さん、どうでしたか? 私も楽しかったし、両親と友だちにも見せることができて嬉しかったです」(ユキ)、「皆さんがくれた愛に応えられて嬉しいし、忘れられない1日になりました」(チェイン)、「最後までエネルギーをくれて、ありがとうございました。私も皆さんと一緒にいられて、本当に幸せな時間でした。また会いましょう〜」(ゴウン)、「ずっと待っていた日本のステージが無事にできて、とても嬉しいです。またすぐ会いましょう!」(ドシ)、「日本でいい思い出を作ってくださってありがとうございます」(スアン)、「こんな日がくることをずっと想像していましたが、今日、ついに皆さんに会えて本当に幸せです。これからもいい音楽とパフォーマンスをお見せしたいです」(ジウン)と一人ずつ感謝の言葉を伝えると、会場のファンと両手でキスを模ったPURPLE KISSポーズで記念撮影。そして7月にリリースした最新ミニアルバム『Geekyland』に収録されているバラード曲「SuMMer RaiN」、ドラマチックな「Intro : Bye Bye Bully」、軽快なアップテンポの「Nerdy」を続けて披露し、アンコールの「Zombie」で最後まで盛り上げた。

POPガールズグループといえば、男性ファンの比率が高いグループが多いが、PURPLE KISSは圧倒的に女性ファンの比率が高い。東京昼公演でいえば、実に約90%が女性ファンだった。初来日のPURPLE KISSのステージを見て思ったのは、その圧倒的な実力。ゴウン、スアンのメインボーカルだけでなく、全員の歌が安定していて上手いのは、サスガにMAMAMOO の妹分。メインラッパーを務めるユキのラップがボーカル陣のアクセントになっているのもいい。メンバーたちの仲の良さも見て取れたし、日本語で頑張っているトークも可愛いくて、パフォーマンスとのギャップも感じられた。

ショーケースの後は、9月27日に東京・ららぽーと豊洲、9月29日に東京・タワーレコード渋谷店でプロモーションイベントが行われる。これからの本格的な日本活動が楽しみなガールズグループだ。

取材・文◎坂本ゆかり
撮影◎miki kawamura

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