【インタビュー】Toshl、カバーアルバム第三弾に青春の1ページ「30年越しの作品化…募る思いがあります」

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■乙女になるところは乙女になるわよ
■私はベルとし子、みたいな心持ちで(笑)

──完成してみて、いかがですか?

Toshl:とにかく嬉しい。「美女と野獣」を自分の歌で音源にさせてもらえることが飛び上がるほど嬉しかったですね。当然デュエット曲ですので自分ひとりで歌うのもどうかな?というなかで、石丸幹二さんとのデュエット。石丸さんとはいろんなご縁があって、共演やお話を重ねる中で、歌手として人として尊敬しています。そんな素敵な方と一緒に歌えて作品を作れることもすごく感動的でしたね。ダメもとでのオファーもご快諾いただいて、リアルに“野獣”を演じられた石丸ビーストに歌っていただき至極光栄でございました。もう僕は「ベルに徹します」ということで、美女のほうに徹しまして(笑)。

──Toshlの中に潜む“美女”と“野獣”の要素から、美女オンリーの心持ちで?

Toshl:せっかくならベルになりきって(笑)。とはいえ、どうしてもロック的な要素も出てきてしまうので、攻めるところは攻め、乙女になるところは乙女になるわよ、私はベルとし子、みたいな心持ちで歌わせていただきました(笑)。


──結果、カバーは全曲女性シンガーのカバーになったみたいですね。

Toshl:ディズニー3曲を選んだ時に、気が付いたら“みんな女性だ”っていうことに気づき、最初はいろんなものが歌いたすぎて膨大なリストになってしまっていたんですけど、まずは女性アーティストの楽曲という方向性を定めて、そこから絞っていったかたちです。

──女性の声帯域でも、Toshlにとっては関係ないのかな。

Toshl:女性曲の方が、音程の幅が広い場合が多いのかな、という感じはしています。いずれにしろ、楽曲の難易度が高ければ高いほど、もちろん大変ではありますが、自分にとっては表現の新たな領域にチャレンジするチャンスなので、それもレコーディングならではの醍醐味であり楽しみでもあります。

──11曲に絞るのは大変だったでしょう?

Toshl:自分の歌いたい歌をどんどん絞っていって、年代のバランスを考えたり、昭和の曲もいくつか選曲させていただきましたが、カラオケのランキングにも上位に入っているような、若年層でも歌ったり聴いている、長年にわたって愛されている国民的な歌であることも、チョイスの参考にさせていただきました。



──逆に、日本人の誰もが原曲を知り尽くしている国民的名曲だからこそ、プレッシャーや原曲を超えることへの不安やリスクなどは?

Toshl:原曲を超えるなどということは、まったくもって考えません。作品としてオリジナルまずありきですから、おこがましくも僕はそこにちょっとお邪魔させていただくという気持ちです。プレッシャーがあるとすれば、楽曲や歌っている方、またその楽曲を愛する皆様になるべく失礼にならないような作品を創り上げること。自分なりに最大限のリスペクトを持って、真摯にその楽曲と向き合います。

──なるほど。

Toshl:基本的には、譜面通り、オリジナル通りの歌い方を練習するところから入ります。自分のスタジオで練習レコーディングを重ねて、楽曲の中に自分の世界観を入れ込んでいく。そして、本番のボーカルレコーディングに取り組みます。

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