【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>THE SPELLBOUND、確固たる姿勢で贈る多幸感と狂乱のひと幕
紅のクロスに包まれた色気のある空間に万雷の拍手で迎えられたのが、BOOM BOOM SATELLITESの中野雅之(Prog/B)がTHE NOVEMBERSの小林祐介(Vo/G)を迎えて結成されたTHE SPELLBOUND。2021年1月から配信リリースを重ね、今年2月には1stアルバム『THE SPELLBOUND』を発表。バンドとしてのキャリアは浅いものの、豊かなイマジネーションと才覚を発揮する2人だけあって、確固たるモノを提示してくれた。
◆THE SPELLBOUND ライブ写真
幕開けにはツインドラムが激しくスリリングなビートを叩き出す「名前を呼んで」をセレクト。まっすぐ願うような小林の歌声がそうさせるのか、とんでもない破壊力を持ちながらも嫌な圧力がなく、神聖なモノに触れているようにスッと受け止められ、始まったばかりだというのに凄まじい陶酔感が生まれていく。
中野がギターを携えプレイした「Nowhere」から続いた「はじまり」は印象的な場面のひとつ。自然と大きなハンズクラップが巻き起こり、素朴に思いの丈を綴った歌詞を語りかけるように歌う小林。そこで生まれる多幸感は素晴らしく、オーディエンスを包み込むようであった。
しっかりとした世界観があればあるほど、ステージとの距離を感じてしまうことがままあるが、THE SPELLBOUNDにはそれがない。音や言葉はもちろん、すべてを包み込むような温かさに満ちており、全方位へ届く音楽として放たれている。実際、会場には様々な層のオーディエンスが集まっていたのが何よりの証明であろう。
そして、ラップ調の歌と深く揺さぶられるトラックでインパクトを残した「A DANCER ON THE PAINTED DESERT」、オルタナティブロックの匂いもする軽快な「FLOWER」で会場をヒートアップさせ、小林が「もう1曲、僕たちの夏の締めくくりということで、みんながよく知ってる曲を」と口にし、最後にドロップされたのはBOOM BOOM SATELLITESの「KICK IT OUT」。当然、歓喜の表情で手を掲げ、飛び跳ね、子供のようにはしゃぐオーディエンスが眼前に広がったとと思えば、実際に駆け回る子供もいたほどの盛り上がり。夏の日差しなんか比じゃないライヴ特有の熱が生まれていった。
温かな美しき物語から狂乱のひと幕まで、すべての人の心にしっかりと刻み込まれる充実のパフォーマンス。ステージ上でメンバーは多くは語らなかったが、その音と立ち姿でしっかりとこれからの行く末を示してくれた。これからも多くの人と共に美しき物語を紡いでいくに違いない。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎柴田恵理
<JOIN ALIVE 2022>
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)
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