【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>ヤングスキニー、「辛くなった時の君達の居場所はここだから! また北海道に来るんで」
結成から3年目に突入した平均年齢20歳の4ピースギターロックバンド、ヤングスキニーが<JOIN ALIVE>に初登場。ネットにおけるバズを追い風にライブの動員を増やしてきた新進バンドを一目見ようと客席エリアを埋めるほど多くの観客が集まった。彼らが演奏したNeo Waltzは小ぶりのステージとは言え、その裏では前半はI Don’t Like Mondays.、後半はDISH//という人気バンドが別のステージに立っているのだから大健闘と言ってもいい。
◆ヤングスキニー ライブ写真
そんな彼らはライブの定番曲に新曲も加えた全8曲を披露。思いが届かないせつなさを歌った「世界が僕を嫌いになっても」「バンドマンの元彼氏」というミッドテンポの2曲を、序盤からいきなりじっくりと聴かせたところに自分達の歌に対する自信がうかがえた。そして、「初めての北海道。40分という短い時間ですけど、全部出し切りたいと思います!」というかやゆー。(Vo, G)による宣言を挟んでからの中盤は、しおん(Dr)によるドラムの連打からアップテンポの「愛鍵」「8月の夜」とたたみかけ、パワフルな演奏に手拍子で応える観客とともに客席エリアの熱をぐいぐいと上げていく。
そこに繋げたのが8月10日に配信リリースした「コインランドリー」。同期で鳴らしたピアノと曲が持つアーバンな魅力が新境地を思わせるバラードを、前述したアップテンポの2曲に繋げるという展開が心憎い。その「コインランドリー」は、ほとんどの曲でメロディアスにリード・フレーズを奏でるゴンザレス(G)に代わって、それまでリズムを刻む手堅い演奏に徹したりょうと(B)がベースソロを披露。さらにメンバー全員で力いっぱい楽器を鳴らした演奏がエモいバラード「東京」から、「あなたの憂鬱を消せるような歌を!」とかやゆー。が声を上げ、繋げたロックナンバー「憂鬱とバイト」では、ゴンザレスとりょうとがソロをリレー。歌もののバンドと思わせ、そんな一言に収まりきらないバンドアンサンブルも彼らの魅力の1つであることを印象づけたのだった。
その「憂鬱とバイト」の最後に「辛くなった時の君達の居場所はここだから! また北海道に来るんで」とかやゆー。が言ったのは、観客の気持ちをがっちりと掴んだと確信したからこそだろう。
「北海道は肌寒くなってきたけど、まだ夏なんで、肌寒さを吹き飛ばして楽しんでいってください! 最後に盛り上がる曲を!」
そんなかやゆー。の言葉どおり40分の熱演の最後を飾ったのは、アップテンポのロック・ナンバー「ロードスタームービー」。アップテンポのロック・ナンバーと言っても、どこかノスタルジックでフォーキーな風情が入り混じるところがヤングスキニーならでは。音楽に取り組むバンドの信念を、“かっ飛ばしていこうよ ふっ飛ばしていこうよ”という象徴的な言葉とともに歌うヤングスキニーのライブアンセムに観客がせいいっぱいのアクションで応え、大きな一体感が生まれた。そして、その光景を目の当たりにしたかやゆー。は快哉を叫んだのだった。
「最高でした! また、どこかで!」
取材・文◎山口智男
撮影◎石井亜希
<JOIN ALIVE 2022>
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)
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