【速レポ】＜JOIN ALIVE 2022＞I Don’t Like Mondays.、「こうして音楽でみなさんに巡り合えたことは奇跡みたいなもの」

2022.9.3 17:04

3年ぶりの開催となった＜JOIN ALIVE＞。そのFUTURE FLOWERSステージのオープニングを飾るのは、“アイドラ”ことI Don’t Like Mondays.だ。まだ朝方のおだやかな空気に覆われていたこのステージを目がけて次第に人が集まりはじめ、薄曇りだった空から太陽が顔をのぞかせた頃、爽快さと力強さを併せ持つ「WE ARE YOUNG」の歌声が響き渡り、いよいよアイドラのパフォーマンスがスタートだ。

◆I Don’t Like Mondays. ライブ写真

続く「FANCY GIRL」では、SHUKI（Dr）のタイトなドラムとKENJI（B）のグルーヴィなベースがボトムを支え、そこにファンキーなCHOJI（G）のカッティングが小気味よく加わると、そのリズムの上をYU（Vo）が歌うメロディラインが妖艶に踊り、楽曲の景色を彩っていく。すると、その音の波に身をまかれるかのようにあちらこちらの観客も自然と身体を動かし始め、フェス特有の光景が目の前に広がっていった。

「今日は余計なことは全部忘れて、音楽を楽しんでください」

YUのMCに導かれるように観客からクラップが鳴り始め「美しき世界」が歌われると、どっしりとしたビートの「LEMONADE」では会場全体が一体となって手を左右に大きく振る。その様子は、まだ声を出したり歌ったりできないという制限下の中でのフェスではあるが、むしろ、だからこそ心の底からこの日を存分楽しもうとする観客の気持ちが溢れており、そうした観客のテンションをアイドラのグルーヴと歌が時に熱く、そして時にはクールに抑揚させる。まさしく、強い日差しとちょっと冷たいこの日の北国の風のように。

そんな会場が最も沸いたのは、テレビアニメ『ONE PIECE』主題歌である“あの曲”が紹介された時。「この曲は、僕が自分自身のケツを蹴とばすために書いた自分への応援歌です。今日のこの中にも新しいことに挑戦している人がいると思います。そんな君たちに捧げます」とYUが語ると、キャッチーでポップなメロディにハイセンスなアレンジの効いた「PAINT」が歌われると、ここからはアイドラの真骨頂とも言うべきファンク、ソウル、R＆Bを幹としながら現代的なダンスミュージックに味付けしたパーティーモードへまっしぐら。

ゴスペルやヒップホップ、ダブなどの多彩な音楽性を意欲的に取り込んだ最新曲「ロンリーゾンビーワンダーランド」や、「Freaky boy」ではメンバーのソロもふんだんに取り入れて観客を魅了した（CHOJIはギターを頭の後ろに抱えて弾きまくり、KENJIはスラップを駆使したベースプレイ、そしてSHUKIはクレバーなドラムソロを展開）。

そして最後のMCでYUは、「こうして音楽でみなさんに巡り合えたことは奇跡みたいなものだと思ってます。でも、僕はもっと欲張りなんです！」と語ると、ラストの「空の青さにみせられて」で“君は地球最大の神秘”と歌い、この日、この時、この場に集ったたくさんの“君”との出会いを慈しむようにこの曲を歌いあげ、北海道の広い空の下にハッピーな空気を残し、ステージを去っていった。