こだま和文とダブ・ユニットUndefined、フルAL完成

■Undefined（Sahara）　ミニ・インタビュー

──制作期間を教えてください。

元々2018年に同名義でリリースした10インチの反響があり、アルバムの話を提案しました。その後2019年に2曲録音。そこから一度止まって、2021年に再開、年末に完成しました。

──そもそも、こだまさんとやり始めたきっかけは?

そもそも声をかけた理由としては以前10インチリリースの際のインタビューで「もはやこの曲（new culture daysのリディム）が正しい音楽なのかとか、それすらよくわからなかったんです。これにアプローチできるのは、こだまさんしかいないんじゃないかなって」と発言した通りです。あと最近のインタビューで（https://www.newdubhall.com/interview/kazufumikodama/）、「こだまさんとの作品でいえば、自分達が奏でた音以外にも音が存在するということを大事にしていました。それはアンプから鳴るノイズだったり、ブレスや動作音だったり。そういった音も作品の一部として取り込もうとすると“スペース”や“間”が重要になっていきましたね」と答えましたが、これはアルバムのオリジナルの僕らのリディムに関しては全曲一貫したコンセプトかなと思います。
──今回のアルバムを制作するにあたって、念頭に置いていたことやビジョンを教えてください。

元々いわゆるショーケーススタイル(オリジナルとダブを交互で収録する形)でのアルバム制作を考えていましたが、アンビエントのアイディアが思いついて、それであればアルバムにこだわらずに2つのepでひとつの作品にすれば良いと思いました。

──曲作りや録音はどうやって進めましたか?

オリジナルはUndefinedが作り込んだリディム（トラック）に、こだまさんがTPを乗っけるというシンプルなものです（ヒップホップでいえばトラックを用意してラッパーが録音する流れに近いと思います）。アンビエントは方向性/コンセプトを見つける作業から僕（Sahara）とこだまさんでメールベースでやりとりしながら進めて完成に近づけていきました。

──Undefinedから見ての、こだまさんの魅力、一緒にやって感じたことなど教えてください。

魅力はたくさんあるので難しいのですが、一緒に制作をして感じたことは自分達のことを常に肯定して受け止めてくれたことです。その中でアドバイスや意見をくれた際には僕らがその言葉をどうやって解釈して反映できるのかを大事にしていました。

■原 雅明 ringsプロデューサー　コメント

『2 Years / 2 Years in Silence』の音源を受け取ったとき、オリジナルとアンビエントの対比の中から現れてきたものは、僕にとってはレゲエでも、ダブでも、ミニマル・ダブでもないものだった。いや、その全てが確かに染み込んではいるのだけれど、この音楽は少しだけ違う場所にも連れていってくれるように感じたからだ。それはとてもパーソナルな空間と、濃密なセッション空間の間で揺れ動いているようだった。つまり、この上なく魅力的な音楽だったのだ。

『2 Years / 2 Years in Silence』

2022年9月21日（水）LPは今冬リリース予定
rings / RINC93　 2,600円 + 税(CD)
解説:河村 祐介 / 原 雅明

■Tracklist
Kazufumi Kodama & Undefined / 2 Years
1. New Culture Days
2. Pale Purple Flower
3. Puddle
4. 2 Years
produced by Undefined
composed & arranged by Kazufumi Kodama & Undefined recorded by Taichi at Andy's Studio
mixed and mastered by E-Mura at Murasta

Kazufumi Kodama & Undefined / 2 Years in Silence
5. New Silent Days
6. Flowers
7. A Puddle
8. 2 Years in Silence
produced & arranged by Kazufumi Kodama & Sahara composed by Kazufumi Kodama & Undefined recorded by Taichi at Andy's Studio
mixed and mastered by E-Mura at Murasta