【インタビュー】BiS、「Hey boy hey girl」リリース「今は今しかない」
■今、この瞬間、瞬間を一生懸命やっていれば
■それが武道館に繋がっていくと思う
──“今”にちなんで、オフタイムで“今しかない”と思ってやっていること、挑戦していることがあったら教えてください。
イトー・ムセンシティ部:昨日の深夜に急にやる気が出てきたんですよ。私は書類整理とかがホントに嫌いで1年ぐらい放置しちゃうんですけど、思い立って“今じゃなきゃできない”って掃除もしたし。
チャントモンキー:わかる~。
イトー・ムセンシティ部:洗濯もして筋トレまでして「今、生きたわ」って。やる気を全部、使い果たしました(笑)。
▲イトー・ムセンシティ部
──何かあったんですか?
イトー・ムセンシティ部:何もなかったんですよ。昨日はスッキリ眠れました。
チャントモンキー:私は期間限定のメニューですかね。ツアーで地方に行って入ったお店に期間限定があると「今しか食べれない」って。日替わり定食もけっこう好きなんです。
ネオ・トゥリーズ:私は昨日、スマホで通販サイトを見てカゴに入れっぱなしだった服とか見ていたら、欲しかったものが売り切れていて「うわあ、あの時、買っておけばよかったぁ」ってカゴに入れていたものをいっきに買いました。
3人:(笑)。
ネオ・トゥリーズ:こういうのよくないのかな?
イトー・ムセンシティ部:手にした時に嬉しかったら、いいんじゃない? お金は使うものなんだから。
▲ネオ・トゥリーズ
──イトー・ムセンシティ部さんとネオ・トゥリーズさんに昨日、何かが起こったんですかね?
2人:(笑)ない、ない、ない。
イトー・ムセンシティ部:でも、今、目の前にあることに対する熱量はスゴイかも。2時間、空きがあったら、どこかに行っちゃう(笑)。
ナノ3:私はZOZOTOWNのサイトとかで、1000円引きのクーポンがあったら悩んでいても「今だ!」って。
チャントモンキー:クーポンって購買意欲を掻き立てられるよね。今、思い出したんだけど、私、アヲハタのジャムがすごく好きなんですよ。高いんですけど、この前、スーパーの特売コーナーで安くなっていて1人4個までって買いてあったので4個買っちゃいました(笑)。
イトー・ムセンシティ部:私、3分のカップ麺はだいたい2分半で食べる。「今がいちばん美味しい!」って。
──せっかちなんですかね。
チャントモンキー:せっかちですね。
イトー・ムセンシティ部:生き急いでるんですかね(笑)。
──BiS自体、いつも全力でそういうイメージがあります。カップリングの「ONCE AGAiN」はミドルテンポからサビでアップになる曲調もボーカルスタイルもガラリと変わりますね。ナノ3さんが聴いた時の印象は?
ナノ3:最後までハッピーエンドにならない曲で“なんでうまくいかないんだ”とか“もう一度は ないのでしょうか”って歌う曲は今までのBiSになかったかなって。私自身、BiSに加入する前はいろいろなことへの“終わり”が来ることが想像できなかったんですけど、これから先はそういう経験もするのかなっと思ったし、聴く人によって想像する人が違う曲だと思います。
チャントモンキー:私はこの曲を聴いて後悔したことや、うまくいかなかった時のこと、誰かと喧嘩しちゃった時のことを思い出しましたね。BiSは明るい曲、前向きな曲が多いんですが、「ONCE AGAiN」はうまくいっていない人の気持ちを歌った曲。
▲ナノ3
──もどかしい想いを抱えている人とか?
チャントモンキー:そうですね。うまくいくことばかりじゃないので、明るい歌を聴きたくない時もきっとあると思うんですよね。そういう時にきれいごとじゃない苦しい想いを歌った曲が刺さるんじゃないかなって。でも、苦しかったり、悲しかったりすることがあるからこそ、音楽がしみてきたりする。支えてくれるような曲だと思います。
ネオ・トゥリーズ:最初に聴いた時は切ないなぁって。人とわかりあえないのは当たり前のことだと思っていたんですが、ツアーでやっていく中、歌っているときに自然にツーって涙が出てきちゃって。わかりあえないってわかってるけど、ホントは自分が避けているだけというか、勝手に決めつけているだけであって、もっと自分が寄り添えば変わったかもしれないのに逃げてたんだなということに気づかされました。“ずっと続けばいいと思ってた”っていう歌詞を見て、今はBiSをやってるけど、いつかは終わるんだなって考えちゃったりもして、こんなこと考えたくないんですけど、いつかは必ず終わるので、もっとちゃんと自分に向き合って、BiSやメンバーを大事にしなきゃいけないなって改めて思いました。だから、この曲に感謝しています。
──そんなふうに歌っていて涙が出ることは今までありました?
ネオ・トゥリーズ:ないですね。初めてです。
▲チャントモンキー
──確かに「ONCE AGAiN」はサビが刺さってくるんですよね。切実な歌が迫ってくる。
イトー・ムセンシティ部:ありがとうございます。すごくみんないいことを言ってくれて、私も過去に喧嘩したり、たくさんの人とぶつかって生きてきた上でわかりあえないんだなって学んで、自分のことをわかってほしいって思えば思うほどすれ違っちゃうなと思っていたんです。相手のことをわかりたいけど、言ってくれないとわからないこともたくさんあって。だからといって過去を後悔していたり、苦しんではいないんですけどね。
──ええ、ええ。
イトー・ムセンシティ部:でも、この歌を聴いた時にもどかしい想いをしていた自分がいたなって気がついて。今は楽しいけど、あの頃、すれ違った人たちともう少しわかりあえてたらよかったなのかなとか、今ならもっと伝えられることがあるのかなとか。人と人との繋がりをこの曲を通して考えさせられて、後悔はしていないんですが、やっぱり人の気持ちは知りたいし、私も知ってほしいので、そういう感情が歌声に乗ったなって思っています。わかりあえないとわかってるけど、本当は‥‥っていう想いを引き出してもらった曲ですね。「ONCE AGAiN」で思い出した人が私にはたくさんいて、そういう人たちを忘れないための曲に出会えて嬉しいです。
──ライブを通してどんどん成長していくんでしょうね。8月からはまたツアー<ROAD of EVOLUTiONS TOUR>が始まるし、フェスもあるし、BiSがみんなに求められているタイミングだと思うんですよ。今、成し遂げたいことは?
ネオ・トゥリーズ:確かに武道館にはいきたいけれど、目の前にやることがたくさんあって、でも、この歌詞のように今、この瞬間、瞬間を一生懸命やっていればそれが武道館に繋がっていくと思うので。
イトー・ムセンシティ部:ツアーの合間にロックフェスがあったりするので、そこで見てくれた人がBiSのライブに行こうと思ってくれたり、次々に繋がっていったらいいですね。例えばもう売り切れた箇所があっても「次のツアーは絶対に行く!」って思ってくれたりとか。
──それにしても8月から11月ってロングツアーですよね。
チャントモンキー:季節を超えてのツアーですね。行ったことのない箇所もたくさんあるし、見てくれた人がいつかBiSが武道館をやる時に地方から行きたいって思うぐらいのライブにしたいし、全部が繋がってくると思うので一回一回のライブでどれだけお客さんと一緒に楽しめるか。1公演1公演が誰かの思い出になれたらいいなって思います。
ナノ3:みんなが言ってくれた通りです。一回一回を全力でやって「また行きたいな」って思ってもらえるように。
──ちなみにナノ3さんのツアー中の楽しみは何ですか?
ナノ3:やっぱり美味しいものを食べることです(笑)。
イトー・ムセンシティ部:この前、岩手県の宮古市で2人で2時間、散歩したんですよ。宮古駅のまわりをぐるぐる。もう庭みたいなものだよね(笑)。
ナノ3:知り尽くした(笑)。
チャントモンキー:すごっ。
ネオ・トゥリーズ:2時間って。
イトー・ムセンシティ部:いつの間にか日が暮れていて、そういう時間もいいなって。次にライブに来た時に話せるなって思いました。
ナノ3:お散歩する時間も楽しいですね。
イトー・ムセンシティ部:ホテルにいる時間、もったいないよって。
──せっかちですからね(笑)。
イトー・ムセンシティ部:はははは。
チャントモンキー:アクティブだよね。
──駆け抜ける日々ですが、身体に気をつけて頑張ってください。
全員:ありがとうございます。
取材・文:山本弘子
リリース情報
2022年7月6日(水)発売
CRCP-10478 / 定価\1,100(税抜価格\1,000)
1.Hey boy hey girl
2.ONCE AGAiN
3.Hey boy hey girl (instrumental)
4.ONCE AGAiN (instrumental)
ライブ・イベント情報
※全公演SOLDOUT
・7/3(日)茨城・LIGHT HOUSE
・7/9(日)静岡・SOUND SHOWER ark
・7/16(日)新潟・NIIGATA LOTS
全国ツアー<ROAD of EVOLUTiONS TOUR>
※全公演SOLDOUT
・8/26(金)愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO
・8/27(土)愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO
・8/28(日)静岡・窓枠
・9/3(土)鹿児島・SRホール
・9/4(日)熊本・B.9 V2
・9/10(土)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
・9/11(日)兵庫・CHICKEN GEORGE
・9/17(土)北海道・旭川 CASINO DRIVE
・9/18(日)北海道・PENNY LANE24
・9/23(金祝)青森・弘前 KEEP THE BEAT
・9/24(土)山形・酒田 MUSIC FACTORY
・9/25(日)福島・OUT LINE
・10/1(土)広島・VANQUISH
・10/2(日)岡山・エビスヤプロ
・10/8(土)愛媛・WstudioRED
・10/9(日)香川・DIME
・10/15(土)神奈川・Yokohama Bay Hall
・10/16(日)神奈川・Yokohama Bay Hall
・10/22(土)宮城・Rensa
・10/23(日)福島・南相馬 BACKBEAT
・10/30(日)栃木・HEAVEN’S ROCK utsunomiya VJ-2
・11/3(木祝)新潟・新潟 NEXS
・11/5(土)石川・金沢 AZ
・11/6(日)長野・松本 ALECX
・11/12(土)山口・周南RISING HALL
・11/13(日)福岡・DRUM Be-1
◆インタビュー(1)へ戻る