【ライブレポート】ホワイトスネイク、デヴィッドのカリスマ性と色褪せない人気

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2022年5月10日よりスタートしたホワイトスネイクのフェアウェルUK&アイルランドツアー。フォリナーとヨーロッパがスペシャルゲストという形で帯同し、ウェールズの首都カーディフにて最終日を迎えた。

ヨーロッパ、フォリナーともに素晴らしいパフォーマンスを披露、場内のギッシリと詰まった観客たちはすでに熱気も最高潮に達している。メインアクト前の高揚した空気感、待っていたその瞬間がいよいよとなるラウドな歓声、目と耳だけでなく肌で感じるこの感覚は、過去にも幾度か経験した事がある。尋常ではない震えるような空気感を久しぶりに感じた。オフィシャルカメラマンの数もホワイトスネイクの出番に合わせ、数十名がステージ前でスタンバイしている。




ザ・フーの「My Generation」が流れると、メンバーが順に姿を現す。ステージにデヴィッド・カヴァーデールが登場すると、その歓声は一層大きく耳栓が必要かと思うほどだ。日本で何度も観ているホワイトスネイクだが、この感じは本国ならではか。デヴィッドのカリスマ性と、色褪せない人気を目の当たりにした。母国が誇るスーパースターへの敬愛を込めた「David!」「David!!」と呼ぶ声が反響している。

「Bad Boys」から始まるフェアウェルツアーは、総勢7名となるメンバーで構成される。レブ・ビーチ(G)、ジョエル・ホークストラ(G)のツインギターに盟友トミー・アルドリッヂ(Dr)。ステージ両サイドにミケーレ・ルッピ(Key)、ディノ・ジェルーシック(Key)を配置する贅沢さ。そして紅一点の新加入ベーシスト、タニヤ・オキャラハンのお披露目でもある。






最新アルバム『Flesh &Blood』から「Hey You(You Make Me Rock)」の1曲を含む往年の代表曲が次々と繰り広げられていく。デヴィッドは時折、胸に手を当て、歓声の中での瞬間に浸る場面もあるが、御歳70歳とは思えぬマイクスタンドアクションも健在だ。

前出のヨーロッパ、フォリナーともにヴォーカリストはマイクスタンドアクションを得意としているが、元々はデヴィッドの影響かもしれない。あえて後ろ姿を見せステージ後方へのウォーキングも彼らしいところ。






楽曲に合わせた収録アルバムのアートワークがバックドロップに写し出される進行、レブやジョエルは自身の見せ場も十分に把握しており、新加入のタニヤも二人との絡みを存分に見せる。メンバーを紹介する為にセンター前方へデヴィッドがひとりずつエスコートするが、ミケーレ・ルッピが一番シャイな様子を見せていたのも印象的。ディノによるショルキーでのソロから、トミーへバトンを繋いだ「Crying in the Rain」。ドラムソロでのお約束の素手叩きも挟んで楽曲へ戻る王道パターンには痺れます。

終始凄まじい歓声に包まれ、終盤にはデヴィッドが薄っすらと涙ぐむ場面もあった。ラストの「Burn」は、バンドのカヴァーアルバムバージョンで、グレン・ヒューズのパートはミケーレの歌の見せ場となるのはもはや期待通り。ギターソロ部分は、レブ、ジョエルともにタッピングなのも型破りで面白い。




この公演を観る前にツアーのオーディエンスショットの動画も観ていたのだが、正直デヴィッドの歌が厳しいとその時は感じていた。実際に生のライブを観るとそれだけでは語れないものが多分にあり、特に本国では尚更に感じられた。心から、デヴィッドに、メンバーに賞賛を送りたい。

終演後のBGMである「We Wish You Well」がこれほど重みを感じる日が来るとは。この後、バンドはドイツ等を巡る欧州ツアーが始まる。

文・写真◎Sweeet Rock / Aki




<WHITESNAKE farewell UK & Ireland Tour 2022 >

2022.5.25 Motor Point Arena Cardiff, England
1.Bad Boys
2.Slide It In
3.Love Ain't No Stranger
4.Hey You(You Make Me Rock)
5.Slow an' Easy
6.Ain't No Love in the Heart of the City
7.Fool for Your Loving
8.Crying in the Rain
9.Is This Love
10.Give Me All Your Love
11.Here I Go Again
12.Still of the Night
13.Burn
~We wish You Well~







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