【インタビュー】吉村たくみ（TAKUMI）、ソロ活動スタート「嬉しい驚きを見せていこうと思います」

Candy Boy／SUPER FANTASYのメンバーとして活動していた、TAKUMIこと吉村たくみ。2022年3月末日を持ってSUPER FANTASYを卒業すると、4月1日より吉村たくみ(TAKUMI)としてソロ活動をスタートさせた。

そして4月27日に下北沢Shangri-Laで、デビュー公演＜吉村たくみ（TAKUMI）1st One Man Show『Re:START』＞を開催。今回、その本番前に実施したインタビューをお届けする。吉村たくみ（TAKUMI）はどんな想いを胸に新しい旅立ちを決めたのかを探った。

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──2022年3月末日を持ってSUPER FANTASYを卒業。そう決意した理由から、まずは教えてください。

吉村たくみ（TAKUMI）（※以下TAKUMI）：等身大の自分のままで。ファンの方々と身近で共有出来る時間を作り続けたい思いがずっとあって。グループの卒業を決めたときも、音楽活動は継続していこうと思っていました。コロナ禍以降、「僕はいつだって近いところにいるんだよ。けっして遠いところにいるわけじゃないんだよ」と思って僕は活動を続けてきましたが、その意識がどんどん大きく膨らんだからこそ、その思いをもっと濃く伝えるために卒業後すぐに、思いを具現化していく活動を始めました。

──その思いを、グループ活動ではなくソロとして伝えたかったわけですね。

TAKUM：そうです。等身大の、ありのままの自分を伝えるためにはソロという道が最適な選択でした。もちろんグループ活動も有意義でしたし、グループで活動をすることは今も素敵なことだと思っています。ただ、僕自身の中には「そのときそのときのコンセプト」があって。そのコンセプトは、その時々の自分の意思や意識によって変化していくもの。時代が移りゆく中で、僕自身の求めたいテーマを表現していくアーティストでありたいと思ったことが、卒業の決め手になりました。

──ソロ活動のほうが、フットワーク軽く表現していけますからね。

TAKUMI：ソロで動いたほうが、今まで以上に表現の幅を広げていけますね。今まで出来なかったこと、グループで表現するには難しいことにもチャレンジしたい気持ちが、僕自身を新たな行動へ突き動かしたところはあるなと思います。

──それは歌を軸に据えたうえで？

TAKUMI：そうです。軸にあるのは音楽活動ですけど、そこを踏まえた上で、どう表現のすそ野を広げていけるのか。その意識を強く持っています。

──気持ちの面での変化も教えてください。

TAKUMI：意気込みはぜんぜん違いますね。ソロは全部自分の責任として動いていくわけですけど、今、僕のまわりには素敵なクリエイターさんやスタッフの方々がいます。言葉を選ばずに言わせてもらうなら、「マジ、かっけぇな！」という人たちばかり。関わってくださるCrewさんたちがとにかく最高なので、自分も頑張らなきゃと燃えたぎる気持ちにさせられます。

──でも中心はTAKUMIさんですよね。

TAKUMI：確かに物事の中心にいて方向を示したり決め事をしていくのは自分ですけど、僕の提案したアイデアにCrewのみんなが意見やアイデアを加え、一緒に作りあげているのが今なんです。ライブを一緒に彩ってくれるダンサーたちのアイデアも含め、かならずみんなで話しあいながら「こっちのほうがいいよね」「あっちのやり方もよくない？」と決めています。その結果、自分でも「あっ、こういう表現のやり方があったんだ」という新たな発見にも繋がっています。

──TAKUMIさん自身の考えやアイデアが、より広がっている形だ。

TAKUMI：そうですね。「成長出来る環境だな」と強く感じています。

──TAKUMIさん自身の、今後に向けての明確なビジョンは見えていますか？

TAKUMI：大体は見えています。それを実現しながら、その都度、軌道修正していく形になるのかなと思っていて。今日が初めてのソロとしてのステージだから、このライブを成功させることで具体的に見えてくることがきっとある。1本のライブを完走することで、より具体化していくと思うから、今すごくわくわくしています。

──今回はカバー曲を中心としたライブです。意外と女性ヴォーカル曲が多いのも、嬉しい驚きでした。

TAKUMI：今回、選曲の基準として置いたのが、「一つのイメージにとらわれずに発信していきたい」ということ。具体的に言うと、今は女性ファンが多いですけど、これからは男性ファンのすそ野も広げたいし、男女問わず幅広い年代の方々に心を動かす音楽を伝えていきたい。だからこそ、それに似合う歌たちを選びました。

──その中でもこだわったのは？

TAKUMI：今回のライブの冒頭を飾った「TATTOO」のオリジナルは中森明菜さん。「言えないよ」は、郷ひろみさんがオリジナルです。それを倖田來未さんがカバーした楽曲を、今回、TAKUMIがカバーしました。オリジナルを倖田來未さんがカバーし、それをさらにTAKUMI流にカバーアレンジして届けているんです。そういう遊び心も積極的に取り入れています。今回カバーした楽曲は、どれも今の僕の心情にぴったりです。

──この日は、オリジナル曲「my doll my love」も披露。こちらはバラードソングですね。

TAKUMI：この曲には、本当に今の僕自身の心境を詰め込みました。これが今の吉村たくみのすべてと言える曲です。作詞作曲は作家の方にお願いをしましたけど、先に僕自身の思いを伝えたうえで楽曲を作っていただいています。

──TAKUMIさんがどんな想いを胸にしていたのか、ぜひ教えてください。

TAKUMI：たとえ君が遠くにいようと、近くにいようと、距離感など関係なく、僕はいつだって君の側にいるからねという想いです。コロナ禍以降色々なことがありすぎて、自分自身も疑心暗鬼になっていました。だけど、そんな自分の心の支えにずっとなっていたのが、応援してくれるファンの方々の気持ちでした。それに応えるように、新しい僕の旅立ちのときも一緒に歩いていけたらいいよね、ただただ一緒に時を歩もう、そして僕の夢を一緒に彩ろうよという歌になっています。「たとえ羽根なんかない今の自分だとしても、それでも前へ向かって歩いていくから、一緒に側にいてくれる？」という想いを伝える歌ですね。

──ファンの方にしてみれば、「my doll my love」を聴くことで不安もなくなり、TAKUMIさんと一緒に笑顔で歩いていける気持ちになれますね。

TAKUMI：そう感じていただけるなら嬉しいですね。きっと「my doll my love」に触れることで、ファンのみんなも安心して、笑顔で一緒に歩んでくれるんじゃないかな。僕は今、そう思いながら歌っています。

──まさに、TAKUMIさんの新しい物語の始まりに相応しい楽曲ですね。

TAKUMI：そうなりましたね。聴いててとても心地よいサウンドですし、みんなも「吉村たくみの曲は心地よいなぁ」と思ってくれたら嬉しいですね。

──今回のワンマン公演は胸に響かせる曲が中心でした。今後は？

TAKUMI：いろんな表情の楽曲を伝えようと思っています。ちょっとバチバチな曲もやっていこうかなとも構想していますし、そういう曲たちも作り始めています。もちろん、今までに僕が表現し、培ってきた音楽性を失くすことはないです。ダンス＆ヴォーカルとして活動してきた自分がいるからこそ、ダンスパフォーマンスの面だってこれからも突き詰めていきますし、それを活かすことで出来る表現だっていろいろあると思っています。音楽の表現に関しては、これからどんどん幅を広げていきますので、楽しみにしていてください。

──今後、TAKUMIさんがどんな風に進んでいくのか楽しみです。すでに、いろんな発表事がありましたよね。

TAKUMI：先に近況をお伝えすると、僕の友達で舞台俳優をやっている堀海登のバースデーライブにゲストMCとして出演します。あまりしゃべるのは得意ではなかったので、今までMCは避けてきましたけど、今回のお誘いをきっかけに、新しい扉を開けることに挑戦します。この経験も、僕の成長に繋がる機会になったら嬉しいですね。また、僕の生誕祭を8月27日に行なうことも決まりました。まずは、そこに向かって進みます。この日はダンス曲も披露したくて、今制作を進めているところです。より幅広い吉村たくみの音楽性を見せる機会になるのは間違いないです。

──最後に、改めて今の気持ちを伝えていただけますか。

TAKUMI：不安を抱えることの多い時代だからこそ、いろんな人たちの不安や悩みなどを一気に解消できる場を僕が提供するので、これからもついてきてください。いろんなエンターテイメントな表現や楽しさを考えて、「おっ、それは斜め上からの発想だね」「そこから攻めるの？」ということもやっていけたらなと思っていますし、みんなからしたらちょっと不安かも知れないけど、「やっぱりTAKUMIはそうくるんだ」という嬉しい驚きを見せていこうと思います。そこも楽しみにしつつ、これからの吉村たくみの活動にぜひ注目してください。

取材・文◎長澤智典

◆吉村たくみ（TAKUMI）オフィシャルTwitter