【ライブレポート】ENDRECHERI、アーティスト活動の20年と現在地を見せる誕生日ライブ

ポスト

ENDRECHERIが<ENDRECHERI FUNK LIVE 2022>の千葉・舞浜アンフィシアター公演を4月10日に開催した。

◆ライブ写真

4月10日は堂本剛の誕生日。当日のライブレポートをお届けする。

   ◆   ◆   ◆

4月10日、この公演は堂本剛の誕生日公演。
お祝いムードはもちろんあったが、何より堂本剛アーティスト活動の20年、ENDRECHERIの現在地がそこにあった。

ENDRECHERI FUNK LIVE 2022。
4月8日の舞浜アンフィシアターからスタートしたツアーは、5月29日、彼がシンガーソングライターとしてのキャリアをスタートさせた日となる、なら100年会館大ホール2デイズ3公演を含む、8ヵ所17公演が行われる。
奈良は彼の故郷でもある。

取材日となった4月10日は彼の誕生日でもあり、名前「つよし」にちなんで午後2時44分開演となった。

また、今回のツアーは“Purple P△rty(パープルパーティー)”と題され、紫のドレスコードがオフィシャル上で提案されている。
会場へ入る人たちの多くが、皆、どこかに紫を取り入れ、会場は紫の光でライティングされている。
そこには、こんな時代の日常から離れ、もっと自由に、心を開放して楽しもうというメッセージがあった。

「自分を終わらせて、自分へと生まれ戻ろう」
オープニングの映像から放たれたメッセージに続き、堂本剛は、紫に染められたステージの下から、ふたりのダンサーと共にゆっくりとせり上がって登場。
サングラスに輝く衣装。光を乱反射するトライアングルのオブジェに腰掛けて唄う姿は、まさにファンクマスター。
強い存在感を見せつけ、「ENDRECHERI POWER」「GO TO FUNK」など7曲をノンストップで披露。
ファンク、ヒップホップ、サイケ、ポップ。
様々なジャンルを縦横無尽に行き交うENDRECHERIサウンド。
披露した曲の、背景の映像もポップで、時にユーモアも交えて進行する。
ふたりのダンサーの存在が大きく、剛自身も踊るなどFUNK SHOW色が強かった。

バンドメンバーも、派手で奇抜なものを纏い、独特なメイクを施している。
野球のキャッチャーマスクや白い羽根、どこにでもありそうなバルーンやスパンコールをアレンジ。なんとも言い表せないものもある。
それぞれが自分らしいキャラクターを作り出し、この場を楽しんでいる。


最初のMCでは「43歳を迎えました」と話すと、「プライベート含め、あまり誕生日を祝っていただくということに慣れていない」「ファンの皆様が(堂本剛の誕生日を)祝いたいといろんなところで言ってくださっているので、今年は20周年の年でもあるので、せっかくなら誕生日ライブを開催しよう」
ということになったと報告。

その報告も早々に、「早速ケーキの登場です」と自ら誕生日ケーキを呼び込み、そのケーキのデキをイジりながら自ら祝いイジるという、なんとも堂本 剛らしい43歳のバースデイMCとなった。

このMCでは、今回のライブでは客席との距離を意識的に縮めるための演出があった。
開演前、Purple P△rtyのドレスコードで、自分らしい服をチョイスしてきたファンをスタッフが写真に収め、MC中、スクリーンに映す。
その姿を剛がチェックし、客席にもカメラを向けながら印象を語るというもの。

コロナ禍のため、会場で声が出せない分、こういう形で気持ちを通わせようとしている部分もあるだろうが、音楽を通じて、剛自身が解放され、ここにいる人たちと心から繋がろうとしている気持ちでもあるのだろう。

その後、中盤のブロックではアルバム『GO TO FUNK』にも参加している12歳のドラマーのCHITAAが途中でゲスト登場。
中盤の曲の中でCHITAAと「ヌルッテたい」など2曲をセッションする場面も。

このライブは、誕生日という特別な日だからでもあるが、今年、堂本剛はアーティスト活動の20年を迎えるタイミングでのツアーとなる。

ライブ終盤では、20年前のシンガーソングライターデビュー曲「街」を含むバラードを披露。
ヴォーカリストとしての存在感と、20年を意識感させつつも、その後、ベースを手に「Believe in intuition...」を演奏。この楽曲ではキーボードも演奏しており、儚げな雰囲気から一点、続く楽曲ではギターを手に「勃」など3曲を披露。
堂本剛の才能の幅を見せつけられる。

本編ラストの楽曲は、アーティストとしての20年の凄みを改めて感じさせつつ、更なる進化を約束するかのように「これだけの日を跨いできたのだから」を歌い上げステージを後にする。


アンコールとして再びステージに上がった堂本剛は、会場全体との時間を心から共有し楽しむかのようにギターをかき鳴らし、歌い上げ、この誕生日という特別なライブを終えた。

この日披露された楽曲は全20曲。
堂本剛がENDRECHERIとして体現しているFUNK...彼の現在地がそこにはあった。

この日、中盤のMCでは、シンガーソングライターデビューからちょうど20年となる5月29日に、自身初となるデジタルシングル「LOVE VS. LOVE」を配信リリースすることが発表された。

また日程やステージなど詳細は後日発表となるが、3年ぶりに<SUMMER SONIC>に出演することも発表に。

堂本剛自身のバースデイライブであったものの、ファンにも嬉しい発表があった日となった。

■リリース情報

ENDRECHERI 1st Digital Sigle「LOVE VS. LOVE」
2022年5月29日(日)リリース
※Spotify、Apple Music、iTunes、amazon music、LINE MUSIC、レコチョク、music.jp などで配信、購入可能

◆ENDRECHERI オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報