【インタビュー】レイリ「歌が生きがいだと思えるようなレイリというアーティストを作っていきたい」
SNSで生配信をするライバーと、それを応援するファンとの絆を題材にした楽曲「ぼくとキミのものがたり」が3月10日リリースされた。ボーカルのレイリは、“ライバーからスターを出す”ことを目的としたオーディション「ぼくとキミのものがたり ボーカルオーディション」でグランプリを獲得したシンガーだ。アイドルグループbancess(バンセス)のメンバーとしても活動しているが、ソロでは初のリリースとなり、彼女のシンガーとしての才能も感じられる1曲になっている。
■歌が生きがいに思えるような
■レイリというアーティストを作っていきたい
──歌を始めたきっかけを教えてください。
レイリ:姉がミュージカル女優を目指していて、ステージに立っている姿を横から見ていたんです。それで私もステージに立ちたい!と思うようになり、小学2年生くらいから遊園地のステージなどのショーに出ていました。そこで歌ったり踊ったりして、お客さんに見てもらうのが楽しいな!と思っていたんですけど、私は歌が好きだったので、歌手になりたいなと思うようになりました。
──何で歌だけになっていったのですか?
レイリ:演技をやっているときに、自分そのままでやってしまっている気がして、役になりきれていないなと感じていたんです。それで向いていないのかなぁって。ダンスも好きだったんですけど、歌が特に好きで。
──歌でやっていこうと思ったのは、わりと早い段階で?
レイリ:でも、高校3年生くらいまでは演技をやっていたんですよ。自分では向いていないと思っていたんですけど、習い事でやっていた市民ミュージカルの『ピーター・パン』などでも、ウェンディのような良い役をもらえることが多かったので、やりがいは感じていました。
──ちなみに歌に関しては、どんなアーティストが好きだったのですか?
レイリ:中学生くらいの頃はmiwaさんが好きで、あとは学校で流行っている曲を聴いたりしている感じでした。最近だと、アイナ・ジ・エンドさんの歌をよく聴いていて、そこで歌はうまいだけではダメなんだなぁと思ったんです。そこから歌のうまさではなく、伝えるとか届けようという思いにシフトしていった感じだったと思います。今、bancessという3人グループで音楽活動をしているんですけど、人前でライブをする機会もあって、そこで、より相手に届けようと思うようになりました。そのころから、歌に対する考え方も変わっていったのかなと思います。
──これは特に日本語の場合ですけど、技術だけじゃない部分で心に響いたりすることはありますからね。
レイリ:自分の胸に刺さったり、心が震えたりするのってうまさだけではないというか。たとえばちょっと音程がよれていたとしても、歌詞が届いたほうが刺さるんですよね。だから私も、そういう歌を歌えるようになりたいと思ったし、個性は本当に大事だなと思いました。
──この楽曲のボーカルオーディションは、どんなきっかけで応募したのでしょうか?
レイリ:bancessを結成した当初から、3人のうち1人でも注目されるようになれば、グループを知ってもらえる可能性が広がるとスタッフさんにも言われていたので、オーディションを見てチャンスが来たと思い、応募しました。
──オーディションで気づいたことや経験したことはどんなことですか?
レイリ:私はトークが苦手で……。3人での活動のときも2人にそこは任せてしまっていたところがあったので難しかったです。最終オーディションでも、歌う前に自己PRがあったんです。そこは歌うときよりも緊張していました(笑)。
──最終オーディションでは、デビュー曲である「ぼくとキミのものがたり」を歌いましたが、グランプリになったときはどんな気持ちでしたか?
レイリ:オーディションもオンラインで、最終審査だけ人前で歌う感じでした。最終審査で初めて人前で「ぼくとキミのものがたり」を歌うということになっていたので、ずっと歌詞を意識して練習しました。オーディションを意識するというよりは曲を届けようとか、どう歌ったら伝わるかをすごく考えていたので、グランプリになったときもまったく実感が湧かなかったです。
◆インタビュー(2)へ