【レポート】『COREMANIA』第一弾(10-FEET×SUPER BEAVER)、「7人で楽しんでいるようで、その行間にそれぞれのバンドの良さ、曲にしたためている思いや姿勢が伝わる」
台本もなければ進行役のMCもいない、ゆったりとしたソファやバーカウンターがある空間で、アーティスト同士が思い思いに語り、演奏する。ライブと打ち上げとが一緒になったような90分が繰り広げられる“対バン型ミュージックリアリティーショー”『COREMANIA』がスタートした。
◆『COREMANIA』第一弾(10-FEET×SUPER BEAVER) 関連動画&画像
その1回目に迎えられたのが、縦横無尽なミクスチャーサウンドと人間臭い歌心が円熟味を増している10-FEETと、まっすぐなメッセージを馬力あるロックで聴き手にダイレクトに打ち込んでくるSUPER BEAVER。これまでもツアーや10-FEETが主催するフェス<京都大作戦>でと対バンを重ねてきて、ステージ上では緊張感の高いハイボルテージなライブで魅せる両者だが、『COREMANIA』ではカメラは回っているものの、観客が普段のライブでは見られないメンバー間の関係性や掛け合い、あるいは楽器陣のあるある話や、アーティスト同士だからこそ聞き出せる深い話も展開されて、その音楽と人柄に触れる90分になっている。
とくに本番スタートの合図もなく、メイク直しやイヤモニのチェックをしたりと、まだスタッフがセット内を行き来しているところから収録は始まる。円形に置かれた大きなソファに両バンドのメンバーが思い思いの場所に座って、アルコールなど嗜みながら雑談をしている感じは、まさに打ち上げがゆるりとスタートしていく感覚だろう。渋谷龍太(SUPER BEAVER・Vo)が「(流れは)先輩に任せようと、丸腰できました」と言えば、NAOKI(10-FEET・Ba/Vo)は「とくにトークテーマとかもないの?」という具合で、台本なしの状況を互いに手探りで進めていく緊張感がとてもリアルだ。
何気なくギターを手に取ったTAKUMA(10-FEET・Vo/Gt)が、「ギターを持って最初になんとなく鳴らしてまうコードある?」という話からエンジンがかかって、まずは10-FEETから1曲披露となるのだが、話題を盛り上げながらさりげなくいろんなメンバーに話を振っていく10-FEET3人と、それを受けて話を広げていくSUPER BEAVER4人の呼吸感が心地いい。<京都大作戦>という主催フェスが長く続いているのも、ひとつはこういう10-FEET3人の人柄があってこそだと思うし、ミュージシャン同士らしいニッチな話でも内輪の楽屋オチにしないところは、両者がどんなイベント、フェスでも一気に観客をつかんでいく百戦錬磨のライブバンドだからこそだとも改めて思う。
ドラマーは普段のライブ通りドラムセットでプレイするが、そのほかのメンバーはソファに座ったままで演奏。これは両バンドとも初めての経験のようで緊張感がありつつ、またお互いの演奏をかぶりつきの特等席で見る贅沢さは格別のようで、グイグイとテンションが上がっていくのが分かる。演奏中は、お互いいちファンに戻って頰が緩んだ無邪気な表情を見せている。
今回、各バンド3曲ずつの演奏となったが、10-FEETは前奏で即興的にこの日の楽しさを交えて歌ったり、SUPER BEAVERは結成した高校時代にコピーしようにも難しくできなかった10-FEETの曲を一緒にやってほしいとリクエストし、また10-FEETとの対バンでは(意図したわけではなかったが)欠かさずに演奏している曲をプレイした。ぶっつけ本番で10-FEETの曲をセッションする7人の姿は、必見だ。
TAKUMAは「これからSUPER BEAVERとツアーするときは、この形式にする?」というくらいこの空間を楽しみ、渋谷は「バンド内グルーヴというのをライブ中に感じることはあるけれど、ほかのバンドともこういうグルーヴを感じることはあまりない」と語る。終盤になって、NAOKIが言った「終わりたくないな」という言葉も心からのものだろう。
TAKUMAと渋谷のフロントマン同士がバーカウンターで語らうアフタートークでは、自身のルーツ、家族との関わりといった深い内容にも踏み込んでいく。それまでの時間がいい作用をしたのだろう、渋谷からの率直な質問に、TAKUMAはメンバーとの関係性やバンドで積み重ねてきたものについて自然に、真摯に語る。打ち上げの深い時間、バーカウンターで肩を並べて語り合っているのを覗き見る感じで、それぞれの人となりもすっと印象付けられたシーンだ。『COREMANIA』の今後のひとつの指針にもなる、1回目の大役を担った10-FEET、SUPER BEAVERだが、抜群の組み合わせだっただろう。7人でわちゃわちゃと楽しんでいるようで、その行間にそれぞれのバンドの良さ、曲にしたためている思いや姿勢が伝わる内容になったのではないか。
音楽番組ともトーク番組ともちがう新しい“対バン型ミュージックリアリティーショー”『COREMANIA』は、チケット購入時から7日間見放題。なおこの「#1」は2/26(土)までの配信なので、まだ観ていない方は急いでチェックしてほしい。
文:吉羽さおり
『COREMANIA』
視聴チケット購入時から7日間見放題。
■#1「10-FEET×SUPER BEAVER」
放送期間:2022年 1月29日(土) 21:00~2月26日(土) 23:00
※視聴チケット価格:¥1,980(税込)
※視聴チケット発売期間:2021年12月17日(金)11:00~2月19日(土)21:00
※配信前にチケットを購入された方は、配信開始時間から7日間
【3月26日(土)配信開始〜4月2日(土)23:00まで視聴可能です】
→詳細ページ: https://coremania.tokyo/events/ddEY6SHTkrnP44y
■#2「Dragon Ash×Creepy Nuts」
放送期間:3月5日(土)21:00~4月2日(土) 23:00
※視聴チケット価格:¥1,980(税込)
※視聴チケット発売期間:2022年1月14日(金)11:00~3月26日(土)21:00
※配信前にチケットを購入された方は、配信開始時間から7日間
【3月5日(土)配信開始〜3月12日(土)23:00まで視聴可能です】
→詳細ページ: https://coremania.tokyo/events/ddEY6SHTkrnP44y
■#3「奥田民生×BiSH」
放送期間:2022年3月26日(土)21:00~4月23日(土) 23:00
※視聴チケット価格:¥1,980(税込)
※視聴チケット発売期間:2022年1月14日(金)11:00~4月16日(土)21:00
※配信前にチケットを購入された方は、配信開始時間から7日間
【3/26(土)配信開始〜4/2(土)23:00まで視聴可能です】
→詳細ページ: https://coremania.tokyo/events/ddEY6SHTkrnP44y
・視聴チケット購入には、COREMANIA公式サイトにてユーザー登録(アカウント作成)が必要となります。
COREMANIA公式サイトURL:https://coremania.tokyo
・番組を視聴するためには 「COREMANIA App」 が必要です。 (一部 PC ブラウザでも視聴可能)
※COREMANIA公式サイトにて作成したアカウントで、アプリにログインしてください。
App ダウンロードURL: https://apps.apple.com/jp/app/coremania/id1593966244
GoogleストアURL: https://play.google.com/store/apps/details?
◆『COREMANIA』 オフィシャルサイト
◆『COREMANIA』 Twitter
◆『COREMANIA』 Instagram
◆『COREMANIA』 Facebook
◆『COREMANIA』 YouTube
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