ハッチー、3年振りとなるニューAL『Giving The World Away』リリース
ハッチーのセカンド・アルバムとなる『Giving The World Away』は、ソングライター、ハリエット・ピルビームによるプロジェクト。
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まばゆいばかりのドリーム・ポップとシューゲイザーが絡み合う彼女のサウンドは完全に完成されているが、本作で彼女は自身の核心をレコードに表現することに成功したと言えるだろう。「恋をしているとか、失恋しているとか、そうした曲を書くだけではなく、もっと大きな絵がある。このアルバムは私にとって“本当の始まり”のようなもので、3枚目のリリースになるけど、ゼロから再始動しているような感じなの」とピルビームは語る。ピルビームが探求するその大きな絵とは、長年の不安に向き合い、自信と自尊心を自覚し、自分自身の物語と居場所をコントロールすること。そのため、アルバムでは特に歌詞に気を遣ったと言う。制作を開始した際、彼女は妙な精神状態に陥っていたそうだ。EP「Sugar & Spice」とそれに続くデビュー・アルバム『Keepsake』がともに絶賛され、ハッチーがインターナショナルなスポットライトを浴びたとき、彼女は自分自身に自信をなくすと同時に、前に進み続けなければならないという強い気持ちも感じていた。そうした中、プロとしても個人としても、ピルビームは自分自身を表現したり感謝したりすることもできなくなっていたのである。
グラミー賞にもノミネートされ、スカイ・フェレイラ、ジャパニーズ・ブレックファースト、ワイルド・ナッシングとの仕事でも知られるジョルジュ・エルブレヒトがプロデュースを手掛けたした『Giving The World Away』は、ハッチー史上、最も力強く、壮大な作品となった。長年のコラボレーターであるジョー・アギウスを起用し、初期の作品に見られるきらめくシューゲイズとポップなセンスを取り入れながら、ボリュームのノブは10倍に上げられている。ビーチ・ハウスのドラマー、ジェームズ・バローンがパーカッションで参加。シンセを駆使し、90年代のトリップホップやアシッド・ハウスの影響を受けた構造的で華やかなサウンドへと仕上がっている。『Giving The World Away』は、自信と再生のアルバムだ。そして、若者が自分自身をはっきりと見つめることができるようになる、特異な時期についての作品……ここにはピルビームの明確な姿が存在し、自身の弱さを受け入れ、自分に賭けることで生まれるパワーと勇気の遺物であると言えるだろう。
『Giving The World Away』
SC444JCD[CD/国内流通仕様] ¥2,500+税
ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
■収録曲目:
1. Lights On
2. This Enchanted
3. Twin
4. Take My Hand
5. The Rhythm
6. Quicksand
7. Thinking Of
8. Giving The World Away
9. The Key
10. Don’t Leave Me In The Rain
11. Sunday Song
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