【インタビュー】BREAKERZ、15周年第一弾シングルに願い「離れていても、どこかでちゃんと繋がっている」

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■今の時代にいい意味で逆行している
■サブスクTOP20に絶対に入ってない(笑)

──歌詞はミュージックビデオなどのアートワークとも繋がっていますが、“オレンジ色の月”がモチーフだったんでしょうか?

DAIGO:そうですね。“オレンジ色の月”は曲を象徴するものです。BREAKERZのデビュー15周年の第一弾に“らしさ”がありながら新しさもある曲ができたので、アートワークも今までBREAKERZがあまり使ってこなかったオレンジを衣装や髪に取り入れました。ミュージックビデオやアーティスト写真の“月”に関しては、自然なオレンジ色の月を撮ろうと思うと周期が決まっていて難しいんですね。だったら、合成とか不自然になるよりは絵を描いてもらって、そこから派生させていくのはどうだろうっていうアイデアを出して。

──シングル「闇夜に舞う青い鳥」の絵を描いた方ですよね?

DAIGO:そうです。あの曲のミュージックビデオに登場する絵を描いてくれた国松飛龍さんにお願いしたんですが、月の絵は今回のキービジュアルになっていますね。映像でも今までにないBREAKERZのカラーを打ち出せたと思います。

──ドラマ仕立てのシーンも盛り込まれています。

DAIGO:そうですね。なかなか会えない2人を表現したものです。


▲AKIHIDE (G)

──そして通常盤のカップリングに収録されている「Silent Rain」もSHINPEIさんの作曲で、切ないバラードに仕上がっています。

SHINPEI:これは「SWEET MOONLIGHT」の曲決めの時に書き下ろして持っていった曲なんです。自分の中では演歌っぽいロックをやってみたくて作った曲です。

──演歌というと“日本の心”みたいなニュアンスですか?

SHINPEI:僕、前川清さんが好きでよく聴くんですが、「Silent Rain」のイントロのギターのフレーズやメロディの置き方は“リスペクト前川さん”だと思っているんですよ。昔から父が前川さんを好きでよく聴いていたので、DNAの中にあるんだと思います。それを引っ張り出して。

──分かります、昭和のムード歌謡的な。泣きのギターフレーズもそうですけど、ハードロックと演歌って通じるものがありますよね。

DAIGO:うんうん。

SHINPEI:この曲の歌詞をAKIHIDEさんが書いてくれると思わなかったので、すごく嬉しかったですね。

──AKIHIDEさん作詞、SHINPEIさん作曲は、BREAKERZ初の組み合わせですよね? どういう経緯があって共作することに?

AKIHIDE:「15周年だし、新しいことをしていきたい」というところから始まってDAIGOくんから「AKIHIDEさん、書いてみません?」という提案を受けたんです。シンピーからは“演歌的”という説明はなかったんですが、僕もそういう印象を受けたので、“弱い男の哀愁”を描いてみようかなって。それとデモの仮タイトルが「Rain」だったので“雨”というワードを活かしました。無言のプレッシャーを感じて(笑)。

DAIGO:無言のメッセージね(笑)。

──「SWEET MOONLIGHT」のデモにも“SWEET MOONLIGHT”というワードがあったように(笑)。

SHINPEI:ははははは。

AKIHIDE:キッカケになったので良かったですね。物語の主人公や構成がバババッと頭に浮かんできましたから。


▲通常盤

──先ほど「弱い男」とおっしゃっていましたが、歌詞の主人公は失った恋に打ちひしがれていますよね。どんなイメージの男性ですか?

AKIHIDE:そこは聴く方のご想像にお任せします。主人公が泣く描写が出てきますが、昭和の歌ってそういう弱いところがいいのかなって。

DAIGO:AKIHIDEさんとSHINPEIの組み合わせは今までになかったので、いいんじゃないかなって。完成した歌詞も曲の世界観にマッチしていたし、何の違和感もなく感情移入できて、心を込めて歌えましたね。息遣いも含めてメロディだと捉えていたので、落ちサビでは切々と歌って、サビでは訴えかける感覚で歌い上げるみたいな。

──ギターソロも哀愁に徹したんでしょうか?

AKIHIDE:ソロはデモ段階からほとんどシンピー(SHINPEI)が弾いていて、僕は「もっとこうしたほうがいいよ」とか音色に口出しをしたくらいです(笑)。ハモり部分とかにも、そういう要素が色濃く出ているので結果、2人で作り上げたギターソロみたいな感じになりましたね。

SHINPEI:演歌でいうとコブシになるのかもしれないんですが、チョーキングの入れ方やニュアンスで雰囲気がガラッと変わるんですよ。そういうディスカッションをしてギターソロを弾いています。

──今までにないタイプのBREAKERZ哀愁のナンバーですね。

DAIGO:そうですね。今の時代にいい意味で逆行している楽曲だと思います。サブスクのTOP20には絶対に入ってない曲。

AKIHIDE&SHINPEI:はははは!

DAIGO:逆にそこがいいなと思ったんですね。昭和生まれのメンバーで構成されているBREAKERZなので(笑)、あの時代の良さが感じられる曲です。

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