【ライブレポート】DIALOGUE+、全国ツアー完走「私たちは8人でまた新しいかくめいを起こしていきます!」

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声優アーティストユニット「DIALOGUE+(ダイアローグ)」が、神奈川・大阪・愛知・東京を巡る初の全国ライブツアー<DIALOGUE+1(ダイアローグワン)>を開催した。オフィシャルからのレポートをお届けする。

◆ライブ写真

本ツアーは2021年10月24日(日)の神奈川・神奈川県民ホールを皮切りに、11月6日(土)の大阪・Zepp Namba、11月7日(日)の愛知・名古屋市公会堂と巡り、ラストの東京・東京ドームシティホール公演を11月28日(日)に実施した。

9月1日(水)にリリースした1stアルバム『DIALOGUE+1』を引っさげた同名のツアーには、活動2周年を迎えたばかりの彼女たちを祝うため、会場には多くの「ログっ子(DIALOGUE+ファンの呼称)」たちが集結。DIALOGUE+は今年の夏から秋にかけて<Animelo Summer Live 2021 -COLORS-><@JAM EXPO 2020-2021><TOKYO IDOL FESTIVAL 2021>といった日本最大級のフェスに出演するなど多くの経験値を積み上げた状態で、活動3年目の第一歩でこれまでの集大成ともいえるパフォーマンスを披露。ツアー最終日の東京公演ではZAIKOで生配信も行われ、全世界のリスナーに彼女たちの現在地を届けた。

バンドセットが備えられたステージが暗転すると、映し出されたモニターに「1・2・3…」と数字がカウントアップしていき、DIALOGUE+の人数である8まで表示されると、中央の扉から2人ずつペアとなってメンバーが飛び出してくる。ステージ真ん中でそれぞれ決めポーズを行なっていく流れで、毎公演ごとにその内容を変えており、大阪公演ではお笑いの本場とあって有名お笑いコンビのポーズを真似るユーモアを見せる。

いよいよこれからライブが始まる、というワクワク感をそのまま持ち込んだ「かいかいせんげん!」でツアーを開幕させたDIALOGUE+の装いは、メンバーカラーを反映させた色鮮やかなドレス姿で、デザインはメンバーごとの魅力を引き立てるかのようにそれぞれ異なっており、ダンスに合わせて翻るスカートが映えるつくりにもなっていた。


続いての「夏の花火と君と青」では、ステージ後方よりスパークラー(花火)が断続的に火を吹き、さらにモニターでは花火の映像も映し出され、過ぎ去った夏をツアー会場に引き戻す。2曲終えて簡単に挨拶をすると時間が惜しいとばかりに、「ハッ!ハッ!ハッ!」と掛け声からスタートする「ドラマティックピース!!」へと移り、その小気味良いリズムや堀崎のギターソロで会場を高ぶらせていく。

レーザービームの光の筋が、まるで宇宙に飛び立つロケットのように空に伸びていく「シュガーロケット」は、そのロケットの操縦士として飯塚が先頭に立ち、真剣な顔で操縦する姿が印象的だ。そのまま緒方と2人でセンターボーカルを務める「I my me mind」へ繋ぐと、右手を上下に伸ばして揺らす魅力的なダンスを披露した。

歌い終わりには二村がイントロをベースで響かせ、宮原から「アイガッテ♡ランテ」と掛け声のように曲紹介が。「おやすみ〜」で終わる「I my me mind」から、制服姿の8人が目覚める場面から始まるMVの「アイガッテ♡ランテ」へと繋げ、1stアルバムの流れを再現。「あやふわアスタリスク」では、目まぐるしく変わるフォーメーションと、ラストのサビで宮原が力強く「嫌いにならないで」と歌い上げる圧巻のパフォーマンスを見せた後に、メンバー全員が「今を照らせ」と空高く指を指した後にいったん退場すると、モニターにバンドメンバー名を紹介しながらのバンドセッションタイムに。それぞれがソロ演奏で魅せていき、ギター・堀崎はステージ前方まで乗り出してくるサービスも。

再び姿を見せたメンバーは早替えし、先程までのカラフルなものから一変して真っ白な揃いの衣装に身を包み、その手には傘が。ということは勿論この曲、「謎解きはキスのあとで」がスタートする。暖色の照明がキラキラと傘に照らされ、その反射した光が白衣装に映り込み、幻想的な雰囲気を加速させていく。1stアルバムの中でも人気が髙いこの曲は、内山と宮原のセンターボーカル制を敷いており、「キス」というキーワードに合わせたドキッとする振り付けもまた、この夢のような雰囲気を醸し出している一因だろう。


短いMCを挟んですぐに、幻想的な雰囲気そのまま受け継ぐかのように、DIALOGUE+史上最も大人びた魅力がある「プライベイト」をシャボン玉が舞う中でゆったりと歌うと今度は一気に雰囲気を変え、DIALOGUE+のダンスの中でも最も振り付けが激しい、「Domestic Force!」へと突入。レーザービームが放たれ、真っ赤な照明がステージを覆う中、衣装の赤いベルトがシンクロするかのように、その激情を表現していた。この楽曲に関しては、ツアー中のとある会場の床が滑りやすく、リハの段階で本来のダンスが出来ないという問題に直面したこともあった。本番まで迫る中で様々な解決策を探り、出された結論は振り付けの調整。脚の動きを抑えめにし、代わりに上半身をいつもより大きく動かすことでカバーするというもので、それでも要所のハイキックやジャンプなども軽々とキメて課題をクリアした。この一連の出来事は、DIALOGUE+として完成度の高さ、そして彼女たちの胆力をも見せつけることとなった。

そしてツアーラストの東京公演では、サプライズも飛び出した。「プライベイト」終わりに、これまでの3公演同様「Domestic Force!」が始まるかのような暗転&地鳴りのような音が響いたかと思ったら、センターに立つ鷹村が「新曲やります、ガガピーガガ」と宣言し、未発表新曲を披露。大モニターにはトランシーバーの音声波形が映し出され、鷹村とその両脇を固める稗田・宮原を中心に、間奏では敬礼ポーズもバッチリ決めて、課されたミッションを全力で達成した。

続いての「20xxMUEの光」は、「Domestic Force!」とは異なる激しさを持つ楽曲で、センターを務める村上と守屋が中心となって、両腕を高く上げてウサギの耳のようなポーズでテンション高く跳ねる。モニターにはデフォルメされたUFOや宇宙人のようなキャラクターがわいわいと賑やかに映し出されており、振り付けと相まったかわいらしさがてんこ盛りで溢れてきそうだった。

ライブも半分を折り返し、終盤へ突入していくタイミングで送り出されたのは、4thシングル「おもいでしりとり」。今年リリースされた同楽曲のMVは、再生回数が320万回を超えるスマッシュヒットソングで、デビューシングル「はじめてのかくめい!」に並ぶDIALOGUE+の代表曲となっており、今年のフェスなどでも度々披露してきただけに、天秤の秤の揺らぎを練度が高いフォーメーションで表現していく。

ここで暗転して、モニターには8色の星座が徐々に集まってくる映像が流れ、それにリンクするようにメンバーが1人ずつ登場。衣身につけているベルトが、赤色から白い星座モチーフのものに変わった彼女たちは、内山の「はじめは、小さな小さな光だった」という語りから一人ずつ言葉を紡ぎ始め、村上が少し間を置いて「……今が好き」と笑顔で言い終えると「私たちがDIALOGUE+です!」と高らかに宣言。

そして壮大なメロティとともにカウントダウンがスタートし、円を描くように跳ねるダンスが美しい「Sincere Grace」へ。ここで一度仕切り直すかのように自分たちのユニット名を改めて叫び、1stアルバム始まりの曲を楽しげに歌う彼女たちは、「この今が宝物だってこと」を噛み締めながら、次の一歩を見据えているようだった。

その「Sincere Grace」が終わるか終わらないかのタイミングで、今や”DIALOGUE+といえば”な速攻の鬼繋ぎで「人生イージー?」でテンションを引き上げていき、「大冒険をよろしく」「花咲く僕らのアンサーを」も、まるでメドレー楽曲のような繋ぎ方を見せてログっ子たちを休ませることをしない。勿論この繋ぎによって休めないのは、当の本人たちの方だ。しかしDIALOGUE+を追ってきた人間ならばわかるが、彼女たちは”ほぼMC無し”の構成で全力疾走するのがお馴染みとなっており、外部フェスでもMCの時間を削ってまで曲をやり倒す姿勢を見せた。そんなエネルギッシュな彼女たちに置いていかれないようサイリウムを振ってボルテージを高めていく。その高まりに応じたように、「花咲く僕らのアンサーを」のラストでは大きな火花がステージ空中で弾けた。

一瞬落ち着いた後に、ピアノの音がゆっくりと鳴り始めると、「ラララ」と声を揃えて次の曲を歌い始める。1stアルバムのリード曲「透明できれい」はDIALOGUE+のこれまでを振り返りながら、もう一度新しい未来に向かおうとするメッセージが込められており、先ほどの「Sincere Grace」とともに、このツアーが終わった後もまた楽しい時間が待っているだろうという多幸感を作り上げていた。

内山が「ありがとうございました!最後の曲です!」と告げると、DIALOGUE+のはじまりとなるデビューソング「はじめてのかくめい!」でツアー本編の幕を盛大に下ろす。メンバー退場後、声に出せないアンコールの想いを込めたログっ子たちの拍手が続くと8名が再登場。


おそろいの白いツアーTシャツにメンバーカラーのチュチュを着用した彼女たちを代表して、内山からMCの時間が設けられた。各公演で、ログっ子が居たからここまで来られたこと、東京以外の地に自分たちから会いに行くという夢を叶えられたこと、そして8名のメンバーが諦めずに進んでいくと力強く伝えてきたが、ツアーファイナルでは「私にとって音楽はやらなきゃいけないものでした。だけどこのツアーで、音楽って皆でつくるものだなって感じました。本当に、本当に楽しかったです」とまで言うと目から涙が溢れ、途中で話せなくなってしまう。横に立つ稗田が内山の背中を押すように手をやると、内山が絞り出すように言葉を続けた。

「メンバーの皆と、いつも支えてくれるスタッフの皆さんと、ライブを見てくださる皆さんが居てくれたから音楽を楽しめるようになった……私のかくめいが起きました。本当にありがとうございます。私たちは8人でまた新しいかくめいを起こしていきますので、また絶対会いに来てください!」

こうして、約3分にも渡った内山自身とDIALOGUE+全員の”かくめいせんげん!”が告げられ、メンバーがそれぞれ自分の名前を名乗った後のアンコール1曲目は「好きだよ、好き。」。ここでモニターに映し出されたのは、過去公演「DIALOGUE+JAM」や「フラフラ」などで同楽曲を披露した際の歌唱映像だ。ライブがそろそろ終わってしまう寂しさが混じる中で、過去の彼女たちを思い出し、そして今目の前にいる彼女たちから聞く「好き」という優しい言葉に胸を打たれ、涙を浮かべるログっ子たちが続出していた。

本当に最後の曲となった「ダイアローグ+インビテーション」は緒方のシャウトからスタート。DIALOGUE+は激しいダンスは勿論、あらゆる場面に散りばめられた細かな振り付けや芝居さながらの表情付けまで、完成された舞台を観ているかのような一糸乱れぬパフォーマンスが特徴であるが、今ツアーにおける「ダイアローグ+インビテーション」では、ラストのサビで会場のログっ子に向けて手を振ったりハートマークを作るなどのサービスタイムもあった。そして、退場する間際にメンバー全員が手をつなぎながら「本日は本当にありがとうございました!」とマイクを通さずに叫び、彼女たち初めてとなる全国ツアーを締めくくった。

なお、DIALOGUE+は12月23日〜25日にかけ、クリスマススペシャル企画を開催中。


セットリスト<DIALOGUE+ LIVE TOUR 2021「DIALOGUE+1」>

M-01. かいかいせんげん!
M-02. 夏の花火と君と⻘
M-03. ドラマティックピース!!
M-04. シュガーロケット
M-05. I my me mind
M-06. アイガッテ♡ランテ
M-07. あやふわアスタリスク
M-08. 謎解きはキスのあとで
M-09. プライベイト
M-10. ガガピーガガ(新曲/東京公演のみ)
M-10. Domestic force!(東京公演無し)
M-11. 20xxMUEの光
M-12. おもいでしりとり
M-13. Sincere Grace
M-14. 人生イージー?
M-15. 大冒険をよろしく
M-16. 花咲く僕らのアンサーを
M-17. 透明できれい
M-18. はじめてのかくめい!
EN-01. 好きだよ、好き
EN-02. ダイアローグ+インビテーション

■DIALOGUE+ LIVE TOUR 2021「DIALOGUE+1」開催概要
2021年10月24日(日) 神奈川・神奈川県民ホール 大ホール
開場 17:00 開演 18:00 終演 19:30
2021年11月6日(土) 大阪・Zepp Namba
開場 17:00 開演 18:00 終演 19:30
2021年11月7日(日) 愛知・名古屋市公会堂 大ホール
開場 17:00 開演 18:00 終演 19:30
2021年11月28日(日) 東京・東京ドームシティホール
開場 17:30 開演 18:30 終演 20:00

出演:DIALOGUE+
内山悠里菜 稗田寧々 守屋亨香 緒方佑奈 鷹村彩花 宮原颯希 飯塚麻結 村上まなつ
Guitar:堀崎翔 Bass:二村学 / Keyboards:今井 隼 / Drums:鈴木浩之 / Manipulator:篠崎恭一



きゃにめ&配信限定シングル「はっちゃけダイアローグ+クリスマス!」

2021年12月15日発売

配信Linkfire:https://lnk.to/D_Xmas
CD情報:https://dialogue-music.jp/discography/10_xmas/

■きゃにめ盤(CD only)
品番:BRCG-00080 / 2,000円(税込)  

CD収録曲
1.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!
作詞:田淵智也 作曲・編曲:佐高陵平 (Hifumi,inc.)
2.DIALOGUE+は上々だ(ぼくたちのかくめい![再]Live ver.)
作詞:田淵智也 作曲:大畑拓也 編曲:栁舘周平、大畑拓也
3.DIALOGUE+はまた立ち上がる(ぼくたちのかくめい![再]Live ver.)
作詞:田淵智也 作曲:田淵智也、栁舘周平 編曲:栁舘周平
4.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(Instrumental)
5.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(内山悠里菜 ver.)
6.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(稗田寧々ver.)
7.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(守屋亨香ver.)
8.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(緒方佑奈ver.)
9.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(鷹村彩花ver.)
10.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(宮原颯希ver.)
11.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(飯塚麻結ver.)
12.はっちゃけダイアローグ+クリスマス!(村上まなつver.)

きゃにめ特典
選べるキャストチェキ(全8種)

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