【インタビュー】she9、TikTokで話題のガールズバンドが放つ「ちょっと暗くなっちゃった世の中に届けたい明るい曲“ハイファイハハイファイ”」
■なんだこのバンドは!
■って思ってもらいたい
──そして、もう一方の「Dolly」のほうは真逆なイメージで、ちょっと病み系の切ないラブソングですが、これも前からあった曲ですか?
じゅり:去年冬くらいに作った曲です。今までのshe9にはなかったダークな感じに挑戦した曲ですね。歌詞でどんどん1人の男性に狂わされていく女の子の心情を描きたかったので、曲自体もどんどん狂っていくような構成にしました。
──ミドルテンポから、ちょっと跳ねたビートが入ってきたりしますし、ギターの音色も特徴的ですね。
AMI:DTM環境でエフェクターとかアンプシミュレーターのセレクトボタンを1つずつポチポチ押して、音色を試しながら作っていきました。“スタンダードじゃない感じがいいな”と思って。今、じゅりが言ったように、どんどん狂った感をどれだけ出せるかみたいなのはすごい意識しましたね。最後の最後でソロを入れてみたり。
yuzu:狂った感じで激しい感じがいいなと思っていたので、ベースもフレーズをいろんなところ入れて、休む暇がないくらいずっと動いてます。
──「ハイファイハハイファイ」のルート主体とは別のアプローチですよね。
yuzu:そうなんです。フレーズの感じは自分でもお気に入りで、弾いててすごく楽しいですね。
──ドラムは展開に合わせてかなり変化がありますね。
苑:最初はリズムを少し大きく取ってるけど、徐々に速くなっていくような。特にBメロ部分ではもう畳み掛けるように、“いけいけいけ!”って感じでした(笑)。タムを多用してぐちゃぐちゃってやってるんですけど、この狂った感じというか畳み掛けるフィルを考えるのに苦労した覚えがありますね。いつもと同じようにならないように、いろんなタイコを使っていろんな音を出して、頑張りました。
じゅり:その部分がいいよね。“狂わされ眠らされて”って歌詞のところで、いちばんピークになるので。麻酔をかけられていくように、どんどん狂わされていく感じをバンドアレンジで表現してくれたので、すごく納得できました。
──全員が同じイメージへ向けて、個々の個性を活かしつつアレンジしていく感じこそ、バンドの醍醐味ですもんね。この2曲で、また新しいShe9が表現できている感じがします。でも、まだまだストックしてある楽曲はいっぱいあるぞって感じなんですか?
じゅり:はい、いっぱいあります。このコロナ期間で、アレンジまでできている曲が50曲くらいあって、そのあとも作り続けているので。次にどんな曲を聴いてもらおうかっていうのを、いい意味で迷えるくらいありますね。
──最後に、これからどんなバンドになっていきたいかという展望は?
AMI:これまで発表された曲からは、すごく楽しい曲を演るバンドっていうイメージだと思うんですけど、切ない気持ちに寄り添えるような曲もあるんです。今後はそういう、いろんなジャンルをやっていきたいって気持ちがあります。大きい会場でみなさんと盛り上がることも目標のひとつですし、she9を聴いて元気になったとか前向きな気持ちになれるように、そういうお客さんが増えてくれたらすごく嬉しいです。
じゅり:今年はTikTokで知ってもらえる機会が増えたので、もっともっといろんな人に聴いてもらって、いろんなshe9を広めていきたいです。個人的には、学校の文化祭でshe9の曲をコピー演奏してもらえるようになりたいっていうのが目標なんです。自分も軽音部で、学校の部活バンドでコピーするう楽しさを知ってるし、いつまでも記憶に残ると思うので、自分たちもその一部になりたいなって思っています。
yuzu:最近は徐々に有観客ライブも出来るようになってきたので。初めてshe9のライブを観てくださった人に、いろんな曲を聴いてもらって、“なんだこのバンドは!”って思ってもらいたいです。she9を観てる時間は嫌なことももう忘れて、ただただ楽しかった!って思ってもらえるようなライブをしたいですし、どんどんライブをしていくなかで成長していきたいです。
苑:……ほとんどみんなに言われちゃったんですけど(笑)。やっぱり将来的には大きなステージに立ちたいし、どんどんいろんな人を巻き込んで、周りをハッピーにできるバンドでありたいです。みんなを武道館まで連れて行くぞ!っていうぐらいの意気込みで頑張っていきたいと思っています。
取材・文◎後藤寛子
▲「ハイファイハハイファイ」MV
12/17(金)20時プレミアム公開 https://youtu.be/mlNwuld9IvY
■デジタルシングル「ハイファイハハイファイ / Dolly」
https://lnk.to/hi-fi
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