cinema staff、ニューアルバム『海底より愛をこめて』から「海底」を先行配信＆MV公開

cinema staffが、4年ぶりとなるフルアルバム『海底より愛をこめて』から先行配信曲「海底」の配信をスタートさせた。

◆「海底」MV

アルバムの1曲目を飾るタイトルトラックとも言える「海底」は、鋭利なギターリフで海底の闇を切り裂くように始まる、疾走感とライブ感に圧倒される楽曲。ライブバンド・cinema staffの本格的な再起動を告げるような高揚感を味わえるナンバーとなっている。同曲は先行配信とあわせミュージックビデオも公開された。


2021年のcinema staffは、4月に地元・岐阜県で2DAYS開催した主催フェス＜OOPARTS2021＞を経て、2021年初リリースとして「極夜/白夜 E.P.」を発表、アニメ『進撃の巨人』テーマ曲の制作タームなどで温められてきた曲をコンパイルしアルバムへの布石とした。販売も6月上旬、緊急事態宣言下で販路が絞られる中、ネットや個店メインでの販売という試みを行なっている。

「極夜/白夜 E.P.」リリースツアーである＜cinema staff TOUR 2021 NEWDAWN/NEWBORN＞は、これまで延期・振替を繰り返してきたのが嘘のように全公演完遂。バンドは勢いそのままに、EP制作よりタッグを組むプロデューサー竹内亮太郎とアルバムを作り上げている。

メジャーデビュー以来ひたすら突っ走ってきた彼らが思うように動けなくなった2020年。全世界を巻き込んだ未曾有の状況は逆にこのバンドに、メンバーに多くのものをもたらしていた。制作への渇望、湧き出した作りたいもの、そして伝えたいものが生まれた形だ。

クリエイターとしてひっぱりだこのベース三島想平、ソロだけでなくösterreichへの参加など比類なき歌声が円熟味を増すギター＆ボーカル飯田瑞規、自身が経営するレコード屋としての顔だけでなく音楽を通じて世代や国境を超えたハブ役となっているギター辻友貴、そしてドラムのクノヨウヘイにいたってはドコムスという名の人気ゲーム実況系YouTuberの顔も持つ。そんなコロナ禍での多種多様な経験が最後に還ってくる場所こそcinema staffだったようだ。

通算7枚目のフルアルバム『海底より愛をこめて』にはEPより「極夜」「白夜」、そしてレコーディング過程が全て生配信され話題をさらった「3.28」、初のアナログ・レコード7インチに収録された「TOKYO DISCORDER」（再録）など全12曲を収録。かすかに光差し込む海底の中で、ふつふつと燃える火のようなジャケットが語る、希望となる作品である。


▲cinema staff / 『海底より愛をこめて』