【ライブレポート】ET-KING、PaniCrewなど全10組出演<DIAMOND FES -AUTUMN->、「最高におもろい日になりますように」
2019年よりフェスとしてスタートした<DIAMOND FES>が、<DIAMOND FES -AUTUMN->と題して10月1日(金)、東京・Zepp Tokyoからのオンライン配信限定で開催された。ET-KINGをヘッドライナーに、オープニングアクト4組を含めた合計10組の多彩なアーティストが集結。本稿では、その様子をレポートする。
◆<DIAMOND FES 2021 -AUTUMN-> 画像
オープニングアクト一組目は、帆保健太郎とあおいによるユニット“あおい&ほぼけん”。エレクトロニカをベースにふたりのハーモニーが響き、幻想的なムードでイベントの幕開けを飾った。
▲あおい&ほぼけん
▲アマアシ
▲VOSTOK
▲二人目のジャイアン
続くスリーピースバンドのアマアシはアグレッシブな展開の楽曲から繊細なバラードまで瑞々しいロックを鳴らし、4人組ロックバンドのVOSTOKはエモーショナルな歌詞とサウンドをまっすぐ叩きつける。
そして、3人のホーンメンバーを含む8人編成のビッグバンド“二人目のジャイアン”がオープニングアクトのトリを担い、ド派手なファンクと歌謡メロディでエンターテイメント性溢れるステージを披露。多様な新世代の可能性を強く印象づけた。
▲豚乙女
オープニングアクトの熱演を受けて登場したのは、女性ボーカル“ランコ”にシロクマの頭のベーシスト“コンプ”、ウサギ(?)のダンサー“ランコの姉”という異色トリオ=豚乙女。コンプのベースが牽引するカラフルなサウンドに乗せ、ランコが和風メロをパワフルに歌いあげる。その横でランコの姉が自由に踊りまくるというアグレッシブなパフォーマンスを展開した。
そのパフォーマンスもさることながら、疾走感溢れるロックとこぶしを効かせたメロディが同居する音楽性の個性もインパクト大。“♪フルフルボッコ フルボッコ”というサビが印象的な「フルボッコ」や、コンプのベースソロが入った「待チ人は来ズ。」など、ひと癖ある歌詞やアレンジが随所に光る。ポンポン、扇、リボンと、曲ごとに小道具を変えて華を添えるランコの姉の存在感とともに、ラストの「囲い無き世は一期の月影」ではランコも一緒にタオルを回し、終始ハイテンションなステージを繰り広げた。
▲RAB(リアルアキバボーイズ)
「どうも皆さん! ここからは僕たちのダンスをお楽しみください!」という宣言とともに、レペゼン秋葉原のアニソンダンスパフォーマー“リアルアキバボーイズ”のステージがスタート。トレードマークである色違いのチェックシャツを纏い、さっそくサイリウムを装備した一糸乱れぬダンスを披露。コミカルな振り付けを忍ばせたキレキレのブレイクダンスに、アクロバティックなソロパートも交え、今年14周年を迎える百戦錬磨のステージングだ。
自己紹介を挟んだあとは、ボカロ曲「脳漿炸裂ガール」から始まるメドレーがスタート。ハイスピードなリズムを乗りこなしたかと思えば、ポップにアレンジされた「ロマンス」では、主題歌を務めたアニメの原作マンガ『すごいよ!マサルさん』の単行本を小道具にするなど、遊び心も忘れない。最後は、放送が終わったばかりのTVアニメ『小林さんちのメイドラゴンS』のオープニング曲「愛のシュプリーム」と、その一期のオープニング曲「青空のラプソディ」に合わせたダンスで、しっかりリアルタイムなオタクっぷりを見せつけた。
▲MADKID
続いては、2ラッパー3ボーカルから成る5人組ダンスボーカルグループ“MADKID”が登場。1曲目の「I don’t care」から、LIN&YUKIのラップが炸裂し、一気にステージ上の熱を上げていく。7月にリリースしたポップなダンスチューン「Gold Medal」では、「クラップしていきましょう!」と煽り、配信先のオーディエンスと一緒に楽しもうというムードが伝わってきた。
自己紹介とともに出演への感謝を語り、バラード「With you」と、ロックバンドLACCO TOWERがサウンドプロデュースを手掛けたエモーショナルなミドルチューン「グッバイ・ティーンエイジャー」を披露。攻撃的なラップとダンスでハードな側面も見せつつ、歌でしっかりとメッセージを伝えることができるのは、5人のバランスならではだ。11月7日、新宿ReNYにて入場無料で開催するSPECIAL SHORT LIVEの告知を挟んで、アッパーな「FAITH」「RISE」でラストスパートを駆け抜けた。
▲SOLIDEMO
新体制としてスタートしたばかりのSOLIDEMOは、1曲目の「TOKYO Miracles」から衰えない力強いハーモニーを響かせ、華やかなライブをスタート。繊細に重なり合う5人の歌声が、画面越しにも力強く響き亘る。ラップも取り入れた大人のラブソング「Office Love」や、ミドルバラード「Precious one」、コール&レスポンスを求めた「Happiness」など、さまざまな色合いの楽曲を届けていった。
「画面の向こうの皆さんも一緒に振り付けして、楽しんでいきましょう」という言葉とともに贈られた最新曲「#シェアハピ」では、サビで手を使ったキャッチーな振り付けが印象的。タイトルどおりハッピーを共有する温かな空気に包まれた。最後は、未来へ向かう決意を込めた「Taking off!!」を高らかに歌いあげ、笑顔でステージをあとにした。
▲PaniCrew
続いてステージに登場したのは、ダンス&ボーカルグループの先駆け、PaniCrew。オートチューンのかかった植木豪のボーカルと佐々木洋平のラップが牽引する「RESCUE」でスタート。続く「Turn Up The Music」では、各メンバーのソロダンスタイムも挟み、貫禄のパフォーマンスを見せつける。さらに、「今日のためにメドレーにしてきたので」という紹介を受けて、ヒットシングル曲「Wild Flower ~花のしらべ~」「BASKET BALL」を含んだスペシャルメドレーが送られた。
MCでは、デビューから20年以上経つことを振り返りつつ、佐々木が「続けることだけが偉いわけじゃないですけども、続けてきたことも偉いということを証明しに来ました」と堂々宣言。「年齢はいってますけど、気持ちは二十歳のままなんで(笑)」と笑いを誘い、和気藹々としたムードだ。そこら、メンバーへ「気持ちは二十歳のままでいけるんですか!?」と煽り、その勢いでパーティチューン「Shake Your Rump」へ。ラストは、ストレートなメッセージを優しいメロディに乗せた「ガンバレ。」を、メンバーが横一列に並び、まっすぐカメラに向かってパフォーマンス。頑張っている人へ贈る一言一言を噛み締めるような歌声が、配信で観ているオーディエンスにもしっかり届いたに違いない。
▲ET-KING
数々のアーティストのライブの空気を引き継ぎ、トリを務めるのは、<DIAMOND FES>2度目の出演となるET-KINGだ。10月31日にBUCCIの脱退を控えているということもあり、彼らにとってもメモリアルなステージとなる。自己紹介代わりに「纒」が始まると、お馴染みの法被姿で早速タオルを回し、熱いマイクリレーを繰り広げていく。しっかり笑いを交えつつ感謝を述べたMCや、曲間にも「画面の向こうのみなさん! 聞こえてるで!」「お茶の間、楽しんでますか?」と積極的にコミュニケーションを取り、ET-KINGらしいアットホームな空間を作り上げていた。
「大阪からラブソングを持ってきました。今日という日が最高におもろい日になりますように」という言葉とともに届けられたキラーチューン「愛しい人へ」、8月に配信リリースされた最新曲「GET IT ON」など、誰しもの背中を押す力強いメッセージが4人のラップに乗って胸にまっすぐ響く。むしろ一人ひとりの真剣な表情を捉える配信だからこそ、より近くで歌われているように感じ、心に伝わるものがあった。イベントを締め括ったのは、色褪せない名曲「ギフト」。楽曲を通して絆の大切さと感謝を歌い続けてきたET-KINGの底力を体感する、圧巻のライブだった。
オンラインであっても、音楽の力、歌やダンスといったエンターテインメントで力を届けたいという想いは変わらない。そして、この熱を次へ繋いでいくというアーティストたちの意志をしっかり刻み、<DIAMOND FES AUTUMN->は幕を閉じた。
取材・文◎後藤寛子
撮影◎青木早霞
■オンライン限定フェス<DIAMOND FES 2021 -AUTUMN->10月1日(金)@Zepp Tokyoセットリスト
01. Say Something
02. Toriko
03. ビニールハウスの花
04. 取捨
【アマアシ】
01. オドレナイト
02. 風の栞
03. 小さな手
04. ナツノカゲロウ
【VOSTOK】
01. Ghetto
02. November
03. Predawn
【二人目のジャイアン】
01. Straight-Up
02. THIS MOMENT
03. エンカウント
04. 愛でもくらえ
【豚乙女】
01. フルボッコ
02. 儚きもの人間
03. 待チ人ハ来ズ。
04. さる
05. 囲い無き世は一期の月影
【RAB (リアルアキバボーイズ)】
01. RABのうた〜ロキ
02. 脳漿炸裂ガール〜テクノブレイク〜ロマンス
03. 太陽系ディスコ
04. 愛のシュプリーム〜青空のラプソディ
【MADKID】
01. I don’t care
02. Gold Medal
03. With you
04. グッバイ・ティーンエイジャー
05. FAITH
06. RISE
【SOLIDEMO】
01. TOKYO Miracles
02. Office Love
03. Precious one
04. コトバのカケラ
05. Happiness
06. #シェアハピ
07. Taking off!!
【PaniCrew】
01. RESCUE
02. Turn Up The Music
03. Medley (Wild Flower -花のしらべ- 〜 BASKET BALL etc.)
04. Shake Your Rump
05. ガンバレ。
【ET-KING】
01. 纒
02. こっちこい
03. 愛しい人へ
04. GET IT ON
05. ギフト
■<DIAMOND FES 2021 AUTUMN ANIME SONGS>
open18:10 / start18:40
出演:オーイシマサヨシ、奥井雅美、きただにひろし、松本梨香、水木一郎、米倉千尋 (50音順)
▼会場チケット
前売¥7,500(税込)
当日¥8,500(税込)
一般発売:各プレイガイド10月10日(日)10:00〜
▼配信チケット
¥5,000(税込)
主催:ダイヤモンドブログ 企画:ダイヤモンドミュージック
(問)イベント事務局 event@diamondblog.jp
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