【俺の楽器・私の愛機】353「邪道とは言わないで....」

【海音笛工房 新尺八】（北海道　ざん　30歳）


師である祖父母と尺八の稽古を行っていたある日、友人から「尺八の音が欲しい」とライブへの参加に誘われたのですが、演奏曲は素の尺八の出せる音では多少難しい部分があり困っていました。そんな時偶然見つけて手に入れたのがこの尺八(?)です。

正しく尺八を演奏される方々からは邪道と言われるかもしれませんが、音は尺八でも運指はリコーダーと同じで吹き口はケーナと同じ...と、かなり不思議な楽器になっています(笑)


ですが音階は広く鳴りも良いので無事にライブは成功し、今では一族に100年以上前から伝わる尺八とこの尺八の2本で洋楽からジャズまで色々な音楽に挑戦するようになりました。

正直この企画に投稿されている他の皆様の愛機と比べれば圧倒的に見劣りしますし、投稿するのもお門違いかも知れない我が愛機ではありますが、「音を楽しむ」点においては負けていないつもりです!!これからもお家時間を使って、もっと色々な音に挑戦して行きたいと思います。

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マーシャルをバックに写真を撮っている時点で100点。おそらくですけど、音楽の進化や流行りに応じてプレイヤーが対応するように創意工夫を重ねることで、楽器って進化していったんだと思うんですよね。トラディショナルでオーセンティックなスタイルで高水準な楽器に到達していればそのまま長い歴史を紡ぐのでしょうけど、変化を拒んだことで消えてしまった楽器もたくさんあるわけです。その時は邪道と言われようと、ざんさんのようなミュージシャンがいてこそ、未来の楽器への道筋が開けていくんだとしみじみ思いました。こだわりは捨ててはいけませんけど、固定観念にとらわれてはいけないですもの。（JMN統括編集長 烏丸）


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