【ライブレポート】lynch.、1年越しの振替公演

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lynch.が7月4日(日)東京・TACHIKAWA STAGE GARDENにて<TOURʼ20 -ULTIMA->の振替公演を行った。オフィシャルレポートをお届けする。

◆ライブ画像

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待ち焦がれた1年越しの振替公演。ファンの眼前で繰り出された楽曲たちは曇天を吹き飛ばす圧倒的な完成度であった。

本来であれば昨年2020年7月に同会場で開催されるはずであったが、新型コロナウイルスの影響でやむなく延期。およそ1年越しの開催となった本公演は2020年発売のアルバム『ULTIMA』より本ツアーの名を冠するアルバムタイトルチューン「ULTIMA」から幕を開けた。

序盤はアッパーな楽曲たちが息継ぐ暇もなく押し寄せ、暴力的なまでの葉月(Vo)のシャウトが会場をヒートアップさせていく。ステージにちりばめられた「ULTIMA」をイメージした近未来的なライトセットが5人とファンをつなぎ、輝かせる。

ライブ中盤では“深いところまで沈んでほしい”という葉月の言葉通りじっくりと聴き込めるスロー・ミドルチューンの楽曲が続く。

そして終盤に進むにつれ再びアグレッシブなサウンドによって会場のボルテージを跳ね上げる。この巧みなセットリスト構成もlynch.の得意とするところだ。彼らの持ち味である“静と動”を最大限発揮しながら会場を魅了している、といっていいだろう。声を出せない分、観客それぞれが思い思いの表現でライブを楽しみ、lynch.への愛を伝えているように見受けられた。


「心の中で声を思いっきり出してもらっていいですかぁ!! 想いは届くから!! 魅せてくれるかぁ!?」葉月の今日一番のシャウトが飛び出したところで会場の盛り上がりは頂点に達し、まさに“会場が一体となる”感覚をビリビリと感じることができた。

アンコールでは悠介(G)のセレクトによる4曲が披露され、公演は幕を閉じた。「楽しめる場所は僕らが死守するんで、また来てください。」最後に葉月から出た言葉は彼らが心の底からライブとファンを大切にしているからこそあふれ出た言葉なのだろう。

7月12日(水)の大阪・Zepp Osaka Baysideでの再振替公演をもって<TOUR’20-ULTIMA->は完結する。およそ1年越しでのツアー完結にある種の安堵を感じた者も多いのではないのだろうか。その後に控えるのは<TOURʼ21 -ULTIMA->の東名阪でのホール公演。コロナという未曽有の危機の中でファンのために唄い続けたlynch.がたどり着いた表現を最後まで見届けてほしい。

ツアー情報

<TOURʼ20 -ULTIMA->
2021年
7月12日(月)大阪・Zepp Osaka Bayside(再振替公演)
<TOURʼ21 -ULTIMA->
7月14日(水)東京・LINE CUBE SHIBUYA
7月17日(土)愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
7月23日(金・祝)大阪・フェニーチェ堺 大ホール

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