【インタビュー】AK-69、『The Race』に勝利と孤高「最高にカッコいい終わり方が自分の中で見えてる」

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■「カッコつけたい」ということの
■最後の答えを探すレースになってる

──そんなAK-69は、2021年でマイクを持って25年。ずっとレースを続けてきて、この先にどんなゴールが見えているのか。

AK-69:今は自分の終わりのステージというものを、しかも最高にカッコいい終わり方が自分の中で見えてるんで、そこに向かって最速で進んでる感じですかね。衰えてもう走れなくなったから終わりじゃなくて、最高沸点を迎えて終わる瞬間というものを俺は想像できてるんで、それに向かって走っていってるだけです。

▲アルバム『The Race』

──ちょっと待って。さらっとすごいこと言ってますけど、“終わり”ってどういう意味ですか。

AK-69:ずーっとやってる素晴らしさももちろんあるんだけど、ラッパーである以上、というか、ヒップホップである以上、俺の中では永遠のものにしたいというか、どこかで真空パックしたいというか、続ける美学よりも最高沸点を迎えたところで真空パックしたいんですよ。たとえばで言ったら、BOØWYとかTHE BLUE HEARTSとか、もっと言ったら尾崎豊とか忌野清志郎さんも、いなくなったからこそ永遠のものになったわけで。甲本ヒロトさんは生きてますけど、THE BLUE HEARTSというものは永遠だし、あれがずーっと活動し続けていたらまた違う形になったと思うんですよ。それと、俺にガキができたこともあって、俺が最前線に立ったままガキが思春期を迎えるというのは、物理的に難しいと思ったんですよ、音楽のジャンル的にも。続けることはできても、最前線で輝きを放っている姿をリアルタイムで見せれるか?というと、たぶんそれは難しい。そこで“やっぱり俺の親父はすごかったんだ”ということをどうやったら作ってやれるか?と思った時に、最高沸点で伝説になることが一番、俺の子供の世代にも語り継がれるアーティストになる方法なんじゃねぇかということを自分なりに考えて、最速でそこに向かって行ってますね。そこでスピードを落として長くやることは誰でもできるけど、まくり上げまくって向かっていくというのは、俺にしかできないんじゃないかと思うし、それをやってみたいというところです。

──考え方がアーティストであり、同時にアスリート的でもあるなと思ったりします。

AK-69:まあ、早くゆっくりしたいという気持ちもあります(笑)。

──リスナーとしてはできるだけその時が先になることを願いますけどね。そんな最短でいかないでくださいよ。

AK-69:そんなに簡単にはいかないと思いますけどね。ただ、カッコいい最後を迎えるためにも全速力でいかないといけねぇなということですね。しかもダートウェイを走ってゆく。険しい道を行くのがカッコいいという、その思いは変わらないです。俺がずっと言ってきてる「カッコつけたい」ということの最後の答えを探すレースになってるなと思いますね。

取材・文◎宮本英夫



■アルバム『The Race』

2021年6月9日(水)発売
【通常盤 (CD)】¥2,970 (税込)
【初回盤 (CD+DVD)】¥4,070 (税込)
購入・配信リンク: https://ak-69.lnk.to/the_racePR
▼CD
01. Checkered flag
02. Pit Road feat. ANARCHY
03. You can’t tell me nothing
04. Racin’ feat. ちゃんみな
05. It’s not a game
06. Thirsty feat. RIEHATA
07. PPAP
08. I’m the shit feat. ¥ellow Bucks
09. Next to you feat. Bleecker Chrome
10. Victory Lap feat. SALU
▼初回盤DVD
・I’m the shit feat. ¥ellow Bucks (Music Video)
・LIVE : live (Music Video)
・B-Boy Stance feat. IO (Music Video)
・もしよければ (Music Video)
・Ha? (Music Video)
・Making Movie “「I’m the shit feat. ¥ellow Bucks」Music Video”
・Making Movie “Visual Shooting”


▲初回盤


▲通常盤


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