【ライブレポート】戦国GEKOKUJO、<戦国三周年祭>からまた会える日まで
メンズアイドルグループ「戦国GEKOKUJO」。彼らはその名の通り「戦国」をテーマに掲げたグループだ。とはいえ和風調の楽曲からデジタルサウンドを取り入れた楽曲まで、その音楽性は幅広い。もちろんメンズアイドルグループだけあって、各メンバーのビジュアルも華やか。そんな彼らは三周年を迎え、3月21日に<戦国三周年祭>と銘打ったライブを行った。
◆ライブ画像
残念ながら彼らはこのライブの後、4月25日をもって活動休止することを発表。今後を見据えての一旦の休止とのことだが。しばしの期間お別れとなってしまう。また会えるその日を待つために、<戦国三周年祭>の記録を残しておく。
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マスク着用に手指のアルコール除菌、ソーシャルディスタンスを保ちながら、カラフルなペンライトを手にした“戦乙女【おとめ】”たち。場内お祝いモード一色に染まる中、客電が消えるとステージ背面の液晶モニターに現7人でのライブ映像が流れ出す。これから始まるステージへの期待感と高揚感が最高潮に高まったところで、黄色い歓声を浴びながらメンバーが登場。待ちに待った戦国GEKOKUJOの<戦国三周年祭>が華やかに幕を開けた。
オープニングを飾ったのは、その名の通り春らしいポップなアップチューン「サクラMySweet!!」。「もっともっと来いよ!」と滝川陽彩(オレンジ担当)が呼びかけると、「おい! おい!」とかけ声を上げたり、メンバーの名を叫ぶ戦乙女【おとめ】(ファンの呼称)たち。咲き誇る桜のように、メンバーと戦乙女【おとめ】たちの笑顔が満開となった。そして、千葉ユウヤ(赤担当)の「三周年、楽しむ準備はできてるか?」という問いかけに、ファンは大きな喚声を上げると、「戦神神楽」「夢シンパシー」と2曲続けて披露された。
「<戦国三周年祭>にお越しの皆さん、こんばんは!」と依光希空(黄色担当)。「我ら、戦国GEKOKUJOです! よろしくお願いいたします!」と挨拶し、全員で戦国GEKOKUJOのキメポーズ。1人ずつメンバー紹介した後、「皆さん、盛り上がってますか? ついにこの日を迎えることができましたね。会場ひとつになって今日1日盛り上がる準備はできてますか?」と江川文也(紫担当)。
滝川は「一緒に声出して盛り上がってもらえたらいいんで。最後まで僕たちについてきてください。俺らが用意してきた全部を今ここでみんなにぶつけるから、みんなも僕たちに気持ちをぶつけてくれ!」と言い放ち、「はっ!×6 そいや!」のかけ声で始まるパリピ感全開の「戦国☆フィーバー」へ。間奏では、推しメンバーのカラーライトを振り上げながら「やっときました、三周年!」「戦国楽しい、マジ楽しい!」「戦国やっぱりカッコいい!」「1秒たりとも見逃せない!」と息の合ったコール&レスポンスで大盛り上がり。 そして雰囲気は一転、ハートフルなミディアムナンバー「君色パズル」へ。場内はあたたかく、どこかノスタルジックな空気感に包まれた。
一旦メンバーがステージを降りると、液晶モニターには、過去のライブ映像に続き、メンバーたちが楽屋で衣装を替え、靴紐をぎゅっと結び、ステージに向かう様子が映し出された。約1年ぶり、また、新メンバーにとっては初お披露目となる衣装に身を包んだメンバーが登場し、新曲「嘆きBRAIN」を披露した。これまでの戦国GEKOKUJOにはなかった、シリアスな表情を浮かべ、キレのあるクールかつスタイリッシュなパフォーマンスを魅せる彼ら。
7人ならではのフォーメーションダンスに、ファンの多くは微動だにせずにステージに釘付けとなっていた。「この曲をひと言で言うとどうでしたか?」と滝川が問いかけると、客席から「カッコいい!」という声が飛び交う。「かわいいじゃなくて良かった(笑)」と言って千鶴が笑うと、他のメンバーたちはファンの好反応に満足気な表情を見せた。
「ラストスパートですよ、皆さん。最後まで声出してください。まだまだ周年ライブ盛り上げていきましょう!」と依光が呼びかけ、「浮世☆絵物語」から後半戦がスタート。メンバーが一列に並んで横を向き、前の人の肩に手を置いて連なるトレインダンスをすると、客席にもトレインダンスが広がっていった「Honey×Frult×Lady」では、間奏で「やっぱり戦国超ヤバい!」を大きな声でコール。そして本編ラストは、忍術の動きを取り入れたダンスがユニークな「忍NINパーリナイッ!!」で飾り、最後は戦国GEKOKUJOのお決まりである“一本締め”で終了した。
大きな「アンコール」の声に応え、メンバーが再び登場。「まだまだ終わりませんよ!」と江川。メンバー全員、ステージ前に躍り出てファンを煽った「下克上〜咲き誇る想い〜」、江川のラップが印象的な「ジャンキースター」で更に盛り上げた。「皆さんの胸にしっかり残る三周年祭になればいいなと思って、長いこと準備してきたんですけど。始まってしまえばあっという間だなって。皆さんも協力してくれてありがとうございます」と依光が感謝の気持ちを伝え、メンバー全員、深々と頭を下げると、ファンはあたたかい拍手を贈った。
そして、三周年を迎えてメンバー1人ずつファンにメッセージを贈ったた後、アンコールラストは、オープニングを飾った「サクラMySweet!!」を再び披露。淡いピンク色に染まったステージの中、ファンとアイコンタクトを取りながら歌い踊るメンバーたち。その表情やパフォーマンスはオープニングの時とは違い、3年間の集大成をしっかり観せつける頼もしさをも感じられた。
「皆さん楽しかったですか?」と江川が尋ねると、「イェーイ!」と大きな声と笑顔で答えた戦乙女【おとめ】たち。メンバーとファン全員で記念撮影をした後、最後は全員で“一本締め”し、「戦国GEKOKUJOでした!!」とキメポーズで<戦国三周年祭>の幕を閉じた。
戦国GEKOKUJOのステージは、ただ一方的にファンを楽しませるのではなく、ファンの掛け声やペンライトなどが必要不可欠。まさしくメンバーとファンで一緒に作り上げるステージだ。そして戦国GEKOKUJOが放つ吸引力は果てしない。何か寂しいことや悲しいことがあったとしても、きっと彼らのライブを観にくれば元気になれるだろう。
<戦国三周年祭>を終えた彼らは、活動休止を経て、どんな姿を見せてくれるのか。よりパワーアップした彼らを期待して待っていたい。
取材・文◎牧野りえ
■戦国GEKOKUJO メンバー
千鶴ユウヤ(赤担当)
依光希空(黄色担当)
江川文也(紫担当)
滝川陽彩(オレンジ担当)
栗花落迅(黄緑担当)
十五真希人(ピンク担当)
十五良留葉(水色担当)
セットリスト
M2.戦神神楽
M3.夢シンパシー
M4.戦国☆フィーバー
M5.君色パズル
M6.嘆きBRAIN
M7 浮世☆絵物語
M8.Honey×Frult×Lady
M9.忍NINパーリナイッ!!
En1.下剋上~咲き誇る想い~
En2.ジャンキースター
En3.サクラ MySweet!!
◆戦国GEKOKUJO オフィシャルTwitter