i☆Risの軌跡、6人体制ラストライブ<i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~>をdアニメストアで独占配信
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i☆Risのメンバーの澁谷梓希が、2021年3月31日をもってi☆Risを卒業することが、1月に発表された。これまで、一人欠けたらi☆Risではないと思っていたし、彼女たちもそう言っていたと思うが、今後は5人で活動していくことを決めた。卒業に関するコメントを読んでいても、新たな夢に向かう澁谷の背中を押し、i☆Risは5人になってもガンガン行くという気持ちが伝わってきたので、大きな寂しさとともに、少し安心した人も多いだろう。
◆<i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~>リハーサル画像
▲澁谷梓希
私が取材をしていたときに感じていた澁谷の印象は、メンバーのことが好きで、ハモリがうまくて、衣装作りに関わったりする裏方気質があって、髪型がよく変わる。あとは情が深くて、カッコいいという感じなのだが、そうやって全体を見て支えてくれる存在がいなくなったときにどうなるのか……今は想像もできない。だがきっと、これまでと同じように、頼れるけど天然なリーダー・山北早紀を中心に、足りないところを補い合いながらバランスを取って進んでいくのだと思う。
▲山北早紀
3月28日に行われる<i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~>は、6人体制でのラストライブとなる。今回のタイトル“storiez”の最後の文字が“z”になっているのは、澁谷の愛称の“ずっちゃん”から来ているのだが、6人の物語の最後のページとして、どんなステージを見せてくれるのか、今はそれが楽しみでならない。ライブ直前ではあるが、ここでは少し、i☆Risのストーリーを振り返っていきたいと思う。
i☆Risのストーリーを紐解いていくと、エイベックスと声優事務所81プロデュースが開催した『アニソン・ヴォーカルオーディション』から始まる。このオーディションの合格者6名で、i☆Risが結成されたわけだが、当時の話を聞くと、いつもみんな楽しそうに話してくれる。たとえば、茜屋日海夏、芹澤優、若井友希はソロでデビューすると思っていたら、合格者がたくさんいて驚いたとか、芹澤は周りをライバル視していてバチバチだったとか、アニソンのオーディションだったのに、ガチのアニメオタクは久保田未夢だけだったとか……そんな当時のエピソードは、きっと彼女たちの中に青春の思い出としてたくさん残っているのだろう。ただ、そうやって、お互いのことを何も知らない6人が集まったのは偶然ではなく必然だったというのは、その後のi☆Risの活躍を見れば、分かってもらえるのではないかと思う。
▲芹澤 優
2012年「Color」でデビューしたi☆Ris。声優とアイドルの活動を両立するハイブリッドユニットとしてスタートしたが、アニメのタイアップ楽曲などを歌っていたものの、まだまだアニメファンに認知されるまでには至っていなかった。2013年のアニサマ(<Animelo Summer Live 2013 -FLAG NINE->)では、誰だろう?という空気になったことを今も覚えている。大きな転機となったのは、メンバー6人全員が声優としてメインキャラクターを務めるテレビアニメ『プリパラ』(2014年7月)がスタートしたことだ。このアニメがヒットしたことにより、どんどん彼女たちの名前は広がっていった。私は8枚目のシングル「Realize!」(2015年2月リリース)の取材で初めて会ったのだが、声優さんにはあまりいない、ウェイな雰囲気に圧倒されてしまった記憶がある(笑)。正直、これはどういう基準で集められたメンバーなのだろうと思うくらい、みんな“面白い”ということ以外は個性がバラバラで、やりたいことも見ている方向も違っていた。その印象は最初の出会いからずっと変わらずにあるのだが、不思議とi☆Risとして集まっているときの収まりの良さ・空気の良さは感じていた。ちなみに、全員がとてもフレンドリーに接してくれることもあって、媒体やライターで、彼女たちを好きじゃない人はいないのではないかと思っている。
▲茜屋日海夏
『プリパラ』のヒットは、声優としてのスキルをアップさせ、ライブでは、これまで培ってきたハードなダンスと歌唱力を見せつける。さらにアイドルとしてチェキ会や握手会も行う。声優とアイドルの活動を両立するということを本気でやっている、これまでにいなかったユニットだということは、彼女たちの活動を見ていればすぐに分かった。そして彼女たちのそういう頑張りは、アニメファンにも広がり、急速に認知されていった。<Animelo Summer Live 2015 -THE GATE->でのステージは、その証明でもあったと言える。2013年の悔しさを晴らすようなパフォーマンスを披露し、その後はアニサマやそのほかのフェスでも、彼女たちのライブは“盛り上がる時間”として、一緒に楽しむ人が格段に増えていった。
▲若井友希
一方でi☆Risの単独ライブも、会場を少しずつ大きくしていく。中でもひとつの大きな区切りとなったのは、2016年11月25日に日本武道館で開催された<i☆Ris 4th Anniversary Live>だろう。オープニングナンバーの「幻想曲WONDERLAND」で、久保田未夢が“信じて待っていてくれて本当にありがとう”と叫んでいたが、彼女たちが駆け抜けてきた4年間の集大成ともいえるライブで、ファンにとっても、大きくなったi☆Risを感じることができた夢のステージであった。
▲久保田未夢
日本武道館が、スタッフやファンも含めてみんなで叶えた夢の瞬間であったとしたら、そのあとが大事だということを分かっているのもi☆Ris。武道館に立てたのは、自分たちの実力だけではないと、驕ることなく自分たち自身をしっかり見ることができるのだ。そういう普段のウェイなテンションとのギャップもまた魅力なのだが、さらに地力をつけるべく、今度はそれぞれの個性を活かす活動にも力を入れていく。それによって、メンバー全員が集まる時間は減ったのかもしれないが、それぞれの活動で得たものを還元していくというi☆Risらしいやり方で、2019年11月には、パシフィコ横浜 国立大ホールで、デビュー7周年のライブ<i☆Ris 7th Anniversary Live 〜七福万来〜>を大成功させた。
▲<i☆Ris 7th Anniversary Live 〜七福万来〜>
2020年は、新型コロナウィルスの影響もあり有観客でのライブはほとんどできなかったので、<i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~>は、i☆Risにとって久々の有観客でのライブとなる。i☆Risのライブは、みんなで声を出して参加することができるというのも楽しみのひとつだが、今回それをすることはできない。ただ、ライブタイトルにもある通り、6人で歩んできた8年間というストーリーを詰め込んだセットリストになっていることは、まず間違いないだろう。それをファンは、拍手と笑顔で後押ししたい。そして、dアニメストアの配信でライブを見ている分には、(自宅であれば)いくらでも声は出せるので、画面の前でおもいっきり楽しんでほしい。
▲リハ画像
ライブの最後にメンバーがどんな顔をしているのか、なんとなく想像もできるが、今はきっと、笑顔でずっちゃんを送り出す気持ちでいっぱいになっていることだろう。そして、ずっちゃんが最後にどんな言葉を残してくれるのかも楽しみに待ちたい。ただ、i☆Risを見ていると、仲良しグループというより、家族のような感じもしていたので、卒業と言っても、一緒に活動をしなくなっただけで、家族であることは変わらないのかなとも思ったりするのだが……。いずれにせよ、デビューから8年、6人の軌跡と奇跡が詰まったステージを、存分に楽しみたい。
文◎塚越淳一
<公演名:i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~>ライブ配信情報
2021年3月28日(日)
開場 17:30/開演 18:00/終了 20:00予定
アーカイブ視聴期間:生配信後~2021年3月31日(水)23:59まで
※事前の予告なく、配信の時間が変更になる可能性がございます。予めご了承下さい。
チケット料金:
通常チケット 3,980円(税込)
エールメッセージチケット 4,980円(税込)
※本チケットの購入時に、サービス手数料として220円が発生いたします。
配信詳細はこちら
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